今井雅宏「重賞ステップ解析」スプリンターズS

秋の中山重賞は本命が4連勝中と絶好調!
今週のスプリンターズSが行われる中山1200はハードなコースで、GⅠともなるとゆがみも大きくなる。
臨界点を越えるブラックホールのようなレースを「Mの法則」で解き明かす!
まずは昨年1~3着を独占した最重要ステップのセントウルSを解析だ!

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
そんな馬券的中へのヒントが盛りだくさんのコラムの一部を毎週木曜日になんと無料公開!


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;先週の重賞は両方とも的中でしたね!特にオールカマーは単勝11.2倍の本命スティッフェリオが勝って馬単高配当も3点目的中でした。これで、秋の中山重賞は本命が4連勝中ですよ!みんな美味しい配当ですし、凄いですね~。

;日曜は天気予報が微妙だったりして全体に難しかったけど、土曜は美味しいのが他にもいろいろ当たったね。

;セプテンバーSは、5番人気の本命が勝って、2点目で馬単7750円的中でした。勝負レースも九十九里特別で3連複5020円1点目的中もありましたよ。どっちも中山で、さすが中山の芝は強いですね~。

;1200mと2500mだったけどね。どっちかというと、先週も話したけど中山の場合だと中距離の方がよりゾーンには入りやすいよ。

;ええ、今年も中山中距離重賞で万馬券クラスが、1,2点目で当たってるということでした。この秋の重賞4連勝も、中距離重賞ですしね。

;それが東京や京都だと2500m以上で、よく大穴が当たるでしょう?

;確かに今年の天皇賞も万馬券当てましたし、目黒記念もしょっちゅう万馬券クラス当ててますね。言われてみれば、長距離だと、他に菊花賞とか、AR共和国杯とか、高配当よく当てるのは、京都や東京が多いような気はしますね~。

;それと1400m以下も広いコースで結構当たることが多いよ。

;なるほど、今年の京王杯SCも6番人気のリナーテとタワーオブロンドンで当ててますね。なんかあるんですか?

;ストレスと疲労の臨界点みたいなのがあるんだ。

;というと?

;もともと中山はタフな競馬場だからね。普通の距離ゾーンで一番ストレスの影響が出やすい。結果、単純適用でも簡単に当てやすいということになるよ。洋芝の北海道とかもそうだね。これが広い上に単調な東京、京都になるとストレスの影響が出にくくなるんで、ちょっとした微調整をしていくことになる。まぁ、それが予想として面白いといえば面白いこともあるわけだけど、ミスをする確率も上がる。ただ、距離が一定を超えると、単純に体力的に踏ん張らないといけなくなるから、重賞クラスになると広いコースでもストレス馬の負荷が耐えられないほどきつくなるんだ。そうなると、Mの単純適用で楽に万馬券も当てやすくなる。

;なるほど、なにもひねる必要もない、単純な高配当的中ゾーンがあるわけですね。

;競馬は絶対的な数値、つまりストレスなどの馬の記憶と単純能力という2つの確定されたものと、騎手の思いつきといった不確定性の3つでほぼ決まる。単純能力はそれまでの予想にあったもの、つまりはニュートン力学みたいなものになるよ。ある一定の、実験室内のような静的な状況を近似的に説明するには、それで足りるからね。ただ、それだけでは判断出来ない領域が当たり前だけど出てくる。特に馬に負荷が強く掛かっていく一定の領域を超えてくると、別の方法でないと、ほとんど何の説明も出来なくなるわけだ。そこで出てくるのが、ストレスに代表される、記憶というか時間の連続性、つまりM的なものになるわけだよ。馬の心身両面の時間軸がそのまま構成要素として理論に組み込まれているのが一つの特徴で、それまでの概念からすると、相対性理論みたいな立ち位置のものだね。時間を理論に組み込むことで、競馬におけるかなりの事象を解明出来るようになったわけだ。

;なるほど。その臨界点が、広いコースでは体力的に厳しい長距離になるわけですか?

;あと短距離も、ペースが上がって広いコースでも負荷が掛かるんで、M的なものがより重要になってくる。GⅠとかだと中距離でも負荷が強いペースになれば、そのままの単純適用で広いコースでもよくなったりもするけどね。ただ中山も2500mを超えると、少し様相が異なってくる。2500mがちょうど境みたいなところだね。あと1200mも近年のように馬場が高速化したりすると、ある一定のラインを超えやすい。
;そうなると、どうなるんですか?

;ゆがみが大きくなりすぎて、時間もおかしくなるから、ちょうどブラックホールの中みたいな状況だね(笑)。そうなると、不確定性が強くなる。そこを記述する方法の一つとして考えられたのが、例えば逆ショッカーとかだよ。

;というと?

;逆ショッカーは4角8番手以内という、先の時間が予め組み込まれているのが一つの特徴だからね。だから似ているようで、実は今までのMの文脈とはやや異なったものになる。時間の組み立て方が違ってくるから。それはそれでかなり面白いし、破壊力もあるわけだけど、全てのレースで使えるわけでないから、汎用性がないのは難点だよね。理論というより技の領域になるんで。

;なるほど、変な話になったところで、それではデータ分析にいきましょうか。今週はスプリンターズSがありますよ~。

;まさにそのブラックホールへの対処がポイントになるかもだよ(笑)。

;ええ、ところで重賞本が出たので、どうしましょう?馬体重とか、本に載ってるのはやります?

;量が多くなりすぎるから、とりあえずステップだけにしようか。本と被らないように、少し着順の切り口を変えてみるのも面白いかもだよ。

;というと?

;1着と、2,3着、4~6着、8着以下でやってみようか。1着と2着も少し意味が違うし、それはそれで別の角度で、ちょっと違う世界が見えてきて面白いかもしれないし。数が少ないようなら、範囲を広げていく感じで、流動的に見ていこう。

;なるほど、それは面白そうですね。では、昨年はセントウルS1着後のファインニードルが勝ちましたんで、1着馬はどうですか?

;阪神開催だと16頭中5頭が3着以内だよ。率はまずまずだけど、1番人気の馬が半分消えているようにストレスはもちろんある。1番人気が来た2回は道悪の年で、道悪とかの特殊バイアスだとストレスの影響が出にくいんで、好走確率は上がっている。数が多いんで位置取りで分けると、前走3角4番手以内は、12頭中3頭が3着以内と率が落ちる。来た3頭とも近2走に1000mのアイビスSDを経験していたように、かなりスピード慣れしていて1200m鮮度もないと追走を嫌がるリスクが増す。前走3角5番手以降は4頭中2頭が来ていて4着も1頭だから人気を考えると平均的。来なかった2頭は今回4角でも12番手以降で、差し馬でも、相手強化で追走に苦労するようなタイプだとちょっと怖いかな。

;2着のラブカンプーはセントウルS2着後でした。

;セントウルS2,3着馬は、20頭中7頭が3着以内。これも数が多いから位置取りで分けようか。前走3角4番手以内だと、7頭中5頭が3着以内。勝ち馬と違って、積極的に勝ちに動いて勝ちきれなかった馬の方が率は上がる。特に前走2番人気以内で激走でなかった馬は5頭とも来ている。前走3角5番手以降だと、13頭中2頭が3着以内と率が落ちる。来た2頭は2走前が1600m以上。2走前1600m以上だと、3頭全て5着以内に走っている。1200m以外の別路線で鮮度が高いのと、前走長い距離に慣れて後ろになったのは仕方なかった馬ということもあるよね。
;3着のラインスピリットはセントウルS5着後でした。

;セントウルS4~6着馬は、21頭中6頭が3着以内だ。道悪の年は3頭全て5着以内には走っているんで、特殊馬場時は注意だね。位置取りで分けると、前走3角4番手以内だと、9頭中3頭が3着以内。道悪の年は2頭とも来ている。あと、2走前がアイビスSDの馬も2頭とも来ていて、1200mの馬は1頭だけ。鮮度があるか、特殊馬場時に注意だ。前走3角5番手以降だと、12頭中3頭が3着以内。2走前が1600mだと5頭中2頭が来ているけど、1200mだと7頭中1頭、しかも1番人気しか来てないから、鮮度が高い方が良いよね。あと、来た3頭は前走4角6~8番手。前走4角5~9番手だと、8頭中3頭が来ているんで、後方過ぎなかった馬の確率が高い。それで今回少し後ろに下がる位置取りショックを掛けてくると面白いよ。




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