キムラヨウヘイ レパードSの有力馬診断

まずはもう一つの3歳限定ダート重賞であるユニコーンSのレース展望を参照↓
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『近13年中12年で「上位人気3頭(1,2,3人気馬)の中から2頭以上が馬券に絡む」という屈指のガチガチ決着レース(一にも二にも“能力”で決まる3歳ダート重賞)』
昨年は[ワイドファラオ→デュープロセス→ダンツキャッスル]
一昨年は[ルヴァンスレーヴ→グレートタイム→エングローサー]
3年前は[サンライズノヴァ→ハルクンノテソーロ→サンラズソア]
4年前は[ゴールドドリーム→ストロングバローズ→グレンツェント]
5年前は[ノンコノユメ→ノボバカラ→アルタイル]
7年前は[ベストウォーリア→サウンドリアーナ→サウンドトゥルー]

中には早熟馬としてこのレースを最後に終わる馬も見られますが、基本的にはその時点で一線級馬としての素質を見せており-その後にキチンと一線級馬にまで出世を果たす馬(つまりは人気を背負う実力馬)が、ココで順当に力を示してくるというガチガチ決着が基本です。

3年前2着ハルクンノテソーロは場違い感ありますが、その出走馬の中で結果的にはその後にダートでOPクラスで通用しているのは1着サンライズノヴァ・3着サンライズソアだけでしたので、物理的にそういう場違い馬にも席が1つ空いていたというだけの話で、本質的には上記の通りの決着だったと言って良いでしょう。

昨年と一昨年もややネームに欠ける馬が名を連ねていますが、それも全体のレベルが低い中で相対的に上位実力馬が入線した結果には変わりなくて、上位人気馬3頭中2頭が上位入線した順当決着でした。

これらの背景としては、3歳馬にとって始めての中央ダート重賞レースであり、そこには将来の非上級クラス馬から重賞級馬まで一堂に会するという能力格差著しい場面で、あたかもG1レースかの様な“絶対的な能力比べ”が第一に行われるレースとなっているからと考えられます。
故に強い馬が強いという決着傾向で、上位人気3頭の内2頭が崩れたのは過去13年で1度しかないという、JRA全重賞レースの中でも屈指のガチガチ決着レースとなっているワケです。

その一方で、近年では1番人気馬の信頼度が少し落ちているのですが、その人気を裏切った1番人気馬は[アジアエクスプレス][ゴールデンバローズ][リエノテソーロ][デアフルーグ]という顔ぶれで、それらの共通項としては2歳~3歳2月までに特大パフォーマンスを残した馬で、その後の3歳春にダートではそれを更新してこなかったという馬…結果的には“過去の栄光馬”で、この3歳6月時点では既にその優位性を失っている状態だったのが走れなかった最たる理由になっています(それらの人気裏切り馬はこのレースだけ走らなかったのではなく、その後も思うような成績を残せずにいる早熟烙印馬ばかりとなっています)。

今年のユニコーンSは豪華メンバーによる一戦で、netkeibaでは4頭が単勝一桁オッズ想定となっていますが、上記に則ればその中で最も怪しいのは、昨年12月朝日杯FS4着がピークでその後の成長力に怪しさある非上昇近況のタガノビューティーではないかと見ています。
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東京マイルのユニコーンSと新潟1800のレパードSとでは舞台設定こそ大分異なりますが、中央競馬では2レースのみの3歳限定ダート重賞レースという意味で、両者は非常に似通ったレース傾向となっています。

このレパードSも、上記ユニコーンS同様に『極一部には早熟馬としてこのレースを最後に終わる馬も見られますが、基本的にはその後に一線級馬にまで出世を果たす馬が、ココでキチンと力を示してくるという順当決着が基本』となるワケです。

3歳世代ダート重賞1発目ユニコーンSは(本年も含めて)近14年中13年で、上位人気3頭の中から2頭以上が3着内に入るというガチガチレース傾向。

3歳世代ダート重賞2発目レパードSもそれと同じ話が言えて、レース創設以降全11年で「1番人気 [5-2-3-1](複勝率91%)」「2番人気
[3-1-1-6](複勝率45%)」という上位人気優勢傾向が出ています。

一昨年は5番人気→10番人気の決着でしたが、それもグリム&ヒラボクラターシュという結果的に後に出世する2頭での入線で、その時点で競馬ファンがまるで読めていなかっただけで、実は本当に強かった馬がそのまま好走した結果でした。

昨年は10番人気ハヤヤッコ→1番人気デルマルーブルの決着で、これも同様にその後に古馬相手にOP好走することになる3頭中2頭での入線で、その時点で競馬ファンがまるで読めていなかっただけで、実は本当に強かった馬がそのまま好走した結果でした(もう1頭の後の古馬OP好走馬ブルベアイリーデは7人4着)。

つまりは、適性やら枠順やら展開やらのサブ要素よりも、何よりもその馬の真の力を見抜いて、それをそのまま印順に反映させるべきレースだと言えるでしょう(結果的に強い馬が順当に上位入線するレースで、その中で競馬ファンが見えていない強い馬がいた場合にのみ波乱決着となるという)。


【レパードSの有力馬診断】
※印は[★激走候補~△有力~▽軽視~―無印」を表します
※出走馬の殆どが抽選対象の為…有力馬診断については縮小版でお届けさせて頂きます

―アポロアベリア 武藤56
元々は今年2月に定年引退した山内厩舎所属馬。
その引退前ラストウィークに勝利を上げましたが、それに至るまでに3戦連続で中1週出走という超過酷ローテが敷かれていました。同厩舎引退前に何としてでも勝利をと全力投球をし過ぎた嫌いもあり、その後に脚部不安で間隔が空けられましたがこの中間調教過程を見る限りでもちょっと本調子を取り戻せていなさそうで…これの復調はちょっと長引きそう。


―エイシンアメンラー 石橋脩56
アメリカンファラオ産駒は国内での代表産駒カフェファラオ&ダノンファラオを見ての通り、気性的に脆さあってスンナリの競馬でないと全く力を出せないタイプも多々輩出中。
エイシンアメンラーも正にその1頭で、これまで逃げる形で2戦2勝・そうでない競馬では2戦2凡走…そういう注文付くタイプが同型多数戦に挑むココは低期待値で。


―タイガーインディ 鮫島駿56
エイシンアメンラー同様に、同傾向ある米国血統シニスターミニスター産駒の当馬も、逃げ番手の競馬では3戦3勝・それ以外では3戦3敗というレースの形に注文が付くタイプで…(以下同文)。


―メイショウカズサ 小崎56
上2頭同様に、同傾向ある米国血統カジノドライブの産駒である当馬も、逃げ番手の競馬では5戦5連対・それ以外では5戦1連対というレースの形に注文が付くタイプで…(以下同文)。


―ライトウォーリア 岩田望56
上3頭同様に、同傾向ある米国血統マジェスティックウォリアー産駒である当馬も、ダートでの唯一凡走2走前伏竜Sは内枠先行で包まれる形での失速劇というレースの形に注文が付くタイプで…(以下同文)。


―ヒロイックテイル 〇〇56
まずは前走1勝クラス勝利時の見解を参照↓
https://yoso.netkeiba.com/?pid=yoso_detail&id=1254936
『出走馬中で唯一の前走Hレベルレース善戦馬…その前走は最内枠で終始砂を被る競馬と前残り展開だった分でパフォーマンスの伸ばせず。
兄にローマンレジェンド・姉にミラクルレジェンドなどいるダート長距離向き血統馬。距離延長で少頭数スンナリ競馬ならば一変可能で勝ち負けに。』
・・・
この馬は父というよりは母系血統を起因とするスンナリ系馬。
その前走は距離延長二四でスンナリ先行競馬で持ち味を出し切ったという圧勝劇。
一転して長距離適性生かせぬ距離短縮と、それによりスンナリ競馬も望めぬ今回条件では苦戦濃厚。


▽ケンシンコウ 丸山56
前走ユニコーンS3着馬。
ただし、今年のユニコーンSは勝ち馬カフェファラオだけが強すぎたレースで、そこから大差を漬けられて5着馬まで小差入線の3着ケンシンコウのパフォーマンスはそこまで評価できるレベルではありません。
また、その前走でも折り合いに苦労していた面もあって、距離延長千八で更にやれるかは疑問も。


▽デュードヴァン 川田56
前走ユニコーンS2着馬。
そのユニコーンS回顧では『勝ち馬カフェファラオと2着馬デュードヴァンについては早熟っぽさある米血統馬で、特にカフェファラオはOBSマーチセール(アメリカ市場最大のトレーニングセール)出身馬という高い完成度を武器にこれだけ走れているという側面もあるはずなので、どこまで持続するかは気に留めるべき点』と記しましたが、さっそく勝ち馬のカフェファラオは次走JDDで脆さを露呈して撃沈…。
このデュードヴァンも必ずしも長持ちする血統背景馬ではないく、そういう早熟馬が過去の危険人気馬になっているレース傾向(レースの立ち位置)からも信頼できるとまでは…?


★ハギノアレグリアス 〇〇56
例年ですと古馬混合2勝クラス戦勝利馬はレアでしたが、降級制度廃止2年目(降級馬不在亜既存勢力は昨年降級馬不在の中でも勝ち上がれなかったという馬)だけに、現3歳世代馬にとって現2勝クラス戦(特にダート戦)は“草刈り場”となっているのが真相です…突破できて当然の2勝クラス戦勝利馬よりも、フォーカスを当てるべきは3歳馬同士のOP戦線上位馬or3歳馬同士のHレベル1勝クラス戦突破馬の方でしょう。
前者からはミヤジコクオウ、後者からは条件クラス戦線では最も高いレベルのレースを歩んできているハギノアレグリアスに魅力を感じます。


“叩き二戦目一変率100%”の激走候補を狙え!
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