キムラヨウヘイ 東京新聞杯の有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

▽グァンチャーレ牡7○○56北出(栗東)
《PP:内枠〇・京都〇・雨〇》
まずは3走前スワンS時の有力馬診断見解を参照↓
『京都巧者で好走歴は内を立ち回った時に集中という馬。
5走前洛陽Sでは外枠外回し競馬で好走しているが、過去戦績を振り返ると雨馬場時にはその限りでは無いレース振りでも好結果出ているので、つまりは雨馬場はプラスになるタイプなのだろう(今週末は雨の可能性も半々)。

3走前4走前は阪神コースで連続好走しているが、これは偏に地力強化の賜物と言って良いだろう。

前々走マイラーズCは内有利馬場且つHペース展開で、また内枠が好きなコノ馬の特性的にも三重苦だった大外枠外目Hペース先行競馬での6着…これは十分に強い競馬をしていたと言って良いはずです。

高速上がりが問われない今の京都芝も歓迎で、あとは一雨あって非外枠さえ引ければ本命最有力候補。』

・・・
そのスワンSでは京都+雨馬場+内枠という好材料コンボ揃いで◎推奨、その次走キャピタルSでも内枠と能力評価で◎推奨、そのまた次走京都金杯でも内枠と京都で◎推奨…3連続本命でした。

その前走は4人6着不的中…巷では直線詰まりが槍玉に挙げられていますが、本来は脚を溜めて溜めての競馬をしたい馬なので、追い出しが遅れたコト自体はそんなに悪い方向に転ばない馬ですので、敗因としては単純に能力面と正月変則開催での大幅馬体増が挙げられます。

今回は件の好走3要件の内、現時点で2つは揃わないという局面ですので…あとは外枠でも引けば今回はグァンチャーレの番ではないと見て消し、内枠ならばせいぜい押さえ程度。


―ゴールドサーベラス牡7大野56清水英(美浦)
《PP:中山コースオンリー》
条件戦時代には中山コースでは4連続好走で、その他のコースではオール凡走という中山巧者戦績…父スクリーンヒーロー(父父グラスワンダー)からもそれは納得できる話です。

OP昇級後も初戦ダービー卿CT(中山)6着善戦で、その後の東京等でパフォーマンスを落として、そして京成杯AH(中山)でパフォーマンス更新して、そしてまたも非中山コースでパフォーマンスを落としたという近2走という経緯です。

中山限定でのOP特別レベルの馬で、東京の重賞では到底足りません。


▽ショウナンアンセム牡6ミナリク56田中剛(美浦)
《PP:逃げオンリー》
https://twitter.com/jou_syou/status/1085375156443332610
先週も芝では6鞍騎乗して唯一好走は逃げ戦法…先週マーフィーJについての当方説は打ち破られてしまいましたが、ミナリクJについての“位置取りゲーム以外用無し説”はその後も非常に有効です。

ショウナンアンセムは主に折り合い面の課題から、近走はスンナリ逃げの形でないと力を発揮できていない経緯。そういう意味ではミナリクJでも出番と言えるかも知れません。

前々走キャピタルSはスローペース逃げ競馬で4着健闘、前走ニューイヤーSは逃げられずの競馬で自滅。
ココも余程楽に単騎逃げに持ち込められれば善戦級で、そうでない場合には鞍上含めて即終戦にも。


―ストーミーシー牡6杉原56斎藤誠(美浦)
距離マイルでも昨年京都金杯0.2秒差5着・昨年ダービー卿CT3着の好走歴はありますが、共にイレギュラーなHペース追い込み有利決着で拾った様な着順なので評価はできません。
それは開催2週目で内有利傾向も見受けられる東京では起こらない話だろうし、そもそも本質的には距離マイルよりも千四の方がベターだろう。


△インディチャンプ牡4福永56音無(栗東)
母母トキオリアリティーで、この母系はほぼ短距離~マイラーを輩出する血統。コノ馬も父ステイゴールドながらも距離千四デビューさせた通り、当初から短距離指向馬との見立てがされていた。

デビュー3戦目の毎日杯参戦は中距離への挑戦との意図で、結果的には折り合いの難しさも見せて、そして最後まで伸びきれなかった辺りは距離の壁を感じさせる3着だった。

4戦目アーリントンCは距離短縮マイルで巻き返しを図るも、NHKマイルC出走への賞金上積みを逃す4着止まり。それにしてもこの速いペースを前で競馬しても尚直線でも馬の反応が速過ぎて早々先頭に立ってしまうのは、正に有り余るスピード保有の証。
これは距離マイル未満や小回りコースでは武器になり得るモノですが、外回りマイル戦では脚の使い所の難しさとして現れます。

その後は条件戦で力を違いを見せ付けての再びの重賞挑戦となりますが、東京マイル戦となるとやや走力過剰のイメージ…ここでも当然通用する馬でしょうが、勝ち切らせる為には難易度高い騎乗が求められそう。


▽ヤングマンパワー牡7ブロン57手塚(美浦)
《PP:右×・スンナリ系》
スンナリ系馬。
3走前京成杯AHは向かい風強風を真っ向に受ける道中外ポジショニングから、不得手とする右回りでの挙動も怪しくて…総じて度外視できる敗戦と見ます。

2走前富士Sは「中外枠スンナリ先行競馬ならば掲示板級(あわよくば3着)あっても良い」と診断しましたが、若手の有望株と言われながらも特別戦141戦0勝の平場専用騎手の武藤雅騎手には荷が重かった様で…10番枠から馬群内へと誘導して直線でも内を突いてから馬の気分を害し続ける競馬での惨敗。折り合い重視で運んだとの弁ですが、だからこそ馬群から離れた競馬をすべき馬だと思うのですが・・・。

前走中山金杯も右回り小回りコースではやはり乗り難しくての大敗。

つい4走前関屋記念では4着善戦した通り、左回り大箱コースでは乗り方次第ではまだ可能性残している馬と見ていますが…その乗り方の面でまたも信頼ならない(踏まえた乗り方をしてくれるのか全く分からない)ブロンデルJでは・・・。


▽サトノアレス牡5柴山56藤沢和(美浦)
前々走安田記念では有力馬診断で『コノ馬は距離マイルではイン突き時で良さが出る印象で、前走は距離千四だから粗い競馬でも脚が持った印象で…この距離マイルの最タフレースである安田記念で…蛯名Jの勝ち行く騎乗に耐えられる・更にやれる馬なのかは疑問も』と書いた通り…最内枠なので怖いとは思ったのですが、結果的に蛯名Jの選択は大外回し早仕掛け追い込み策で、となるとラストに脚が鈍るという結果は想像通り過ぎた結果…。
もう少しセコい競馬をしていれば着順を上げられる余地はあったでしょう。

仮に本調子でも東京マイルだと少し注文が付く馬という印象ですが、それよりもなによりも前走阪神カップの長欠明け初戦大敗をどう処理するかでしょう…当時は藤沢和雄厩舎らしく十分過ぎるほどの乗り込み量を確保しての復帰戦でした。
今回は当時とは違って本来のコース追いを取り入れられているのはプラスですが、この厩舎の場合だとそこから叩き良化・叩き一変よりは何らかの理由で走れなくなってるパターンの可能性が低くない点で…。


―レアリスタ牡7石橋脩56堀(美浦)
《PP:右回り×・連戦×》
OP昇級後はキャピタルS好走→中山金杯大敗→メイS凡走→新潟記念大敗という戦績。
その中山金杯については不得手とする右回りが大いに響いたのと、それに加えて間隔詰まるローテも駄目なタイプですので、右回り・連戦というそもそも走れなかった局面でした。

そのレースまでは休み明け初戦且つ左回りでは5戦4勝3着1回というパーフェクト戦績。
それだけに、その条件が揃っていた一戦だった3走前メイSでも走れなかったのは大分残念…その敗因を指摘するとすれば折り合い面でした。
本来ならば休み明け初戦では落ち着いて走れるはずですが、そのメイSでも新潟記念でも駄目だったとなると、気性面で不安定さが発露した状況と読めます。
最近の堀厩舎はこの手の馬の復調に苦慮していますので、変わり身は見込み辛くて・・・。


★レッドオルガ牝5北村友54藤原英(栗東)
《PP:大箱コース〇》
https://twitter.com/jou_syou/status/1072056439567409152
出走レースを選り好みできる条件クラス馬の立場だった時には東京中京ばかりの出走で、そうは言ってられぬ立場となりキャリア初の中山(小回り急坂コース)出走となったのが前走ターコイズSでした…結果的にも小回りコース対応に難があり、不器用な競馬になった分も響いた敗戦内容でした。
東京系コースで抜群の上級クラス実績を持つ血統馬だけに見え見えでしょうが、この大箱コース替わりならば前進必至と見ます。
Hレベル4歳牡馬勢を除けばコノ馬を最も買いたいのですが、その壁が少し厚そうな分でどうか…だけです。


△ロジクライ牡6横山典57須貝尚(栗東)
一昨年ジャパンCを制したシュヴァルグランのマイラー版と言えば分かり易いでしょうか…それと同様に持続力の馬です。
京成杯AHでは「一言で言えば中山不得手浜中騎手のボーンヘッド…Hペース先行競馬で強い競馬をしているキャラなのに、それとは逆に瞬発力勝負に付き合う競馬をしてしまった時点で厳しかった」という敗戦で、一転して大箱コースでHペース先行競馬で持続力をフルに発揮しての富士Sの激走結果で、そしてマイルCSではスローペースでも何が何でもハナに立ちたがらないCデムーロJ騎乗が仇となっての敗戦結果となりました。

前々走富士Sでの競馬・騎乗ならばG1通用級ですが、そこまでペースが流れそうにないメンバー構成と、テン乗り横山典Jがそこまでアグレッシブな騎乗が有り得るのか…富士Sよりは京成杯AHの方の結果を想定したいタイミングです。


★タワーオブロンドン牡4ルメール57藤沢和(美浦)
https://twitter.com/jou_syou/status/1079583847904305152
Hレベル4歳世代牡馬で、超HレベルNHKマイルC組…そこでは1人12着と敗戦を喫しましたが、それについては折り合い欠いたのとドン詰まりが全てでした。そのNHKマイルCでの着順よりも、NHKマイルC路線でトップレベルの走りをしてきたコトから力を認めるべきでしょう。

前走キャピタルSはスローペース前残り展開且つ内有利馬場で、展開&バイアス不利な外差し競馬に回った分だけ届かずの負けて強しの結果でした。

最も高確率で好走できるだけの能力馬と見ます。


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Hレベル戦の東スポ杯2、3着馬が出走。
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