キムラヨウヘイ 函館SSの有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

―タマモブリリアン牝6菱田54南井(栗東)
OP昇級後の唯一の好走歴は昨年バーデンバーデンCで、これは大分低レベル戦であり評価はできない激走でした。また、他馬を気にする面もある馬で、当時は少頭数立ての外枠競馬も恵まれたモノでした。
フルゲート近く揃いそうな多頭数戦の今回は、その点でも可能性低い馬になります。


△タワーオブロンドン牡4レーン58藤沢和(美浦)
https://twitter.com/jou_syou/status/1136521572166979584
種牡馬別の方はサンプル数が少ないかも知れませんが、距離別の方がこれだけのサンプル数があってそしてここまでダブルスコアに近い数字差というのは無下にできない話ではないでしょうか。
今期重賞5勝の内3勝は距離短縮時、唯一の距離延長はHペース替わりでした。

このタワーオブロンドンでの前走京王杯SCも距離短縮ローテにより自ずとタメを作れて直線で弾けられた結果でした。
今回も更に距離を縮めてのローテとなりますが、それはタワーオブロンドンにとってもレーンJにとっても良い方向の話でしょう…ただし強い人気馬を素直に買うべきレースではないと思いますので心中評価まではしませんが…。


▽アスターペガサス牡3小崎52中竹(栗東)
これまで距離千二では3戦3連対、距離千四以上では4戦4凡走…前走葵Sは約1年振りの前者距離戻りで即一変という結果でした。
確かに距離千四以上では常に折り合い難を見せての凡走だけに、距離千二での変わり身は考えられたワケですが…それでも前走で極端に人気落ちしたのは前々走橘Sでの13着大敗によるモノでしょう。
当時は小崎Jが御せずの大敗で、そして前走では福永Jに乗り替わりでの一変という経緯でもありました。
距離千二ならば大丈夫なのか、またはそれプラスのオプションとして福永J込みで大丈夫だったのか…2走前の失敗で距離千二でも恐る恐るの気持ちを持って乗ってしまいそうな手戻りは微妙な材料で。


▽カイザーメランジェ牡4江田照56中野栄(美浦)
3走前OP特別は軽ハンデで3着、2走前OP特別は低レベル戦で5着、前走OP特別は特殊直千条件で6着…洋芝は向きそうですが、近況はOP特別級でやっと恵まれて好走があるかどうかレベルで…。


▽ライトオンキュー牡4古川吉56昆(栗東)
準OP価値の前走船橋SはレースレベルDEの低レベル戦で、他上位馬の次走相場は二桁着順に近いモノで…。


△ダノンスマッシュ牡4川田57安田隆(栗東)
2走前シルクロードSの他上位勢は外枠からスムーズな競馬をできた馬ばかり…その中で馬場バイアス的に有利ではなかった最内枠から、直線でスムーズにならない所もありながらも一瞬の脚を使って且つ余力の脚十分で勝利したダノンスマッシュは正に力の違いの競馬でした。

前走高松宮記念では不得手左回りの分もあって、チグハグなレース振りでの4着…一気に戴冠とはなりませんでしたが、それでも十分に当路線での力を示した形ではありました。

能力最上位で…右回り戻りで…実績ある洋芝で…普通ならばコノ馬で間違いないのですが、ただしこういう普通に強い馬がそのまま勝ち易いレースではない点での注意は必要。
極端なペースになりがちでの展開不利、狭いコースでの多頭数戦での物理的不利発生多発レースで、あんまり強い人気馬を信頼して買うレースではないはず(少頭数立てだとガチガチ傾向⇔多頭数戦立てだと波乱傾向)。


▽シュウジ牡6○○57須貝尚(栗東)
元は芝短距離路線で将来を嘱望されながらも、暴走機関車(17年函館SS前半3F32.2の馬鹿逃げなど)と化して萎んで行った経緯がある馬。
その後は抑えて行く競馬に進境を見出すも復活まではいかず、そして控える競馬を放棄してのダート路線転向で好転しつつあるという近況。
今回は芝戻りとなりますが、Hペースで行ってどれだけ粘れるかという競馬を3戦続けた後に、よりタメが必要な芝戻りというのは(特にコノ馬の過去を踏まえれば)良い方向だとは言えないだけに。


△デアレガーロ牝5池添54大竹(美浦)
3走前スワンSは直線アクシデントあってのヤラズ凡走でノーカウント相当。
2走前京都牝馬Sは重賞勝利で、前走高松宮記念は当日内有利馬場を大外枠から外競馬をしての7着は寧ろよく頑張っている方のパフォーマンス。
一時低迷はありましたが直近2走内容はここでも上位に位置します。
ただし、恐らく今季は北海道芝千二シリーズを転戦するはずですが、その初戦に当たる今回は間隔が空いて太目残り模様など勝負は今回ではない感がある点で…。


▽ペイシャフェリシタ牝6岩田康54高木登(美浦)
https://twitter.com/jou_syou/status/1085375156443332610
2走前オーシャンSはお馴染みの「芝では“位置取りゲーム”以外用無しミナリクJ」での4着健闘。
3走前シルクロードSは詰まり、4走前カーバンクルSは4着、5走前キーンランドCは4着。
前走高松宮記念こそG1の壁に阻まれましたが、敗因明確戦を除けば案外安定パフォを記録している馬です。

ただし、その中でも唯一馬券内に食い込んだのは馬場渋って時計掛かった昨年キーンランドCで、洋芝でも開幕週で高速決着必至のココではやや不足感も。


△ティーハーフ牡9国分優57西浦(栗東)
2走前シルクロードSは、セイウンコウセイが初ブリンカーもあって抑えが利かずの暴走逃げで、京都芝千二での前半3F33.3は文句無しのHペースで…いや当時の時計掛かる馬場ならば超Hペースと言って良い水準の競馬でした。結果的には先行勢は壊滅で、またそれによって直線スムーズさを欠く馬も続出で、更には馬場のやや外有利化もあって外枠差し勢ばかりが上位入線する結果に…そんな展開利且つ馬場バイアス利且つ他馬自滅により浮上したのが3着ティーハーフと2着エスティタートという構図でした。

前走高松宮記念も大健闘と言える5着ですが、それまで中京千二では高松宮記念6着・高松宮記念4着・CBC賞4着・岡崎特別1000万下2着(超優秀パフォ)でコノ馬にとってベストの舞台条件の一つであったのは確かで、その過去の高松宮記念善戦の後でもOP特別で好走できていない事実もあります。

そうは言っても常に人気しない馬なので妙味は認めたいですが、ド嵌まり3連続善戦が今回も続くかと言えば…?


△リナーテ牝5藤岡康54須貝尚(栗東)
リナーテは一瞬の脚を生かしてこそのタイプで、つい2走前ターコイズSで力負けを喫している通り距離千四とそれ以上の距離とでは大きな壁が認められます。
前走京王杯SCは正にそれが生かせるレースでの激走でした。
この距離千二でも非Hペースでスピード決着以外ならイケるはずですが、これまでとは全く異なるペースでも同じ脚を使えるかは微妙な所で。


★ダイメイフジ牡5松岡56森田(栗東)
2走前高松宮記念回顧では『折合が鍵・集中して走れるか否かが何よりも重要という馬で、それは連闘内枠替わりで激走の前走オーシャンSの通り。今回は大外枠替わりで外に振られる競馬にもなって参考外の敗戦。内枠替わりで買い。』と書きましたが、前走京王杯SCでも大外枠から気分良く先行する形…これだと粘りを欠くにはいつものパターンです。
近走でも内枠を引いた時にはほぼほぼ好走善戦していますので、前回激走した4走前以来の内枠替わりでの激走再現の目はあると言えるはずです。
あとは暑さに弱い馬なのですが、恐らくその点を考慮しての北海道函館起用ならば大丈夫でしょう。

第二重賞のユニコーンSはJRA屈指のガチガチレース。
というわけで、今週は馬券的妙味のありそうなオープン戦を取り上げます。
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