キムラヨウヘイ 京成杯AHの有力馬診断

※印は[★激走候補~△有力~▽軽視~―無印」を表します

▽ルフトシュトローム 牡3 石橋脩 54 堀(美浦)
キンシャサノキセキ産駒は今年は当たり年かも知れませんが、これまでに早期から活躍した馬がスンナリと古馬になってまで成績を持続させた例はほぼないという早熟傾向が指摘できます。
それに加えてセントウルSビアンフェの見解と同じく…古馬に混じって実質トップハンデを与えられてそれに応えられるレベルの馬なのかは期待先行という感も。


―アストラエンブレム セン7 横山武 57 小島茂(美浦)
7走前新潟大賞典は距離長い二千とバイアス不利競馬でのノーカウント凡走。
6走前巴賞も距離千八で掛かり気味追走だった分で伸びきれず。
5走前ディセンバーSも距離千八の外枠で脚が溜まらなかったのと、内有利バイアス馬場にも乗れずの敗戦。
その後の4走前から2走前までは距離短縮マイルで折り合いクリアで連続好走。
ただし、それら3走は全てレースレベルDEの低レベル戦で相手関係に恵まれていたのも確かで、前走関屋記念9着は相手関係が上がった分だけ及ばなかったという所でしょう。
サマーマイルシリーズ最終戦でそれなりに相手関係揃っているココではやや力不足。


▽アフランシール 牝4 津村 52 尾関(美浦)
例の今の芝重賞OP競走で猛威を振るっている上がり馬。
先週は丹頂Sスズカロングはあと一歩及ばず4着と新潟記念サトノダムゼルは裏目(もう1頭のサンレイポケットは3着)でしたが…それでも確率的にも期待値的にも同該当馬が大分優れている現状には違いありません。
ただし、アフランシールは新馬戦以降の勝利は全て距離短縮千四で挙げている通り折り合い面に課題ある馬で、この距離延長マイルでは強調し辛い所もあるのが…。


▽アルーシャ 牝5 戸崎 55 藤沢和(美浦)


・・・
安田記念時にはグランアレグリアについて『雨×エリート藤沢和厩舎馬でありながら、21世紀に芝道悪重賞を好走した稀有馬はその後7頭中5頭がG1制覇(スピルバーグetc.)』と記しましたが、グランアレグリアも先例に倣う形でG1安田記念(稍重発表でも高速水準馬場)を制しました。
アルーシャは前走パラダイスSで(まさかの)不良馬場勝利でしたが、上記と同様に藤沢和厩舎の馬で道悪OP特別を好走した馬は、4頭中3頭がその後に重賞クラスで好走結果を出しています。
アルーシャについてもそのレベルでの活躍が期待される馬と言えるはずですが、ただし再度雨馬場となるのは歓迎材料ではありませんし、折り合い難タイプで距離延長マイルというのもマイナスに作用する可能性が高くて…。


▽アンドラステ 牝4 ルメール 53 中内田(栗東)


・・・
中内田厩舎馬はその仕上げの濃密さ故に、連戦して良いコトはほぼ無しで、コノ馬自身も間隔を空けて勝利⇒間隔を詰めてパフォダウンが続けています。
前走関屋記念は内枠で揉まれる競馬で精神的にもすり減らしての好走でしたが、そこからの中3週ローテで更に走れるかと言えば?


▽エントシャイデン 牡5 大野 56 矢作(栗東)
18年末の条件戦3連勝は全て上がり33秒台前半以下、直近2連対も上がり33秒台の勝負…そういう軽い馬場でのキレ味勝負で強さを見せるというディープインパクト産駒。
阪神渋化馬場では4走前六甲Sで3着(0.5秒差)でしたが、今週末の雨馬場条件ではそこまで強調できぬ一頭に。


▽シゲルピンクダイヤ 牝4 和田竜 54 渡辺(栗東)
3走前京都牝馬Sでは中団からの競馬で気難しさを見せて、直線ではスムーズに捌けずのノーカウント級の敗戦でしたが…ただし2走前阪神牝馬Sの何もできずのレース振りを見る限りだと牝馬らしい気難しさが顕在化してきた感が強いです。
前走ヴィクトリアマイルはG1の厳しい流れで最後まで走り切って善戦しましたが、また間隔が空いて時間が経過して今回も同様の集中力で走ってくれるかは懐疑的な面も。



▽スマイルカナ 牝3 柴田大 52 高橋祥(美浦)
近親にエイシンヒカリがいる血統で、この血統の馬は逃げられるか否かが大きなカギを握る傾向があり、実際にスマイルカナもこのレースまでにはハナに立つ競馬では6戦4勝、そうでない競馬では2戦2凡走。
その前者での重賞勝利フェアリーS1着は恵まれた所もありましたが、この手の逃げ馬は実際に見せたパフォーマンス以上に底を見えているのか否かを重視すべきで…それで人気薄だった桜花賞予想でも高評価した次第でした。
今回も逃げらるのか否かが最重要点と見ますが、主張が甘かった前走米子Sのレース振りの限りでは…今回トロワゼトワルが逃げの手に出るならば易々と譲ってきそうな雰囲気もあります(米子Sみたく道中で先頭の立てる様な緩む展開も見込み辛いです)。


★トロワゼトワル 牝5 横山典 55 安田隆(栗東)
コノ馬について2走前ヴィクトリアMでの有力馬診断では『近2走は共に寒い季節となり調教でも併走遅れで本調子になかったのが全てだろう。今回はコースは違えど1週前追い切りでは本来の先着調教となっているだけに、本調子を取り戻してつい3走前だけ走れば通用という可能性は拾いたいトコロ。』と記しましたが、予想では拾いませんでしたが、結果的には季節馬(夏馬)らしく調子が上向いてのガラリ一変劇だったと読み取れます。

2走前中京記念以前に0.4秒差以上負けたレースは、勝ち馬が強過ぎた結果で実質好走扱いすべき2走前ヴィクトリアMを除いて6戦ありますが、内5戦が10月最終週から2月初週までの寒い時期となっており、残り1戦の2走前阪神牝馬Sは4月施行とはいえども当日最高気温14度という限りなく冬場に近い気候下のレースでした。
つまりは、過去のほぼ全ての凡走は全て寒季節が要因だと片付けられて、それ以外の得意季節ではキャリアを通して全て好走級の結果を収めているというワケです。

そうして狙った2走前中京記念は大惨敗を喫したワケですが、完全な外差し馬場を不利な内枠Hペース逃げをしてはどんな馬でも無理だったはずで…上記の見立てが間違っていなかったのはその次の前走関屋記念好走で証明されたはずです。

再び得意季節内のレースに出走となる今回も、3連続推奨ができるタイミングと言えます(ただし、サマーマイルシリーズ3連続出走馬は最終戦の京成杯AHで危険人気傾向ある点だけが懸念材料ですが…)。


★ミッキーブリランテ 牡4 坂井瑠 54 矢作(栗東)
まずは2走前米子S8人3着時の◎見解を参照↓
『この馬は折り合いが鍵となるタイプで、非外枠がベターという馬です。
前走錦Sは9番人気1着の一変劇でしたが、その前の2走前と4走前は外枠、3走前は内枠もドン詰まりでの敗戦でしたので、フロック激走というよりは久しく力を発揮できた結果が足りたという順当結果だと見られます。
過去の重賞挑戦(シンザン記念&アーリントンC)は共に外枠で折り合いに苦労しながらの3着と6着(0.1秒差)という健闘を見せており、得意内枠からならばこの昇級クラスも壁は無く即好走できる器である可能性が十分です。』
・・・
その3走前米子Sは内有利馬場で絶好の内枠2枠からの競馬で3着好走で、条件が揃いに揃ってやっとOP特別好走した馬だけに能力的にはソコソコの評価までです。

2走前中京記念は外枠替わりで、直線を直線を迎えるまでに行きたがってラスト失速するといういつもの敗戦パターンでした。

前走関屋記念は中枠でしたが、岩田騎手らしく内で溜める好走パターン競馬での4着善戦でした。

今回も「6戦1勝の二桁馬番」ではなく「折り合い易くて得意な「9戦3勝の一桁馬番」であれば圏内以上の可能性も十分に。


―メイケイダイハード 牡5 酒井学 55 中竹(栗東)
今年の中京記念は中外枠の道中二桁通過順位馬だった全5頭中4頭が上位を独占で…それら好走馬はその展開とバイアスが何よりの好走要因と言えます。実際にそこで好走した馬からは次走好走馬が出現せず、凡走した馬から次走好走馬が3頭も出ている通りです。
今回も中京記念1着馬というよりも関屋記念12着馬という強くない馬という見方の方が正解でしょう。


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