今井雅宏「重賞ステップ解析」ジャパンC

今井雅宏の重賞ステップ解析、今週はジャパンC!
昨年勝ち馬を出した京都大賞典にスポットを当てる。

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏が編集部と過去のレースを振り返る対談形式のコラム。
ときどき話が脱線してしまうことも?
そんな馬券的中へのヒントが盛りだくさんの今井氏のレース解析の一部を毎週木曜日になんと無料公開!

さらに2年前の「レース解析」が土曜日、3年前の「レース解析+ワンポイントアドバイス」が日曜日に配信される「厳選!勝負レース」内にそれぞれ掲載されています。

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編;今週は、昨年単勝13倍の馬が本命で、ズバリ1点目で当てたJCですが、その前に先週ですね。先週は日曜福島8Rで、縦目なので5点目ですが3連複23350円の万馬券的中や、勝負レースの飯坂温泉特別で3連複の6530円的中とかあって、馬券的には良かったですね。今井さんは飯坂温泉とマイルCSで相当稼いだみたいじゃないですか?(笑)。

今;福島も京都も当日の芝は究極の内伸び馬場に変わってたからね~。両方、予想上位の内枠2頭の馬連もかなり買ったよ。さすがにあの馬場で外の差し馬はよほどの超ハイペースでもないと買えないから。特に福島の場合は、仮に超ハイペースでも、上手く内に潜り込まないとそのまま外を回ればまず外枠はあり得ない馬場だった。8Rは外枠が勝ったけど、内に潜り込んだものだし、500万の平場で前半33.7秒はかなり速いのに内伸びだったからね。それに加えて、1800mの土浦特別を見れば、もう外枠だと終わりなのは分かる。2600mだとあんまり馬場状態と枠は連動しないけどね。日曜は、内が使う度に硬くなって伸びるタイプの馬場だった。だから飯坂温泉の本命、6枠12番の差し馬でも外過ぎだよ。しかも減っちゃったらいけない馬が6キロ減だから、これはもう来ないと思ったけどね。外々回って3着に残したのはびっくりしたよ。普通の馬場で、馬体減りがなければ、あの内容なら何馬身千切って勝ってたか分からない。あの馬場と馬体重見て、2番、3番、5番のボックス中心に買ったんだけど、一応12番も、馬体減りだったけど、上手く内に潜り込んだとき用に買いはしたけどね。他のもともと危ない10番より外は押さえる必要がなくなったんで、買い目も少なくて済んだよ。

編;京都も極端に内が伸びましたね。

今;内と前しかないような馬場だったね。特にスローだと。

編;予想でも、想定通りのハイペースなら本命で、緩い流れなら同点のステルヴィオということで、珍しく「流れ読めないので縦目も」という解説でしたから、あの内伸び馬場見たら、対抗のステルヴィオから買った人も多かったんじゃないですかね。5番人気で配当も美味しかったですし。本命の11番人気ジャンダルムは「絞れて欲しい」が増えてましたし。レースのポイントでは、ステルヴィオも少し絞れた方が良いという話でしたが、あれは大丈夫だったのですか?

今;輸送の失敗が怖かったんで、「入れ込み伴わなければ」という解説をしたんだよ。

編;なるほど。「入れ込み伴う大幅増減注意」でした。

今;入れ込んでなかったから、3歳だし、増えていても致命傷でもない。いつもと輸送方法を変えるって陣営の話だったんだよね。それがどっちに転ぶか正直分からないんで怖かったから、同点で人気薄の方を本命にしたんだけど、結果としては輸送が上手くいった。変な記事読まなければ良かったかなぁ。

編;レースはスローの内々決着で、予想上位5頭中3頭で3着以内なので、あの馬場であの流れだと、ああなるっていう競馬でしたね。

今;どちらかというと、モズアスコットのプラス体重の方が古馬の中2週で叩き2戦目での過去最高体重だから、反動が出たかな?という感じだ。相当入れ込んでたしね。本当は前日予想で、縦目の1点目で3連複も当てないといけないレースだったけど、モズアスコットを上位に入れたのは失敗だった。近年、最内の枠は1頭が来るか来ないかで、中~外目が来てるから、今年もそんな馬場じゃないかと思って予想したけど、全く違ったよね。というか、あれだけイン伸び馬場なのに、なんで内がポッカリ開くのかが分からない。

編;あれなら、外人があそを突かないわけがないですよね~。

今;スローの場合は好きな位置を各馬が取れる確率が上がるのと、折り合わせる技術が問われるぶん、騎手の占めるウェイトが大きくなるんで、そういう意味でも外国のトップジョッキーは有利になっちゃうんだよ。この秋のGⅠは、緩い流れがあまりにも多いからね。騎手に依存するレースが多くなってしまうという構造があるんだ。なかなかペースアップしないから、技術の差がストレートに出ちゃうわけだよ。

編;なるほど、それで外人がよく勝ってるんですね~。

今;やっぱり競馬はペースアップしてくれないとだよね。


編;ではJCの分析です。ズバリ当てた昨年ですが、京都大賞典3着後の5番人気シュヴァルグランが勝ちました。今井さんはこれが本命だったわけですが、京都大賞典3~5着はどうですか?

今;京都大賞典3~5着は4頭中2頭が来ている。確率は高いけど、当日2番人気の人気馬が消えているように、安心は出来ないよ。ただサンプル数が少ないんで、分析は無理があるね。一応、来なかった2頭は今回追い込みに回る位置取りショックを仕掛けて来た。レース間隔が開いているんで、気分良くある程度行く方が良いかな。まぁ、データの少ない位置取り系の話だから、なんともだけど。あと来た2頭は2走前に8着と15着に惨敗していた。蓄積疲労、特に2400m前後の古馬トップクラスのカテゴリーストレスが薄い方がベター。間隔が開いたとは言え、距離が同じだからね。そういうこともあって、唯一の人気馬は消えたわけだから。

編;せっかくなのでついでに京都大賞典の連対馬も出てるので、見て貰えますか?

今;京都大賞典連対馬だと、10頭中4頭が3着以内だよ。来た4頭は全馬前走3番人気以内だった。このタイプなら7頭中4頭が来ている。もちろん、どの分析でもそうだけど、必ずしも前走3番人気以内でなければ駄目ってわけではなくて、その意味を考えないとだよ。つまり、この場合なら前走がその馬にとって激走でなかったら、疲労が残らないので有利ということを意味するデータだね。間隔開いているとはいえ、GⅡの2400mからだから、疲れに注意だ。あと、来た4頭中3頭が前走4角では2番手以内に上がっていた。広いコースで弱い相手の単調な流れを力でねじ伏せたタイプだね。このタイプだと4頭中3頭が来ている。前走4角5番手以降だと、6頭中1頭と率が落ちてるよ。単調な条件を後方の馬だと、ややGⅠに向かうには活性化が弱い感じだね。ただ唯一来た馬は前走11番手と後方だったけど。その馬は今回3角でも13番手だった。極端な脚質の場合は流れに嵌まれば来ちゃうこともあるからね。それと、その馬は2走前には中山の重賞を3角で既に2番手に捲っていた。つまり、最大の懸案事項であるS質の活性化は、2走前にされていたことになる。あと、来た4頭は全馬2走前も3着以内。かなり好調なタイプだね。といっても、このステップで2走前が4着以下だったのは人気薄の2頭しかいないから、確率的に来ないのも当たり前の話であって、果たして何かしらの意味がある、有効性が認められるようなデータかというと、ちょっとこれに関しては怪しいけどね。

編;2着は神戸新聞杯1着後の2番人気レイデオロが来ました。これも今井さんは対抗でしたね?

今;そうだね。別路線で、間隔も開いているから、体調さえまともなら、むろん有利だ。

編;ただこのタイプはいないんですよ。3着だった1番人気キタサンブラックは天皇賞連対でしたが、これも登録ないパターンなので16年にいきましょう



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