キムラヨウヘイ 阪神JFの有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

△ウーマンズハート牝2ビュイ54西浦(栗東)
年によってレベル差の上下変動が激しい新潟2歳S。
14年は上位入線馬が軒並み次走連対だった一方、昨年は次走好走馬は1頭のみという危険人気馬の宝庫と化していた。
本年は例年並み程度で、着差が離れた5着以下に力負けした馬は現時点では1勝クラスでも用が無い馬ばかりだが、4着以内についてはソコソコだったと言えそう。
その勝ち馬ウーマンズハートは、外有利馬場で内で伸びあぐねた3~5着馬を尻目に、外に持ち出して差し切り勝ち。2着がキレないダイワメジャー産駒のペールエールだったのも、功を奏した感。
別に軽視すべき点は無いですが、だからと言ってその新潟2歳Sの内容についても特筆する様な点は無かったとの印象で…アッサリG1級の器までは読み取れなかった。


―エレナアヴァンティ牝2岩田康54宗像(美浦)
その上位勢と一気に着差が離れた新潟2歳S5着馬。
2戦目ダリア賞でOP勝ちを飾っているが、そのレースは早期2歳OP特別レースらしく並みの1勝クラス戦よりも低レベルな超が付く程の低レベル戦。
新潟2歳Sで底が見えて、前走ファンタジーSで底が付きた現状では…好走無謀。


―オータムレッド牝2松山54手塚(美浦)
2戦目クローバー賞ではOP勝ちを飾っているが、エレナアヴァンティと同じく実質的には並みの1勝クラス戦よりも低レベルなレースを勝ち上がったに過ぎず。2着ヨハネスボーイこそ悪くない馬でしたが、3着以下は道営馬と中央未勝利馬の組み合わせですので。
前走アルテミスSでも距離マイル適性と瞬発力適性に底を見せており…好走無謀。


―ルーチェデラヴィタ牝2池添54西村(栗東)
2戦目コスモス賞ではOP勝ちを飾っているが、能書き不要でそんな8月2週目の札幌のOP特別レースがレベル高いはずがなくて、その他の出走馬は1勝クラス戦でもボロボロという近況。
前走アルテミスSで力負け6着を見る限りでは、そういう相手関係に恵まれただけで実績を上げられた馬と見るしかなく。。


―クリスティ牝2福永54杉山(栗東)
3戦目アイビーSで初OP好走実績を残したが、そのレースも大器ワーケアを避けてか賞金上積みを目論む上位馬の出走が無かったレースでした。そこでワーケアに歯が立たず、その他大勢の中で優位性示せず程度の2着ではG1では足りない。


―ロータスランド牝2藤岡康54角居(栗東)
2戦目もみじSで初OP好走実績を残したが、そのレースも狭間OP特別レース(重賞出走の自信が無い馬が消去法的に回ってくるレース)で、レベル自体は最低に近いレース。
そのパフォーマンスでは足りず、また距離延長マイルも良くはなさそう。


―カワキタアジン牝2鮫島駿54杉山(栗東)
―ジェラペッシュ牝2幸54尾関(美浦)
―ヒメサマ牝2川須54梅田智(栗東)
▽マルターズディオサ牝2田辺54手塚(美浦)
前走1勝クラス戦組4頭。
上3頭は低レベル戦で勝ち負けに絡めずのレース振りだけに、単純に能力的には大分足りないという見方をするしかなく。
唯一マルターズディオサの前走サフラン賞はHレベル戦で、そこを勝ち上がってきたパフォーマンスは前走重賞連対馬に次ぐレベルのモノがある。
ただし、初戦は逃げ・二戦目は一転極端後方競馬・三戦目も出遅れなど、レースぶりに難しい所も窺えて、そんな関東馬の初関西遠征というのは割り引くべき点ですが。。


▽レシステンシア牝2北村友54松下(栗東)
―ヤマカツマーメイド牝2武豊54池添兼(栗東)
ファンタジーS1着馬&4着馬。
昨年こそファンタジーS馬ダノンファンタジーが阪神JFも勝ち切ったが、基本的には劣勢データが残るのが同組…単純に距離適性の面でファンタジーSを歩むような短距離志向タイプは、距離マイルの壁にやられる傾向があるというコトだろう。
レシステンシアもヤマカツマーメイドも距離マイル未満を使われてきた馬で、今回が初マイルとなる。また共に距離マイル未満で先行競馬、特に前走ファンタジーSではHペースを前に行くスピード生かす競馬をしており、それとタメが重要な阪神マイルでの理想的な走りとのギャップは小さくないはず。
レシステンシアのそのファンタジーSでも展開不利・バイアス不利を跳ね返しての勝利パフォーマンスは高く評価したいが、上記の面を鑑みると重い扱いまではし辛くて…。


△リアアメリア牝2川田54中内田(栗東)
このブログ上でも、シルク18年募集馬(現2歳世代)を扱った記事で、トップ評価とした馬です。

また、9月初に配信した今秋G1長期予想にて『昨年の2歳G1勝利馬3頭は全てノーザンFの早期6月デビュー馬。特に初週からグランアレグリア・ダノンファンタジーというトップマイラー2騎をデビューさせていました。それこそがノーザンFの期待に裏返し・期待の証だと解釈できます。』として阪神JF◎予告をした馬でもあります。
その期待通りの器の高さをまざまざと見せ付けているこれまでですが、その一方で気性的な難しさは並ではないというトコロも見せています。
前走アルテミスSでは弱面相手に0.1秒差の勝利。それはもちろん全力を出し切らずでしたし、展開なども向かなかった中で強い競馬には違いありませんが、じゃあまともならばどの位に絶対的なパフォーマンスを伸ばせたかと言えばブラックボックスにある話でもあって。
また、今回阪神JFでは頭数も増えて、そこまでペースも上がらない組み合わせで…折り合い重視で極端な競馬を強いられる可能性も大いにあって。
そういう未知の魅力込みでココでも1番人気必至というならば、それに素直に乗っかかるべきとまでは言えないです。
また前哨戦から連戦・本番でパフォーマンスを上げない中内田厩舎馬でもあります。


★クラヴァシュドール牝2藤岡佑54中内田(栗東)
コチラも前哨戦から連戦・本番でパフォーマンスを上げない中内田厩舎馬ですが、サウジアラビアRCからの非連戦ローテ(中8週)というのは厩舎取捨上はプラスです。
その前走サウジアラビアRCでのパフォーマンスは単純に出走馬の過去レースの中で最上位にランク付けられるモノでした。勝ち馬に対しては「迫れば迫るほど相手にも突き放されてしまった」と振り返っていましたが、サリオスはそういう前に行って並びかけられる形で強さを発揮する血統馬(姉サロニカ・サロナミ)だけに十二分に頑張りを見せた中での敗戦と見られます。

近3年で人気順[1-2-3][2-3-4][1-2-4]というガチガチレース=現時点での能力が何よりも物を言うレース…本年も4人気内で堅く収まるはずですが、その中で一頭決めるならば現時点ではコレです。

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