※印は[★激走候補～△やや有力～▽やや軽視～―無印」を表します

―アクティブミノル牡6酒井学56北出(栗東)
逃げられるか否かが一つの大きな鍵という馬。
３走前ＣＢＣ賞では福永Ｊ手替わりで脚質転換を図るもてんで駄目で、２走前アイビスＳＤでは直千で行き切れる様な走力は無かったというある意味で力負け。
かと言って、距離千二戻りだった前走北九州記念でも行ける雰囲気すらなかったし、逃げられたレースでも今期は３走前鞍馬Ｓ８着と５走前春雷Ｓ８着では全体的な能力劣化も否めないか。
また、夏場４連戦目で、レースを経るごとに中間調教過程が質量ともに落ちている辺りからも状態維持にも疑問視。


▽アドマイヤゴッド牡6北村友56須貝尚(栗東)
ＯＰ昇級後は重賞ＯＰで掲示板内級の善戦を繰り返しているが、その一連のレースはほぼ全てソラを使っての着差小さい敗戦だったという点からは、見た目程は案外弱くない馬とも考えられる。
３走前京王杯ＳＣは不得手な距離千四での敗戦。古馬になってからは[距離1400以上→距離1200]での一変劇が一種のパターンにもなっていた通り、距離千四では走れなくて止む無しという一点でしょう。

前々走函館ＳＳは外枠でも岩田Ｊ騎乗で上手いコト内から捌いての４着、前走ＵＨＢ賞は最内で詰まってしまっての敗戦。

相手強化でも内枠競馬が嵌まれば複圏内突入の期待は常にできる馬です…ただしその為にはリスク有る騎乗が必須で、マイワールド北村友一Ｊ騎乗ならば嵌まりに行く競馬で時すでに遅しとなりそうですが…。


▽アサクサゲンキ牡3松山54音無(栗東)
近３走の競馬を見る限りでは距離千二は寧ろ距離不足のイメージです。
２歳時にマイルＧ１朝日杯ＦＳを大目標に据えた分…距離1400~1600適応競馬をしてきて分だけ、距離千二スペシャリストに生粋スプリント条件では分が悪くなっているのではないかと。
それも距離1200戻り４戦目で徐々に適応が窺える近況は悪くないですが、仮に距離1200適性回復としても本年は重賞通用級のパフォーマンスを見せていないのもまた事実で…。


▽アンヴァル牝3○○52藤岡健(栗東)
これもアサクサゲンキと同様の指摘ができます。
当初は距離千二路線に集中して快進撃…しかしそれに味を占めて桜花賞を目標に据えた距離克服教育を施したばかりに、前々走葵Ｓでは距離千二の平均ペースだったにも拘わらず位置取りを落としていく競馬に。そして前走北九州記念でも敗因としては詰まり事象もありましたがそれ以前の追走力不足も見逃せませんでした。

そしてそれは、アサクサゲンキの葵Ｓの次走ＣＢＣ賞を見れば、距離千二に全ての針を合わすのには１戦じゃ足りない可能性も指摘できます。
母アルーリングボイスも同じく、２歳時距離千二活躍から阪神ＪＦ目標にされた後に距離千二路線に戻った際には、やはり初戦２戦目は付いて行けずに、３戦目４戦目辺りから本来の距離千二先行競馬で結果を出せた経緯でした。
これも距離1200戻り３戦目でソロソロかも知れませんが、やはりアサクサゲンキ同様に本年は重賞級のパフォーマンスを見せていない馬ですので狙い易い馬ではありません（フィリーズレビュー４着は低レベル戦）。


―グレイトチャーター牡6幸56鮫島(栗東)
北九州記念に異常に好相性を示すサクラバクシンオーの血…何の前触れも無くの前走北九州記念激走にはそのバックボーンが大きく絡んでいるのではないかと考えられます。
特注相性レースで軽ハンデで展開利あっての４着…その再現をココでは望めないでしょう。


―コウエイタケル牡7○○56山内(栗東)
まずは前走朱鷺Ｓ３着時の有力馬診断見解を参照↓
『ＯＰでの唯一好走歴は今回と同条件の昨秋信越Ｓ２着で当時は対抗評価でした。
距離千二だと時計が掛かる方に良績があり…昨夏小倉最終週で勝ち上がったのはその辺りも関連あるでしょうし、だからこその距離千四で進境を示した結果でした。
３走前は距離長い千六での５着、２走前は距離短い千二での追い込み不発、前走は距離長い千六での凡走。
得意左回り距離千四替わりで、内枠を引ければ複穴候補。』
・・・
つまりは昇級後のＯＰ２好走は共に左回り新潟コース内枠条件というモノ。
その好走要件が全て引き剥がされるココでは好走は遠いはずで。


△ラブカンプー牝3Ｍデムー52森田(栗東)
前走は前が崩れて当然のＨペース展開を、先行勢でたた一頭上位で粘ったいわゆる負けて強しの競馬で３着好走。ただし、それは強い競馬だったというのと、同じくだけそういう競馬に適性があったとの解釈もすべきです。
本年２月にも当地でＨペース前崩れ展開を逃げ切り勝利を収めているだけに、そういう適性の持ち主である可能性が高いです。
この手のタイプは人気していない時に狙うのが定石…人気になっても案外その人気に応えられない･勝ち切らない系の馬であるコトには注意が必要です。
ただし、この手の馬はセントウルＳにも相性良いので、そしてココを勝利でサマースプリントシリーズ制覇も懸かっているという勝負懸かりの場面ですので…今回は侮れぬ一頭にはなりますが…。

━━━ （後編） へ続く。