キムラヨウヘイ 東京新聞杯の有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

△ヴァンドギャルド牡4福永56藤原英(栗東)
デビュー2戦目でHレベル東スポ杯2歳S3着激走後は、ホープフルSは致命的不利だったり毎日杯は展開不利だったりの不遇で好成績を残せなかった馬。
その後に間隔を空けて立て直されて3連勝で一気に重賞挑戦という近況。
その3連勝の内容は何れも秀逸で、特に前走ウェルカムSの日(ジャパンカップデー)の東京芝は馬場の外に出すと極端に伸びを欠く内有利バイアスが発生していました。その中で同日唯一の外差し勝利馬という点でも高評価できるパフォーマンスでした。
渋化馬場だった近2走とは一転して高速良馬場マイルに対応できるかの不安はありますが、素材としては当然重賞で通用し得る一頭と見ます。


―キャンベルジュニア牡8ミナリク56堀(美浦)
馬云々以前に芝(東京芝)でミナリク騎手を買うコト自体がほぼ自殺行為レベルで。
この騎手については「芝△」「芝差し追い込み×」「内枠△」「小型馬×」という4大マイナスポイントを指摘してきました。

本年来日時も、芝では32戦3好走で単複回収率は共に10%台で、上記の通りになっています。
ただし、芝でも唯一まともな数字を残すのが「大型馬」で、正にその馬体重540キロ台のキャンベルジュニアというのは相性という面では悪くないのかも知れませんが…。


▽クリノガウディー牡4横山典56藤沢則(栗東)
昨春までは「外枠先行で自滅したのが東スポ杯凡走、距離短縮最内枠で脚を溜められたのが朝日杯FS激走、折合放棄で逃げさせたのがスプリングS凡走、何も良い所なく終わったのが皐月賞大敗&NHKマイルC大敗」という折り合い難の戦績推移で、脚を溜める競馬で息を吹き返したのが4走前中京記念でした。

3走前京成杯AHと2走前富士Sはスムーズさを欠く競馬での敗戦で、前走マイルCSはスムーズでもG1では足りなかったという敗戦。

今回はテン乗り横山典J起用で、継続騎乗で良さが出る騎手だけに初っ端では恐らくは折り合い重視の競馬になるはずで…能力は上位でも、東京コース適性も含めて狙いとしては今回ではないか。


―ケイアイノーテック牡5津村58平田(栗東)
まずは1年前根岸S有力馬診断を参照↓
『コノ馬はNHKマイルCのレース振りみたく助走距離が欲しいタイプの差し馬で、前走阪神カップでも初距離千四を忙しそうにして全く届かずのレース振りでした。それを見る限りでは距離千四適性には疑問アリです。
それよりもダートがあるのか否かが全ての局面でしょうが・・・母ケイアイガーベラがダート馬だったからとダ適性期待票が多い様ですが…実際には母ダ出身著名馬のディープ産駒はアゼリ仔やドバイマジェスティ仔など大勢居ながらも、現状はダ短距離出世馬は皆無という事実の方が重いでしょう。
ケイアイガーベラが国内で知名度あるダート馬だったせいでのニワカ過剰人気には飛びつきたくない。』
・・・
生粋マイラーとしてのスピード能力には疑問アリというのが一貫した見立てで、だからこそ陣営としても中距離路線を試されたのが昨秋シーズンで…再びマイル路線に矛先を向ける今回ですが、中距離克服育成を施していた分でよりマイルに適応できるのか怪しい局面と見ます。


―ゴールドサーベラス牡8内田博56清水英(美浦)
条件戦時代には中山コースでは4連続好走で、その他のコースではオール凡走という中山巧者戦績…父スクリーンヒーロー(父父グラスワンダー)からもそれは納得できる話です。
OP昇級後も初戦ダービー卿CT(中山)は6着善戦で、2戦目メイS(東京)ではパフォーマンスを落としましたが、その後もベストパフォーマンスは中山と福島で記録しています。

その3走前七夕賞4着についても、マルターズアポジーのHペース逃げと当日の外有利馬場バイアスが相俟って、以下の画像の通り向正面で一番外後方に居た4頭が大逆転で掲示板内に入ってくるという特殊な展開(完全な外差し決着)に恵まれての善戦で…。

適性不足の上に能力不足でとても買えません。


―サトノアーサー牡6田辺56池江寿(栗東)
過去の栄光で未だに人気する模様ですが…復帰後の昨秋2走は共に以前とは異なる低調な姿で。
2走前ポートアイランドSは馬場的にも展開的にも外差し有利決着で、それを押し切ったロードマイウェイとは内容差が大きい2着でした。
それと同じく坂路オンリー調教となっている今回も劇的な変化は見込めぬ以上は、現状過大評価の一頭との見方をします。


★ドーヴァー牡7北村宏57伊藤圭(美浦)
まずは前走京都金杯時の◎推奨文を参照↓
『季節別戦績
冬12~2月[4-0-1-1]
春3~5月[0-1-0-7]
夏6~8月[0-0-0-4]
秋9~11月[3-1-1-2]
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16年も11月に一変3着好走して次走も連続好走
17年も11月に一変2着好走して次走も連続好走
18年も11月に一変1着好走して次走も連勝でOP特別勝利
これまで毎年の様にこの冬場にパフォーマンスを更新している、生粋の冬馬だと見られます。
今期も例年通りに冬初戦の前走キャピタルSでいきなり好結果という経緯。
それは道悪巧者側面も込みの激走でしょうが、それだけに世間ではフロックと見られて次走良馬場では人気が上がり切らないはず(実際にその模様)で…それでも、この冬場に於いては確実に良化を辿る当馬の性質からは、続戦今回も買い選択を下すべき(連続好走期待買いをすべき)なのが季節馬の取り扱い方です。』
・・・
その前走は6人7着止まりに。その敗因を探るとすれば…抜群の冬場実績を持つ当馬ですが、その冬場で過去唯一凡走したのは18年2月の京都斑鳩Sでした。それも含めて関西遠征実績も乏しい馬だけに、冬場且つ関東競馬ならば違うという可能性も見込めます。
ただし、道悪巧者である側面も確かなので、馬場の面でも買い材料が揃えば決まりでしたが…。


△プリモシーン牝5Mデムー56木村(美浦)
5走前ダービー卿CTはスタート直後から道中から直線まで終始前に馬が居ないという極めてスムーズなレース振りでの激走…4走前VMでも3走前中京記念でも福永騎手の丁寧な導き(揉まれず外目追走)での激走でした。
それ以前が散々詰まり凡走している馬だけに、それが大きなポイントであると捉えて良いでしょう。

それが前走マイルCSでは前回騎乗時もイン突きを失敗しているビュイックJの手綱で、スムーズさを欠く競馬になっての不完全燃焼敗戦。

間隔を空けて立て直して、好走パターンのスムーズな競馬ならば変わり身という期待もありますが…鞍上が19年は重賞騎乗成績が最低レベルだった(妙味観点で)最も買ってはならないデムーロ騎手というのは…。
デムーロ騎手も乗れていないですし、またノーザンFのこの騎手起用の時点でプリモシーンが本丸ではないのだと穿った見方もできてしまいます。


★レイエンダ牡5丸山57藤沢和(美浦)
4走前エプソムCはチーク着用で積極策で激走。
3走前新潟記念はチーク外して中団前目で揉まれる競馬を苦に凡走。
2走前富士Sはチーク着用&最後方の外目で揉まれぬ競馬に徹せられて、その上に外が伸びる決着にも上手く乗ることができての激走。

近走は揉まれる競馬・他馬に関せずの競馬ができているのか否かが大きなポイントとなっている馬…その点、前走マイルCSでは後方追走は良かったものの、直線では外に持ち出し切らずに馬群の中を突っ込ませる形で、そこで馬が進まなくて結果的にはラスト150m少々はルメール騎手は追わずの入線でした。前走みたく大外まで持ち出していたら、少なくともあそこまで負けていないはずで…。

先行勢手薄のココで4走前重賞勝ち時同様の積極策ならば一発あっても良さそうですが。


―ロワアブソリュー牡7○○56須貝尚(栗東)
まずは4走前リゲルS後の次走チェック馬見解を参照↓
『右回りだとモタれる所がある馬で、3歳夏以降は徹底して左回りばかり出走してきた経緯(唯一出走した右回り戦では2人気10着)。
今回は番組都合で右回りのココしか出走するレースがないという消極的な参戦…案の定右回りが最大の敗因と、距離延長マイルで折り合い△もあっての敗戦。
距離短縮・左回りで当然見直し。』
・・・
コノ馬のポイントは右回り駄目と折り合い難…5走前も7走前もコース設定と距離千四Hラップも相俟っての激走で、距離マイルでの激変は考え辛いです。

土曜京都メインに白毛馬のハヤヤッコ登場
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