今井雅宏「重賞ステップ解析」フローラS

昨年は未勝利勝ちのパイオニアバイオが13番人気で2着に激走!
今年はそういったタイプはいるのか?
長距離の単調な流れを我慢した経験に加え、忙しい競馬も経験しているタイプが有利。

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
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;皐月賞は上位人気で独占で、穴狙いにはどうしようもなかったですよね~。

;危なかったのは2番人気で蓄積の心身ストレスがきつかったアドマイヤマーズくらいだったね。断然人気が休み明けで鮮度が高いというのが一番やりにくい。サートゥルナーリアも、ヴェロックスも位置が良かったのもあったけど。そんなに速い上がり向きというほどでもないんで、最も得意とする34秒前半で上がってちょうど勝ち負け出来る位置を積極的に取ったのが良かった。あれが控えて33秒台が必要な位置になると、ダノンキングリーのキレの方が上回った可能性も高いから。ファンタジストは内枠で高速馬場なら距離がもつかと思ったけど、前半34.8秒の流れだと体力的に長かったみたいで読み違いだった。ちょっと開催後半の中山と阪神でコンディションを読み間違ったレースも多かった感じで、ここ2週はミスが多かったよ。アーリントンCとか、不味い馬体減りの馬も多かったけどね。

;暖かくなる時期ですから、馬体減り怖いですね。

;輸送もあるけど、確かに急に気温が上昇する時期だから、変な馬体減りには注意しておいた方が良い。意識的に、減らなそうな馬やちょっとの馬体減りだとちょうど良い馬を選んではいるんだけど、それでも予定外に減って出て来ちゃうことが多いんでね。

;そういえば、馬場も今週から東京、京都に替わりますね。

;そうだね。最初から高速馬場と割り切れる方がやりやすいのはあるから、そろそろエンジン掛けないとだよ。

;珍しく2週休んだので、また万馬券ラッシュでお願いします。で早速データ分析ですが、マイラーズCは毎年何かと楽しみなレースではありますが、登録数が少ないんで、データ分析コーナー向きでもないんですよね~。ということで、ここでは登録数の多いフローラSを見て貰いたいと思います。昨年は、芝2400mの500万勝ち後だった1番人気サトノワルキューレが勝ちました。ただこのステップは登録ないので2着ですね。2着には未勝利勝ち後の13番人気パイオニアバイオが来ました。

;芝の未勝利勝ち後は、44頭中7頭が3着以内だよ。来た7頭はみんな前走0.2秒以上つけて勝ってきたから、完勝で余力がある馬は怖い。このタイプなら24頭中7頭が来ている。ただ0.5秒以上付けて勝った馬だと7頭中1頭が3着以内と率が落ちてる。これはかなり弱い相手に楽に勝ちすぎると、タフな展開になったときに対応しきれないリスクが出てくるという、たまに出てくるデータパターンになる。まぁそれでも未勝利から1頭来ていれば十分かもだけど。あと来た7頭中5頭が前走4角4番手以内、うち4頭が2,3番手。弱い相手に勝ちに動いてしっかり勝ってきた馬は怖い。ただ残りの来た2頭は逆に4角でも11番手と13番手だから、かなりの後方を選択した。4角でも11番手以降だった馬はこの来た2頭だけだから、むしろ怖いかもだね。その2頭は今回2角で16番手と18番手で、ほぼ最後方だった。相手強化で流れの外からの競馬を選択したタイプになる。それが極端な脚質だけに流れに嵌まっちゃったというやつだ。それとその2頭は道悪の年。道悪の年は5頭中3頭が来ているよ。馬場がしぶればペースが緩むぶん追走が楽になるんで、未勝利からのステップ最大の問題点となる、急激な相手強化で前半の追走に心身負荷が掛かるという部分を軽減できるから。そうなると、純粋に鮮度の高さがものを言いやすくなるんで有利だ。
距離は来た7頭とも1800mか2000mで、2走前は1800m以下だった。長距離の単調な流れを我慢して結果を出した経験と適性に加えて、相手強化だけに忙しい競馬も経験しているタイプが、一番有利な感じのデータパターンになってるね。

;3着にはフラワーC3着後の5番人気ノームコアが来ました。

;フラワーC3~5着は、20頭中4頭が3着以内だ。前走の脚質は様々だけど、今回は来た4頭とも3角2番手か3番手と先行していた。逆に今回9番手以降になった馬は、2番人気以内の人気馬3頭を含む、10頭全てが5着以下に沈んでいる。小回りの中山でスムーズに競馬出来なかった馬が、単調で広い東京に替わって、気分良く先行する形が来やすい。先行馬の距離延長という、Mの順ショックになるね。後手を踏みそうな馬や、今回広い東京だから控えてみるみたいなことを言っている陣営は、少し怪しさが出てくる。位置取り系の話だから、もちろんペースが通常の関係性になった場合ということにはなるけど、前走3角10番手以降の馬は5頭とも消えていて、2走前が10番手以降の馬も7頭とも消えているように、トータルで見た期待値は、ダッシュの弱い馬だとどうしても低くなってるね。それと同じような理由で、来た4頭の2走前は1600mが3頭と、1800mが1頭。1800mの馬は小回り中山だった。長い距離で単調な競馬ばかりをしていたような馬はリスクが高くなってくる。あと来た4頭中3頭が2走前は1月以前だった。2走前が2月以降だった馬だと、15頭中1頭しか来ていない。間隔の詰まったレベルの高い重賞の1800mをそこそこ好走したわけだから、当然だけど蓄積疲労は薄い方が有利。当日5番人気以内の4頭も全て消えちゃったよ。唯一2月以降で来た馬は、今回3角3番手。極端な脚質だと嵌まっちゃうときは嵌まっちゃうし、さっきも言ったように、もともとが先行馬に有利なステップでもあるからね。次に4着と好走した馬も5番手と前には行っていた。今回3角5番手以内なら、2月以降でも4頭中2頭が4着以内には好走していることになる。
レース間隔と同じような理由で、2走前が500万だった馬も、10頭中3頭が3着以内と率が高くなっている。蓄積疲労の少ない、鮮度の高いタイプは有利ということだね。




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