キムラヨウヘイ 東海Sの有力馬診断

※印は[★激走候補~△有力~▽軽視~―無印」を表します

△インティ 牡7 武豊 57 野中(栗東)
まずは前走チャンピオンズC3着後の回顧文を参照↓
『インティは気性的に逃げがベストというタイプですが、武豊騎手が騎乗することで2番手3番手でもある程度はパフォーマンスを維持させるべく教育の積み重ねによって、今回の2番手競馬でも折り合いは完璧ではなかったものの能力の高さの分だけ粘り込めたという結果に。
次走以降も単騎逃げならば更なるパフォーマンスはあって然るべきですが、この2番手3番手競馬だと危うさは付きまといます。』
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その前走チャンピオンズCでは成功したものの、それまでは2番手3番手競馬では少なからずパフォーマンスを落としていました。
今回は主だった同型が居ませんので逃げの手を目指すのならば大きな期待を懸けられますが、もしも番手以下に収まる様ならばまだリスクはあります(それでも昨年東海S3着と同じだけ走れれば勝ち負けになる相手関係なので有力視)。

△オーヴェルニュ 牡5 川田 56 西村(栗東)
折り合い面にウィークポイントがある馬。
2走前福島民報杯では最内枠で前に馬を置く形で、前走ベテルギウスSは名人ルメール騎手騎乗でクリアしての連勝。
乗り替わりでもそれらと同様の競馬ができるか否か次第で…内枠を引きたいところ。

―グレートタイム 牡6 福永 56 藤原英(栗東)
「[再掲載]藤原英昭厩舎のポイント(同厩舎らしからぬ超早期育成が施された現5歳世代の早熟尻すぼみ傾向)~」


藤原英昭厩舎と言えば放牧を多用して馬をジックリと使うイメージが強いと思いますが、それはもう昔の話になりつつあります。
少し前までは若駒時期には温室育成をして、3歳秋以降から本腰を入れて素質を開花させるというパターンでした(管理馬の勝利数も3歳秋以降から急増するのが旧傾向)。
それがこの現5~6歳世代では育成方針がガラリと変わって、2歳から3歳春までの早い時期に仕上げてレースもバンバン使って、その代償として古馬になって成長力を見せられない若しくは枯れる馬が続出しています。
それまでは4歳馬だけで年間20勝位していたのが、現5歳世代は僅か5勝だけとなっているのは象徴的な数字です(それはもちろん上級クラス出世馬が増えて勝ち星が稼ぎ辛くなったせいもありますが、それと共に個々を分析すると馬自体の停滞傾向/伸び悩み傾向も確実に読み取れます)。
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今抱えている5~6歳世代馬については、藤原英昭厩舎だからと言って成長力が見込める期待はすべきではなく、それでも常に厩舎ブランド人気も被る分だけ嫌って妙味と言える現状です。

このグレートタイムも3歳8月のレパードSまでに8走もしていたという、従来の藤原英厩舎では少々考えられない酷使振り。
ユニコーンS2着・JDD3着という3歳時点の実績の割に、その後に伸び悩んでいるというのもその酷使とは無縁ではないでしょう。
OP昇級後の好走は格上挑戦ウマが4着6着に食い込むような低レベル戦だったブラジルC2着だけで、そういう厩舎ブランドを外して見れば全く大した馬ではないという現状です。

―ケイアイパープル 牡5 中井 56 村山(栗東)
砂被り△タイプ。
2走前3走前は外目枠順からのスンナリ2番手競馬での勝利。
前走マリーンSは前に行けずに砂を被りつつ後方に下げられる競馬に、それでも後方有利展開が向いて4着まで押し上げられたというやや恵まれた内容。
その前走の限りでは能力的には評価し辛くて、尚且つレース振りのリスク抱える馬だけに買い辛い。

―ダイシンインディー 牡5 岩田望 56 戸田(美浦)
ケイアイパープルと同じく砂被り△な上に、逃げる競馬でないと力を出せない面もあるという馬。
にもかかわらず、巨体馬でスタートが速くない分で、逃げる競馬に持ち込むのも容易ではないという難儀なタイプ。
前走名古屋GPでは長距離で逃げの手に出られて久々好走しましたが、それ以前の中央場では逃げても好走できていない辺りは能力評価はできませんし、大幅距離短縮と同型居る今回は逃げるのも難しそうで…。

―コマビショウ 牡6 ○○ 56 南井(栗東)
1年前の仁川S有力馬診断にて『調教で遅れると凡走する傾向、調教で非遅れだと好走する傾向がある。OP昇級後の2凡走も含めて前者では5連続凡走中、逆に言えばそれ以外では3連続好走中だったりする。腐ってもOP昇級初戦では3人気に推された馬で、それが調教良化でOP特別級に挑めるならば足りる可能性も。』と記した通り。
その後も唯一好時計最終追い切りだった5走前アンタレスSこそ重賞で2着まで0.1秒差の5着健闘も、それ以外ではOP特別でも1秒敗戦を続けているという馬。
最終追い切りを確認したいところですが、2週前は遅れ調教で、1週前でも時計が詰まって来ない現状では一変は望み薄で。

★タイキフェルヴール 牡6 内田博 56 牧浦(栗東)
3走前舞浜Sは超スローペース前残り展開を追い込み勝利の強い競馬。
2走前ジュライSは長欠明け初戦で調教手控えており走れる態勢になかったのが全ての敗戦。
そこから攻め強化された前走師走Sは展開利こそあったものの順当勝利と見るのが妥当でしょう。
この中間も自己ベスト計時などキチンと仕上げられての出走となりそうで、となれば元値は重賞級だった素質馬の本領発揮を期待したい局面に。

▽ダノンスプレンダー 牡5 岩田康 56 安田隆(栗東)
OP昇級後の近3走はいずれも低レベル戦。
ソラを遣う面があって勝ち切らすのが難しいタイプで、2走前カノープスSは早め先頭競馬となった分で強襲に遭った格好で、前走ポルックスSは上手く内を捌いて出る好プレーによって勝ち切ったという結果。
そういう相手ナリに走る面があるので、近走の相手関係が低調だったからと言って相手強化戦で切るワケにはいきませんが…ただ、現状ではまともな重賞レベルのレースでも勝ち負けする様な能力は見せておらず。

―デュードヴァン 牡4 幸 55 加藤征(美浦)
ユニコーンS以前までの素晴らしい成績と、その後の案外な成績と…一言で言えば早熟外車馬だったというコトでしょう。



―メモリーコウ 牝6 古川吉 54 松永幹(栗東)
芝中距離以下路線は牡馬と互角に太刀打ちできる牝馬はままいますが、ダート中距離路線は牡馬と牝馬に明確なレベル格差があり、それは距離が長くなればなる程により格差が広がります。
4走前オアシスSは牝馬でも牡馬に太刀打ち可能な東京マイルコースでの牡馬混合戦好走でしたが、そこから一気に難易度が高くなる中距離千八条件で同様の結果を残すというのは至難の業を言わざるを得ません(一握りの牝馬トップクラス馬ではないと無理)。

上位人気はいずれも4歳馬。プロファイラーの評価はいかに?
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