キムラヨウヘイ キーンランドCの有力馬診断の総まとめ(前編)

キーンランドCの有力馬診断の総まとめ(前編)

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

▽アドマイヤゴッド牡6Cスコフ56須貝尚(栗東)
OP昇級後は重賞OPで掲示板内級の善戦を繰り返しているが、その一連のレースはほぼ全てソラを使っての着差小さい敗戦だったという点からは、見た目程は案外弱くない馬とも考えられる。
2走前京王杯SCは不得手な距離千四での敗戦。古馬になってからは[距離1400以上→距離1200]での一変劇が一種のパターンにもなっていた通り、距離千四では走れなくて止む無しという一点でしょう。

前々走函館SSは外枠でも岩田J騎乗で上手いコト内から捌いての4着、前走UHB賞は最内で詰まってしまっての敗戦。

相手強化でも内枠競馬が嵌まれば複圏内突入の期待は常にできる馬です…ただしその為にはリスク有る騎乗が必須で、この未知数外国人騎手騎乗では手を出し辛いですが…内枠ならば複穴で一考。


▽キャンベルジュニア牡6Mデムー56堀(美浦)
まずは前走安田記念時の有力馬診断を参照↓
『昨年ダービー卿CT回顧では「今回は勝負の中1週ローテで挑んできた。グレーターロンドンの回避によって出走に傾いたとの話で、最終追い切りは異例の木曜追いというリスキーな選択。それが結果にどう響いたのかを読み取るのは難しいが、そういう確かなマイナス材料あった中での2着確保は立派」と書きましたが、結果的にはその無理が祟ったのか京王杯SCは調子落ち、秋のスワンSでも阪神カップでも物足りない調教過程になっていました。

そこから長い時を経て調教過程時点から立ち直りを見せたのが前々走ダービー卿CT2着でした。

条件戦時代の良績も間隔を空けた場面に集中で、昨年も中1週使い後に不振に陥っている通り、状態面を維持するのにそれなりに注文付く馬です…前々走と前走はそれなりに間隔空いたローテで連続好調維持で連続好走を果たしましたが、その京王杯SCで賞金上積みをして挑むコトとなった今回安田記念はそういう配慮ローテではありません。

実際に昨年はそれで失敗していますし、過去に遡っても叩き数戦には耐えられていない馬なので…そんな今回は重視はしたくないです。』
・・・
今回はキャンベルジュニアにとって走り頃の休み明け初戦ローテは〇。
その前の重賞連続2着実績からもココでは地力上位には違いありませんが、やはり初距離千二がどうかがポイントでしょう…その点では血統的にもレース振りからもあまり良いイメージは持てないのが本音。特に内枠配置などされて忙しい競馬を強いられるとなると、それへの対応力には少し疑問アリです。


▽キングハート牡5フォーリ57星野(美浦)
4走前シルクロードSでは始動戦馬受難傾向レースでの休み明け初戦凡走という経緯。
その上、コノ馬の場合には帰厩後にも脚元不安残っていた模様で本来の形ではない坂路調教のみで仕上げられていたというワケ有り要素もありました。

それに対して3走目オーシャンSでは通常通りのコース追いを取り入れられており、結果的にはなんてコトは無い攻め強化での休み明け2戦目での一変劇でした。ただ、6着馬までが0.1秒差内にひしめき合う大混戦で、中枠先行からの完璧に流れに乗る騎乗あってこその勝利なので価値は微妙です。

前走函館SSは高松宮記念以来の休み明けローテとなりますが、それでシルクロードSパターンの調教過程ならば軽視・オーシャンSパターンの調教過程ならば重視という説を提唱して…2週前まではプール多用と坂路オンリーというモノで、1週前になってようやくW調教を課してきました…つまりはそれの中間に位置する調教パターンで好走できずでした。

そして今回ですがほぼほぼ坂路オンリーの仕上げです…この調教パターンである内は疑えてきてしまします。


―クリーンファンキー牝5武豊54鈴木伸(美浦)
過去のUHB賞好走馬は大抵はこのキーンランドCで大きく着順を落とす。
それは単純に両者のレースレベル格差もあるし、また出走頭数の面でもレースの圧が大きく異なってくるし、また低レベルUHB賞を目標にする時点でお釣りの面でもキーンランドCには太刀打ちできなくなる側面も。
クリールファンキーは正にその三者が噛み合ってのOP特別激走でした…普通にあのレベルのパフォーマンスだと重賞だと足りないですし、またあんなキレイなイン突きも今回レースでは望み薄ですので好走再現は困難です。


▽タマモブリリアン牝5古川吉54南井(栗東)
UHB賞ほどではないですが、コチラも結構な低レベル戦だったバーデンバーデンCの勝ち馬。
その2着馬ゴールドクイーンが次走北九州記念でボロ負けでしたが、それよりも斤量恵まれて0.0秒差勝ちのタマモブリリアンの実力もお察しの通りです。
また、他馬を気にする面もある馬で、前走は少頭数立ての外枠競馬も恵まれたモノでした…フルゲート多頭数戦の今回はその点でも可能性低い馬になります。


★ダノンスマッシュ牡3北村友53安田隆(栗東)
まずは前々走7着凡走後の次走チェック馬見解を参照↓
『次走注目馬としては〇〇〇〇を挙げます。
今回人気急落していましたが、今期初戦重賞では詰まり+展開不利で、2戦目重賞では先行展開不利で「タワーオブロンドン・パクスアメリカーナ・レッドヴェイロン・インディチャンプ」という最も相手関係揃っていた前哨戦での5着でした。
多少距離長い感ある距離マイルでこれだけ走れるならば、距離千四以下路線ではOP級で走れてきそうです。』
・・・
前走は距離千四どころか距離千二まで一気に縮めて来ましたが…まあ順当中の順当の勝利でしょう。
昨年3歳世代(現4歳世代)はスプリント路線では沈没世代…そのせいで出走馬の大半は底を見せつつある5歳世代以上です。現3歳世代馬が相当通用し易い土壌にもあると思います。


━━━ (後編) へ続く。

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