キムラヨウヘイ チャンピオンズCの有力馬診断の総まとめ(後編)

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

▽オメガパフューム牡3Cデムー56安田翔(栗東)
前走JBCクラシックは4着馬5着馬に追い込み馬が食い込んだ通り、展開的には中団後方勢に有利…それも味方して2着まで追い込んできたのがオメガパフュームでした。
それはシリウスSに続いて展開利あっての激走であるコトは否めませんが、3歳秋の時点でここまで古馬に通用する3歳馬も稀有ですので来年以降相当楽しみですが…展開的にもコース的にも斤量増的にも更に3歳馬に分が悪くなるチャンピオンズCとなると・・・。

それと気になるのは鞍上Cデムーロ騎手…言うまでも無く世界の一流騎手ですが、ことダートとなると・・・。
https://twitter.com/jou_syou/status/1067040374537936896


△サンライズソア牡4モレイラ57河内(栗東)
前走JBCクラシックでも相変わらずゲートで煩い仕草を見せていましたが…それは近3走全てそうですが、結果としては3走連続でスタートを決めてからの積極策…。
正直いつスタート失敗するかも知れぬ不安はぬぐえないという見解で、ルメールJの手が離れた時が怖いと思っていたのですが…これまたスタート◎の鞍上モレイラならば杞憂に終わるのでしょうか…。

その前走レースでは前半ではいいペースを刻みましたが、調教パートナー交代に伴って壊れたテイエムジンソクとペース判断できぬ古川吉Jのおかしな中盤の仕掛けが…それを真っ向から受け止める形となってしまったサンライズソアは相当厳しい競馬を強いられたと言えるでしょう。
更には直線ではケイティブレイブ福永騎手もストップルメールに早めに動いてきましたし、総じて1番人気の逃げ馬としての洗礼を浴びせられる苦しい競馬で、それでも3着に残った馬の能力は褒められるモノです。

やはり繰り返しになりますが、スタート次第で如何様にもなり得る怖さはあるので・・・。


▽ノンコノユメセン6内田博57加藤征(美浦)
常々書いている通り『3歳春から前走チャンピオンズCまでずっと外国人騎手を起用…一昨年チャンピオンズCはテン乗りムーアJで砂被る競馬で逆噴射で、昨年チャンピオンズCは2戦目CデムーロJで初めて砂被り競馬で不完全燃焼でした。主戦ルメールJは(枠順や隊列の不運もあるのですが)頑なに砂を被る競馬ばかりさせて結果を出せず。』が昨年までの最たる不振要因であり、そこから仕事人ウチパクJ起用こそが最たる復調要因でしょう。

また、根岸SとフェブラリーSの連勝については、見るからにズブい競馬なのですがそれでも許されてしまうラップだったというコトも追い風としてありました。

その後もウチパクJ継続騎乗で砂回避の本領発揮競馬はできているのですが、元来のズブさの分だけ間に合わないという競馬が続いています。

今回チャンピオンズCでも本来不利な外追い込み競馬しか戦法を持ち合わせていないという点で大分可能性低い馬ですし、コノ馬のズブさで間に合う展開というのも通常展開ではありませんので。


▽ミツバ牡6松山57加用(栗東)
まずは昨年アンタレスS11着後の回顧文を参照↓
『最近の連続好走は少頭数戦での捲り・追い込みか、又はフルゲート揃った一戦では逃げの手だった。
下級条件時代には距離1800高速馬場での良績もあるが、今となっては距離長めでスタミナの差で好勝負に持ち込めるという馬。今回は距離1800内枠では前に行ける脚がなく、フルゲート多頭数の馬群を前にしては捲りもできず、また不得手とする砂を被るポジショニングを回避するのも難しくて必然の差し遅れとなってしまった。
コノ馬の脚質は後方から…余程の意図を持って騎乗しない限りは前付けするのは難しい…距離2000以上・非多頭数立て・中外枠の内の2条件は揃ってくれないと安定結果は望み辛い。』
・・・
最近の凡走歴も内枠時ばかり…特に多頭数条件でその内枠を引いてしまうと相当レース選択の幅が狭められて思う様に行かないケースが多々です。

4走前平安Sは痛恨の最内枠を引いてしまい、結果として大味に巻き返す競馬したできなかった分での負けて強しの4着でした。

前々走エルムSも痛恨の最内枠…そして忙しい距離1700高速馬場条件だった分だけ、平安Sで見せた様な道中から動く形まで取れずに、最後の直線でだけ能力最上位の脚力を見せての3着確保でした。
松山騎手の騎乗も槍玉に挙がっていますが、内枠・距離1700・小回り・重馬場という悪条件がこれほどまでに揃っていた条件では限界の競馬だったと思います…見た目が雑な騎乗に見えたのも、馬の能力で不利条件を何とかカバーしようとする次善競馬だったと思います。

距離1800以上・中外枠条件ならば重賞級トップクラスの馬ですが、不器用な競馬しかできない馬がフルゲート多頭数・中京コースG1のチャンピオンズCで間に合わせてくるのは至難だろうと…。


★ケイティブレイブ牡5福永57杉山(栗東)
まずは前走JBCクラシックでの◎推奨文を参照↓
『鞍上が言うには「逃げれば勝てる馬だが、但し逃げなくても勝てる様な馬にしたかった」との理由で、それで延々と教育レースという名の惜敗を繰り返してきたのがここまでの1年超という。
長い目で見た時にどちらが正解なのかは分かりませんが、それで星を無駄に捨ててきた分だけ漸くちょっとやそっとじゃびくともしない完全体を手に入れたとのコト。
前々走はHペースを前で競馬しての負けて強しの競馬。
前走での好位から突き放す形は今までのケイティブレイブには見られなかった競馬で新境地を見せてくれました。
前々走を見る限りではココでは一枚上の馬でしょうし、前走を見る限りでは鍵とされる中央場でも順当に力を出し切って勝ち負けまで至るとの結論です。』
・・・
やはり前々走日本テレビ盃で見せた姿はフロックではなくて、今や完全体となったのが今のケイティブレイブです。
その前走JBCクラシックは従来とは異なる位置取りから、本気で勝ちに行く競馬をしてそれに馬が応えたという横綱競馬での勝利…これができるのですからもうケチの付けられる馬ではありません。




━━━(前編)はこちらに掲載しています。

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