キムラヨウヘイ シルクロードSの有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

▲エイティーンガール牝4四位53飯田祐(栗東)
これまで強い負荷を掛ける調教を施された際には1着2着1着1着でオール好走。
過去2回の重賞OP挑戦のフィリーズレビュー&葵Sは時計的にも負荷軽い攻め過程での凡走。
マイルド調教派の飯田厩舎は最終追い切りでは強めor一杯調教の方が好成績を挙げる傾向もあり…エイティーンガールも最終追い切りに注目。


▽カラクレナイ牝6大野55松下(栗東)
少し前までは“距離千二だと距離不足、距離千四だと折り合い難の繰り返し”という戦績推移だった馬。
距離千四に見切りを付けられた近走は好走歴先行の近況で、それでもスピード決着となった4走前北九州記念では足りず・1分9秒台の低速決着だったオパールS・京阪杯・淀短で足り続けているというのはコノ馬の資質を如実に表している結果だろう。
今回もその京都コース・低速馬場という得意領域だけに、それなりに走れるはずだが…それでも諸々恵まれる所もあった近2走3着よりは着順的には落とす可能性の方が高いか。
また、折り合いが鍵となる馬だけに、近走は間隔を詰める連戦ローテ時には崩れる傾向もあり…。


▽ジョイフル牡6シュタル56吉村(栗東)
前走タンザナイトSはナックビーナスを下す金星。
ただし、そのナックビーナスはソラを遣う癖があって0.1秒差が定位置(相手ナリに走れる)というタイプで、前走の結果についてはジョイフルが強くてナックビーナスを打ち破ったというよりは、ナックビーナスの相手ナリ力を発揮できない所から差し切ったジョイフルの作戦勝ちの色が濃いモノだっただけに…。


―ダイシンバルカン牡8松田54吉田(栗東)
2走前京阪杯6着は字面だけ見れば健闘の部類だが、不利のせいで着順を落とした7着馬や、外有利バイアスを内競馬をしたせいで着順を上げられなかった8着馬9着馬10着馬よりも別に秀でたパフォーマンスでは無くて…現状で重賞好走級の能力は見出せず。


▽ディアンドル牝4池添55奥村豊(栗東)
まずはスプリンターズS時の有力馬診断見解を参照↓
『(略)コノ馬はこれまで千二特化のキャリアですが、その中でも実は高速時計で走った経験はなく、体型的にも実は距離千四以上でも走れそうなタイプに思える点で…本当に本当に生粋スプリンターであるのかについては必ずしもではないというのは主観としてあります。
あとはコノ馬は内の馬を気にする面があって、2走前まではスンナリ先行競馬ばかり、前走北九州記念は内枠好位競馬でしたが外有利馬場のせいで内が常にフリースペースでの競馬でした。それでも直線に向く所では内の馬に過敏反応するトコロも見せていました。まともに揉まれる形になってどうかという未知数な面もあります。』
・・・
陣営も「全力で走り切ったという感じではなく、これまで経験のない馬込みでレースをしたことで、回りに気を使ってしまい、走りに集中出来なかった」振り返っていますが、結果的には主に診断通りの揉まれ弱さと、それにプラスαとして後者の距離適性の面もここまでの負け方に繋がったと考えられます。
これまで距離千二特化起用ですが、育成段階でのノーザンFの見立てとしてはマイラー。スプリントから始動して後々はマイル路線へというのはその時点から描かれていたプランでした。
今回はもう1度スプリント適性を確認する出走となりますが、距離適性の面ではそのスプリンターズSとは異なり時計が相当掛かる今の馬場ならば走れてもおかしくないでしょう。
もう一つの揉まれ弱さの面(内の馬を気にする面)が顔を出し得る枠順配置になるかの一点で取捨判断したいです。


―ナランフレグ牡4丸田54宗像(美浦)
これまでの6度の好走歴は全て左回りで挙げたモノ。
右回りでのコーナリングに難があるので、このコース替わりはマイナスに働く可能性が高い。
また前走浜松Sは相手関係と外有利馬場バイアスにも恵まれた勝利で評価は微妙でもある。


★アウィルアウェイ牝4川田55高野(栗東)
昨秋マイルCSを勝利したインディチャンプと同じくトキオリアリティーから派生する一族。
この家系は前掛かり気性とスピード性能が高くて、インディチャンプのソレ同様に距離短縮ローテや内枠で力を発揮できる傾向が濃いです。
実際にアウィルアウェイは内枠で3戦全勝、外枠で1戦1凡走(中枠で4戦2好走)という内枠優勢の戦績傾向の持ち主です。
2走前オパールSは最内枠で脚を溜める競馬ができての激走で、前走京阪杯では中枠で出負けもあって折り合い欠く競馬での敗戦。
内枠替わりならば巻き返しの期待も十分に。


―ダイメイプリンセス牝7松山56森田(栗東)
まずは2走前セントウルS後の回顧文を参照↓
『ダイメイプリンセスは夏馬であると共にスパイラルカーブの小倉巧者であるとも見方もすべきかも知れません。追走でモタつく所もある馬だけに、中央場ではこの先も届き辛いかと。』
・・・
最近の好走歴は18年7月アイビスSD・8月北九州記念・19年8月北九州記念の通り、夏場に良績が偏っている生粋の夏馬。
それの冬場復帰初戦は静観妥当というのと、過去2回の京都コースでの重賞OP出走レースでも下手な競馬になっている通り下り坂京都コース適性にも疑問大きく。


▽ティーハーフ牡10国分優57西浦(栗東)
過去の10連対中6連対を京都芝で挙げている当地巧者で、またパワータイプで時計掛かる馬場を得意としているだけに、京都芝千二且つタフ馬場(1分8秒以上決着)に限定すると過去11戦7好走という超良績を残しています。
ただ、その前走淀短距離Sでも全く動けなかったとなると…やはり常識的には高齢10歳馬の衰えと見るべきか…。
2回前の休み明け初戦は9人気3着激走、その前の間隔が空いていた場面では18年鞍馬S12人1着・17年高松宮記念16人4着など、休み明けローテでの鉄砲駆けも目立っていた馬だけに、淀短距離Sの敗戦を長欠明けだからの一言で済ますのもどうかなので(休み明け→2戦目でパフォーマンスを上昇させた例は、これまでほぼ無かった)。


―ハッピーアワー牡4吉田隼56武幸(栗東)
先週日曜中山5R◎ネオストーリー(ハービンジャー牡駒が走れない芝千二で連続善戦→芝マイル替わりでパフォ上昇で好走)も好例ですが、まず父ハービンジャーの牡駒の時点で本質的なスプリント適性は疑問と思うべきです。
それで芝千二で勝利したのは、これまでナンヨーアミーコとハッピーアワーの僅か2頭のみしかいません。
気性難ナンヨーアミーコもそうですが、ハッピーアワーの場合にもスピードがあるからではなくて、気性的な面で仕方なくこの距離を使われたのが始まりなので、そういう馬が大きく出世できるかと言えば疑問が大きいと言うべきです。
3走前キーンランドカップ・2走前プリンターズSは共に先行勢が苦しく-後方勢が着を拾えるレース展開で、そこでの10着・7着というのも如何にも評価し辛くて。


―ペイシャフェリシタ牝7岩田康54高木登(美浦)
OP昇級後の好走歴は急坂コースばかりで、それ以外は渋化馬場の洋芝条件だった。
昨年のシルクロードS7着の内容を見ても、ハーツクライ産駒らしく京都下り坂コースの適性は微妙で…。


△レッドアンシェル牡6フォーリ57庄野(栗東)
昨秋に屈腱炎の前駆症状を発症してココが長欠明け初戦に。
これまでの4凡走中3凡走は不得手な輸送競馬で、それ以外ではほぼパーフェクトという戦績。
能力的には足りるはずで、条件も良しで、あとはいきなり走れる態勢にあるのかの一点で…。


▲セイウンコウセイ牡7幸58上原(美浦)
これまで逃げ競馬時には9戦8好走で、唯一凡走は外差し馬場で暴走逃げをした昨年シルクロードS。
4走前CBC賞ではその逃げの手を打つも、前半34.9-後半35.0のほぼイーブンペース競馬でその前の高松宮記念よりは幾分パフォーマンスを落としての3着止まりに…その“逃げ”というのと“Hペース”というのがコノ馬の本領発揮に繋がると解釈できます。
3走前キーンランドCはそのHペース競馬でしたが、非逃げの競馬で、またコノ馬の戦績と直結傾向あるTMS×という中での敗戦でした。
2走前スプリンターズSは前に行けずに揉まれる形での大敗で、前走スワンSは今となっては長い距離千四での敗戦。
距離千二でスンナリ逃げ番手の競馬ができれば、まだまだ侮れぬ走破能力の持ち主であると見ています。

昨年のフェブラリーS出走時はかなりの辛口評価だったコパノキッキング。 今回の評価は??
根岸Sの有力馬診断はこちら!



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