キムラヨウヘイ 関屋記念の有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

―アストラエンブレムセン6内田博56小島茂(美浦)
2走前新潟大賞典は距離長い二千とバイアス不利競馬でのノーカウント凡走、前走巴賞も距離千八で掛かり気味追走だった分で伸びきれず。
距離適性的にも折り合い的にも距離マイルがベストだろう。
ただし、その3走前東風S2着好走は低レベル戦で、18年春の去勢後には重賞で足りるパフォーマンスは一度もしていないだけに、全盛期は過ぎ去った印象で。


―エントシャイデン牡4中谷56矢作(栗東)
前走中京記念の日の中京芝は内有利傾向…そこで大外ブン回し差しはやや不利だった感。
G1安田記念こそ力負けは否めない結果でしたが、それ以前の2重賞挑戦は共に詰まり不完全燃焼…OP昇級後もレベル高いレース選択をしている分で好結果は出ていませんが、まともならばOP特別では足りてくる馬でしょう。
とはいえども、重賞好走級パフォーマンスは一度もしていない馬で、相手関係も大分揃ったココでは能力の裏付け不足で。


△ケイデンスコール牡3石橋脩53安田隆(栗東)
前走NHKマイルCの日の東京芝は特に後半にかけてやや外有利バイアスが…雨上がりの東京芝は内から乾くなる説も一時流行りましたが(実際にそうだったはずですが)、最近に於いてはそうではないケースの方が多い印象です。
ケイデンスコールは前の争いが熾烈という中&内がゴチャ付く中で、大外枠追い込み馬としての利を最大限生かせた結果の激走は恵まれた感も…それでもその後の激走馬続出のNHKマイルC上位馬として軽視する選択はありませんが。
2走前3走前は不得手右回りでの凡走で、これまで左回りでは4戦4連対と底を見せていない点でも買わねばならない馬だろう。


▽サラキア牝4丸山54池添学(栗東)
まずは前走エプソムCの回顧文を参照↓
『この日の東京芝は降雨影響あり外有利傾向で、故にメインレースとなるとそれへの意識が強く働き過ぎて逆傾向(お見合い展開での超スローペース前残り競馬)に。
そこで逃げ番手の絶好位置を確保した2頭がそのまま上位入線という結果。
2着サラキアは姉サロニカも他馬を気にする面あって逃げ番手か追い込み一気で3連対を挙げていましたが、コノ馬もその嫌いはあって近走は馬群内競馬で伸びきれずの競馬でした。
偶発的とはいえ逃げ戦法という最も揉まれぬ競馬で結果を出したのは、そういう性質もあったかも知れません。
陣営としても逃げは想定外だったとの話でしたが、次走以降も同戦法が有り得るのか否かは大きな取り捨てポイントとして見られるはずです。』
・・・
コノ馬のポイントは夏季節得意性質とスンナリ系気質。
前走エプソムCはそれに加えて、上記の通りの展開利も受けての激走でした。
今回も夏場で更に調子を上げているとのクラブ情報ですが、それでももう一点の方がどう転ぶのか…揉まれる競馬だと再び駄目になる可能性はあるし、かと言って揉まれず積極策となると今の新潟馬場では有利ではない戦法になるはずで…再激走には懐疑的に見ています。


―サンマルティンセン7津村56国枝(美浦)
折り合い面が全てという馬で激走と凡走を繰り返してきた馬ですが、前走都大路Sではそれなりに折り合い付く競馬ながらも6着止まりだったのは根本的な衰えを指摘せざるを得ません。
またモタれる左回りコース替わりもマイナスで、ここでの激走は想像し辛い。


★ソーグリッタリング牡5浜中57池江寿(栗東)
コノ馬は抜け出してからソラを使う面があって出世が遅れた馬。
3走前2走前のOP特別連勝は共に直線馬なりで、あとはソラを遣わせぬ様に追い出しを我慢した分での0.0秒差&0.3秒差で、本来ならばもっと着差を付けて然るべき完勝劇だった。
前走エプソムCも超スローペースの行った行ったの競馬でありながらも、やはり早めに追い出せぬ性質馬だけに、前残りを許してしまったという形での3着止まりでした。それはイレギュラー決着にしてやられただけで、本来は重賞で勝ち負けして当然の馬という見方をし続けて大丈夫だろう。
勝ち切る為には鞍上の好判断が必要になってくるが、何れにしても能力で3着内は外さない競馬には自ずとなってくるはず。


▽ディメンシオン牝5戸崎54藤原英(栗東)
まずは前走米子S後の次走チェック馬見解を参照↓
『そのレッドオルガ同様の右回り不得手馬で、同じくの藤原英厩舎所属馬で…やはりコチラも条件戦クラス時代には左回り選り好みローテを敷かれていた馬です…ただし、クラスが上がるとそうも言ってられないという、これで3連続右回り出走となっています。
前走ターコイズSは不得手右回りでロス有る走りながらも5着健闘。
まともならばOP特別級ならば出番ある馬と見ていますが、今回は取消明けで「取りあえず一度使ってみて、その次につなげていければと思います」との陣営談話&▲岩田望来J起用からも勝負気配薄の始動戦で、結果的には馬が出来ていなかったのと右回りでモタれる所もあっての敗戦。藤原英厩舎なので騎乗騎手の名前などから勝負所を読み取るのは容易なはず…鞍上強化と左回り替わりで狙いたいです。』
・・・
今回はその鞍上強化と左回り替わりという、陣営としては狙い澄ました勝負鞍だと考えられますので…ただし牝馬ハンデ重賞5着しかない馬にとってはやや相手関係が揃い過ぎている分で・・・。


―トミケンキルカス牡7柴田大56大和田(美浦)
ダート時代の好走歴は距離1300以下のみ、芝転向後の好走歴も距離1400のみ…距離マイルは長い上に差し優勢の今の新潟芝では展開利も望めず。


―ハーレムライン牝4木幡巧54田中清(美浦)
前走谷川岳SはレースレベルDEの低レベル戦…2着プロディガルサンはそれなりに強い馬ですが常に勝ち切れないタイプだけにそれを下しての勝利にはそこまでの価値はありません。
この相手関係では能力不足で。


―フローレスマジック牝5三浦54木村(美浦)
4走前ターコイズSは距離不足もあっての凡走。
3走前中山牝馬Sは自ら動く競馬をした分で差し追い込み馬を誘発してしまった面もあっての5着止まり。
2走前福島牝馬Sではスローペースで掛かり気味で、早めに動く競馬での2着止まり。
前走マーメイドSは外差し決着を内前競馬での敗戦。
牝馬限定戦では巻き返しの期待が懸かる一頭ですが、これまでの低レベル牝馬重賞路線からの牡馬混合重賞への相手関係ギャップは確かにありますし、距離マイルの高速決着では走力不足で。


―ミエノサクシード牝6川島信54高橋亮(栗東)
コノ馬は距離マイルだと距離不足感ある馬なのですが、4走前京都金杯は時計が掛かる馬場でしたので寧ろ距離適性オーバー馬に分がある状況というのも味方して、3走前阪神牝馬Sも実質低速決着と展開利が味方しての好走でした。
2年連続出走の中京記念でも、レコード決着の昨年は7着凡走も、渋化馬場の本年は4着健闘。
実はOP昇級にはレコード決着と不向き小回りコースを除けば毎度確実に走っていると言える戦績なのですが、その高速決着が濃厚と言える今回はややパフォーマンスを落としそうで…。


―ロードクエスト牡6Mデムー57小島茂(美浦)
まずは前走中京記念時の有力馬診断見解を参照↓
『前走安田記念はスタート後にアクシデントあって出負け気味も、その後はスルスルと前に行かせる競馬で、元々折り合い面に問題抱える馬だけにやや気分良く行かせ過ぎた感のが悪い方に作用した感は否めない。
引き続き左回りで物理的にも折り合い的にもスムーズならば巻き返せる馬とは見ていますが、前走に引き続き蹄補正とプール多用のココでは静観したいトコロ。
https://twitter.com/jou_syou/status/1132917420899700736
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上記の通り、蹄不安最中はとにかく振るわないというのがコノ馬のこれまでの経緯。
デムーロ騎手はその中京記念後に「フレッシュさを取り戻せれば」との進言をしていましたが、この連戦を積み重ねる使い方では変わり身は見込み辛くて・・・。

大人のレースを習得するとかえって取りこぼしがち。

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