キムラヨウヘイ 日経新春杯の有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

―アイトーン牡4国分恭五十嵐(栗東)
気性的にハナを切る形がベストという馬。

前々走札幌記念ではこれまで一度もハナを譲ったコトがないマルターズアポジーに対して、それのハナを叩けという無理なオーダーを従順に実行した国分恭介Jの無謀積極策で案の定共倒れの結果に。

前走菊花賞ではスタートを切った時点で両隣馬に2馬身差を付けられて、その時点でハナを切れない形となって早々に戦意喪失という何もできずの大敗。

この手の馬は大逃げ自滅の後にマークが薄れて-睨みが利いたタイミングでの一変というのがパターンですが、今回の相手関係と同型多数戦ではそれも望み薄で…ただ今度こその思いは強く持っているはずで展開を掻き乱し得る存在として要警戒。


―ウインテンダネス牡6内田博杉山(栗東)
まずは前走JC時の有力馬診断を参照↓
『3走前目黒記念は先団は形成した馬達がそのまま流れ込む決着…そこで直線で一瞬の脚を使って抜け出した内容は他上位馬よりも一枚上の内容でした。ただし、斤量54キロと、相手関係に恵まれた勝利だったのは否めません。

2走前京都大賞典は悪くない単騎逃げを打てましたが失速…それも不振顕著な休み明け初戦を思えば情状酌量できるモノですが。

前走アル共は超スローペース逃げで4着止まり。キレ負けとの見方もできますが、3着馬は同じく瞬発力無しのマコトガラハッド・5着馬はガリレオ血筋のエンジニアで…そんなキレない馬よりもキレ負けという結果は弱い競馬だったという指摘もできます。

単騎大逃げでの展開利は少し怖いですが、基本足りない馬かと。』
・・・
目黒記念はやや低レベル戦で恵量54での勝利…アルゼンチン共和国杯は低レベル戦での4着…レベルも上がって並斤量背負うココだとやや力不足と見ます。


―ケントオー牡7和田竜西橋(栗東)
まずは2走前アンドロメダS4着時の有力馬診断見解を参照↓
『6走前中日新聞杯でもそうだったが、5走前中山金杯でも外を回しながらも詰まるという残念な騎乗に。スムーズに捌けていれば5着馬はすぐ目の前でしたし、ブラックバゴに近いインパクトある結果になっていたはずです。

そして4走前京都記念では強者揃い戦で崩れた馬はキチンと差しての5着健闘…もしもそれが並の重賞OPレースならば穴出番あったかも知れません。

京都記念5着も評価されて遂に人気になってしまった3走前福島民報杯は、今後は不当に走れずの9着凡走。
ただし、それ以前の休み明け初戦時は[中京記念13着][キャピタルS13着]だった通り、どうも間隔が空くと走れない傾向あるのでその一戦だけで見限りはできません。

前走京都大賞典もその休み明け初戦で、距離延長二四で折合も欠いていましたので度外視できる敗戦です。

直近の連戦ローテだった新潟記念では、前残り展開を後方から追い込んで3着まで0.2秒差の7着。

どうにも恵まれない近況ですが、非休み明け初戦で嵌まればG3級で…差し届きそうな最終週付近の京都芝でOP特別級ならば足りて良い。』
・・・
その前々走アンドロメダSではOP特別で4着という結果…叩き2戦目でほぼ本領発揮してのOP特別好走級パフォーマンスでした。

そして前走チャレンジCでは相手関係強化と高速決着に対応できずの敗戦。

今回は連戦ローテで低速馬場という好条件で、それならば前々走OP特別4着・昨春京都記念5着くらいの善戦まではあっても良いですが…ただし相手関係的に好走圏内までは少し壁がありそうで。


―ノーブルマーズ牡6高倉宮本(栗東)
宝塚記念というレースはそもそも特殊コース条件と特殊季節で能力よりも適性・状態が問われますが、本年宝塚記念も雨馬場と内有利馬場バイアスもあってそれが顕著なレースだったと思います。
それを最も味方にできたのが1着ミッキーロケットと3着ノーブルマーズでした。
ノーブルマーズは1着ミッキーロケットを進路後追いで、そのミッキーロケットが抜けきった分で詰まらずに尚且つ馬場バイアス有利な立ち回りができた分の好走。本来ならば外を回ったヴィブロスや、詰まったダンビュライトや、勝負を仕掛けたサトノダイヤモンドよりも劣ってもおかしくないギリギリの3着だったと見ます。
相手ナリ力は認めますが、本当にG1G2クラスで上位の実力ある馬だとは何とも・・・。

昨秋は実力云々というよりは状態面起因での連続敗戦だったと見ます。
前々走アル共は一頓挫あっての急仕上げ…前走JCでもそこからの中2週で、調教を見てもどうもまだ状態取り戻していない感でした…それでいてキセキに真っ向から付いて行く競馬をしての逆噴射結果はそれなりに情状酌量できるモノです。

そこから上昇が読み取れればというトコロでしたが、どうもこの中間調教も地味で…復調はまだか。


―マサハヤドリーム牡7北村友今野(栗東)
まずは前々走福島記念6人14着時の有力馬診断を参照↓
『小倉日経OPが本年最低レースレベルOP特別ならば、次点はマサハヤドリームが勝った福島テレビOPでしょう。
そこでの2着馬3着馬は共に格上挑戦馬だったのですが、共に次走自己条件でもまともに負けている程です。
その前の米子S3着もこれまた低レベル戦でした。
馬柱はそれなりにキレイですが、この重賞級では足りる馬ではありません…消し。』
・・・
その前々走は6人気にまで推されていたコト自体が驚きで、そこでの大敗結果は実力に近い結果です。
レース選択の妙でマシな馬柱が出来上がっているだけで、馬は相当弱いので…余程の低レベルOP特別戦でない限りは消し続ける馬です。

―アフリカンゴールド牡4ミナリク西園(栗東)
https://twitter.com/jou_syou/status/1082177696631644161


―ミライヘノツバサ牡6○○伊藤大(美浦)
長期休養前にはHレベル重賞で連続好走していた馬。地力上位であるのはそうとして、今となっても走れる態勢にあるか否かが重要でしょうが…復帰後2戦と今回でも相変わらず坂路&プールの非コース追いオンリーのワケ有り感が窺える調教過程ではポジティブなジャッジは下せません。


★ガンコ牡6藤岡佑松元茂(栗東)
まずは天皇賞春3人気14着大敗後の回顧文を参照↓
『…横綱シュヴァルグランとまともに遣り合う位置取りで尚且つ折り合いも付けられずという厳しい競馬を自らしに行ってしまった分の大敗と言える。
また、戦前に於いても状態面で最もネガティブ情報が出ていたのがコノ馬で、「前走のレース後は今までで一番息が入らなかった」「日経賞後は獣医から楽させた方が良いとの診断」からの「プール調教多」「コース追い無し」というのはピークアウトの春天挑戦だった可能性も高い。』
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3走前オールカマーは叩き良化型のコノ馬にとって休み明け初戦が堪えたのと、距離二二も距離不足感がありました。

2走前アルゼンチン共和国杯は、高速上がりレースで中団以降で置かれた時点で適性的にもノーチャンスで、更には直線でもスムーズさを欠くシーンありましたので尚更そうでした。

前走ジャパンCは超高速馬場が適性外だった面はあったでしょう。

昨春日経賞ではコノ馬の強さを深く認識している藤岡佑Jの継続騎乗で持ち味を存分に発揮した粘り腰激走…結果的には上がり34秒台の日経新春杯では足りず、上がり35秒台の近2走で更にパフォーマンスを上げてきたという経緯はコノ馬の特性を表していると言えるでしょう。
今回日経新春杯は馬場状態的にその後者の競馬が見込めて、そして心強い藤岡佑介Jの手戻りも…連続凡走中でそもそもの状態・調子にも不安はありますが、条件的にはココは変わっても良い局面と見ます。


△ムイトオブリガード牡5川田角田(栗東)
△ルックトゥワイス牡6岩田藤原英(栗東)
上がり馬の立場でアルゼンチン共和国杯に臨んで、即激走したムイトオブリガードと、気難しさを見せて沈んだ形のルックトゥワイス。

そのアルゼンチン共和国杯は3着にも準OP馬が食い込んだ通りの低レベル戦で、そこでの2着好走で更に評価上昇するムイトオブリガードは妙味観点からは狙い辛いです。
逆にルックトゥワイスは相手関係云々ではなく自分との戦いで負けたというワケ…その前走での互角レース振り&次走での圧勝劇を見てもムイトオブリガードと遜色の無い実力の持ち主です。

後者についてはアル共前に『これまで準OPで5戦連続で2着3着止まりという戦績ですが、それも相手関係やレース振りなどの僅かな差で勝利を取りこぼしてきた経緯で、本来ならばとうにOP昇級して好走の一つくらいしているポテンシャルある馬です・・・こういう準OPで勝ち切れない馬が、昇級してもor格上挑戦でも相手ナリに走れる例は昨年2着のソールインパクトなどよくある話で、コノ馬も正にソレだと思います。』とも書きました…前々走アル共8着が少しでも嫌われるようならば妙味を認めたい。


グローリーヴェイズ牡4Mデムー尾関(美浦)
★メイショウテッコン牡4武豊高橋忠(栗東)
Hレベル現4歳世代牡馬で、キチンと一線級路線で結果を残していた2頭。
仮にレベル云々を置いておいても、時期的に優位に立つのが4歳馬ですし、実際に日経新春杯は4歳馬が圧倒というレース傾向。
これらは順当に評価せねばならないです。
グローリーヴァイズはキレるディープ産駒だけに、今のタフな馬場状態でどうか。
メイショウテッコンは前走菊花賞で非スンナリの競馬が堪えて敗戦を喫している通りレース振りに注文が付く馬で…極端な内枠は避けたいトコロだろう。


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