さつまの重賞ステップ「オークス」



皆さんこんちゃ!


5月24日には東京芝2400mを舞台とした優駿牝馬(オークス)が発走を迎えます!




オークスの舞台となる東京芝2400mはホームストレッチをスタート地点として、1コーナーまでの距離は350mとそこそこの距離があります。



例年の傾向を踏まえるなら、ここで先行馬と控える馬とで明確な意志の違いが出るので、先頭から最後方までは縦長になる可能性が高いレースです。




最後の直線に入った所で150mちょいの上り坂があり、ここで先頭と後方との差がつまり、最後は約300mの平坦な所でのスピード比べになります。



下って、上って、下って、上るのでこの時期の3歳戦の中でも1着馬からシンガリまでの差はかなり生まれるような能力の部分が顕著に出ることも多いレースになると思います。




ダービーでも同じ事が言えるのですが、大外枠のピンク帽子を引き当ててしまった馬はインをついた馬よりもかなりのロスを強いられる可能性が高いので、多少の割引きは枠発表の時点で誰もが考える所になりそうですね。



ここを不利とするのか、それともマークが薄くなる分やり易い競馬とするのかはジョッキーの腕も関わってくるので、外枠に入った事でオッズが良い意味で付きそうなタイプの馬に関しては評価を必要以上に下げたりするのは危険かなと思います。




ただ、いくらジョッキーの腕でカバー出来ると言っても、能力的な所で足らないと感じるタイプの馬は素直に評価を下げるべきだとも思うので、そこの所はご自分の予想と照らし合わせながら評価付けしていきたいと考えています。



この辺の所を踏まえて、今年のオークスについてお話しする事にしますので、良かったらお付き合い下さい。








まず始めに、この時期の番組上当たり前なのですが、出走馬全18頭が前走からの距離延長になります。




桜花賞で上位に食い込めなかった馬にもスピードとスタミナの両方を兼ね備えた馬がいるので、ある意味リベンジの機会のあるレースと言えます。



距離延長に対応するための適性面も大事ですが、桜花賞で5着までに入ったレシステンシアを除く、デアリングタクト、スマイルカナ、クラヴァシュドール、ミヤマザクラの4頭は格の上ではこのメンバーの中でも上位に入ってくると見て良い傾向はありますので、買い目の中には極力組み込みたいと思います。





前走が桜花賞で5着までに入った馬から2頭ピックアップして個人的な考えを元に考察を書いていきます。



その2頭はデアリングタクトとミヤマザクラとなります!



デアリングタクト


新馬戦、エルフィンS、桜花賞と3連勝でクラシック1つ目の栄冠を手にした素質馬。


デビュー前のこの馬の評価を1戦ごとに上方修正しながら、オークスの大舞台では断然の1番人気を背負う事になりそうですね。



ここまで3戦して全てのレースで上がり最速をマークしている非凡なスピードを持っていて、特に前走はあれだけ荒れた馬場を上がり36.6でまとめて抜き去った脚は相当なパフォーマンスだったように思えました。




圧倒的なパフォーマンスも勿論凄いのですが、やはり最後方からごぼう抜きして勝ち切った所はどこかアーモンドアイを彷彿とさせるような勝ちっぷりでしたね。



先週のVMで牝馬として7冠目を手にしたアーモンドアイでさえなし得なかった、無敗での牝馬2冠に挑戦する権利を持っているのはデアリングタクトただ1頭ですから、クラブとしても初のGI馬ですし、大きな夢を背負っての出走になりそうです。



どの馬にも言えることだけど、この馬にとって注目するべき課題は3つ。


まず1つは初の左回りになる点です。



ここまでのパフォーマンスから右回りのみで圧倒的な走力を発揮するタイプって訳では無いでしょうけど、やはりレース本番で初の左回りを経験することになるのは多少の不安はあると思います。




2つ目は輸送でどこまで馬体重とメンタル的なダメージを負うことになるかです。



関東圏でのレース経験は勿論ない上に、前走はタフな馬場であれだけのパフォーマンスを発揮したのだから、それなりのダメージはあったはずです。



そこに輸送も加わってくるのだから、状態面の維持と馬体重の維持は切っても切れない関係になるので、パドックで極端に覇気がなかったり、馬体重を減らしてくるような事があるとなると、無敗の牝馬2冠に黄信号が灯ることになりかねません。



もう1つは多くの馬に言えることですが、距離延長に対応するため事が出来るか否かです。



ここに関しては僕はあまり心配していません。


父となるエピファネイアと母父となるキングカメハメハは揃って東京2400mでのGI制覇の実績もありますし、ここまでの最後の脚色を見ても他馬よりも適性面では上のランクにいると思います。



前走の反動次第では1週スライドしてダービーに挑戦する構えも見せていただけに、陣営がこの馬に寄せる信頼は相当なものがあるのかなと思います。



新馬戦から手綱を握る松山君が間に合った点も追い風となりそうです。



先週のVMでは勝ち馬のアーモンドアイには離されたものの、2着に入ったサウンドキアラの騎乗を見る限りでは相当な自信を持って乗ってくるんじゃないかなと。




良馬場での開催になるようなら、ラスト2Fで10秒台を2つ並べてくるラップを披露してくる可能性は高いと思うので、デアリングタクトと同位置か後ろに位置する馬にとってはこの馬に近走通りの走りをされたら、ちょっと厳しいんじゃないかなといった印象が強いですね。




ミヤマザクラ


前走の桜花賞ではあれだけの道悪の中をスマイルカナが前半4Fを12.4-11.2-11.3-11.6とかなりのHペースで突っ込んだ中々の消耗戦と言えました。


そこをミヤマザクラはスタートしてから脚を使い3.4番手に付けるも、道悪の影響からかなり走りにくそうにしてた上に他の馬が加速している下りの所でズルズルと下げていく苦しい展開になってしまったと言えます。


それでも最後の直線では1度手応えが怪しくなった中でももう一度脚を使い追い込んできていましたし、5着にくい込んだ点は高評価しても良いと思います。


道中でズルズルと下げてしまったクラヴァシュドールの方に目がいきやすかったですが、ミヤマザクラもタフなレースをしていたという点においては引けを取らないかなと僕は思っています。



この馬は飛びの大きなタイプなので、東京コースに舞台が変わる点と距離延長に関して言えば出走馬の中でも好転する条件の多いタイプになるので、桜花賞で格付けが済んだと誤解されて無闇に人気が落ちるような事があるなら、ここでこそ狙う価値のある1頭だと思います。




今年の始動戦にクイーンCを使っていることからも、東京コースの経験値を積ませたかった陣営の考えも見え隠れするし、以前の桜花賞コラムでも触れたように、桜花賞よりもオークス向きの1頭だと思います。



2戦目となった札幌芝2000mでは2分2秒1の2歳レコードを叩き出してることからも素質負けするような事はないかなと。





他にも書きたいことはいっぱいありますが、桜花賞組からはこの2頭までにしておきますね。笑





これで終わりにしようと思っていたのですが、やはり気になってる方の多いこの馬に付いてもお話しすることにします。



超新星 デゼル




デアリングタクトが注目を集めるのは桜花賞を勝ってる訳ですし、ある意味順等だと思います。




しかし、今年に入ってデビューしたデゼルの注目度も相当なものになりそうですね。



デゼルのデビューは3月15日の阪神芝1800mの未勝利戦です。



デビュー前の追い切りの時計からもかなり動いてくるタイプだと思っていたのですが、実際のレースでの爆発力は見た目としてもかなり印象に残りましたね。



そこからスイートピーSと連勝を果たして、デビュー最速の71日でのオークス制覇を狙ってくるのだから、まぁ、注目も集まりますね。




デビューが遅れたのは後肢を骨折する不運があったからです。


そこから今年に入ってのデビューとなったのですけど、ここはローテも含めて1発勝負となった未勝利戦と優先出走権の掛かったスイートピーSで結果を出してのオークス出走となったので、見る側としては応援したくなる気持ちも分かりますね。



1戦ごとに得る物は他の馬よりも多く、その分の成長幅もやはりメンバーの中でも1番大きなファクターを占めてくると思います。



前走はSペースになりましたが、馬混みの中に入れても折り合いを付けていたし、素軽いフットワークからも東京コースは合いそうです。



最内枠を引き当てた分、我慢させる競馬になりそうですが、直線での爆発力に掛けてくるのであれば最後に外外を回すのは割り切っても良いのかなと思います。


Hペースの経験がない分、中途半端に位置を取りに行って消耗するような展開になったら、あっさり負ける可能性も考えられるので、レーンさんの騎乗にはかなり注目したいかなと思います。



母にあたるアヴニールセルタンはデビューから無傷の5連勝で仏オークスを勝った牝馬なので、世界的にも注目される事になる1戦とスケールは大きいですね。




最終追い切りは輸送も考えてサラッと程度でしたが、先週しっかり追われているので、仕上がりに関しては文句なしといった感じです。



後は前走以上のメンバー強化とレースが流れた時の息の入れ方のところでどれだけ適応力を見せることが出来るかが勝負かなと思います。




ここまで挙げた3頭は僕の予想で少なからず印を打つ可能性がある3頭になります。




オッズを含めた評価的にはこの3頭だとデゼルが1番弱い印になるかなと思います。






この3頭の取り扱いをどうしようかと思っていた方の参考になったら、嬉しい限りです!





無観客開催になりますが、テレビ越しに牝馬クラシック2つ目のオークスを楽しみましょう!!



長くなりましたが、ここまでお付き合い頂きまして、誠にありがとうございます!



皆さんの馬券(買い目)が当たりますように!



Good Luck



さつま