今井雅宏「重賞ステップ解析」ラジオNIKKEI賞

昨年は皐月賞12着から挑んだワールドリバイバルが11番人気2着と激走し、波乱を演出。果たして激走のヒントはあったのか。皐月賞、青葉賞、プリンシパルSからのステップをじっくりと解析していこう。

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
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;また万馬券3点目以内の的中がありましたね。勝負レースだった土曜阪神7Rで、馬単3点目で33170円の3万馬券が的中でした。最近、2,3点目以内の万馬券的中が多いですよね~。2週前が9万馬券2点目的中で、3週前が380倍1点目的中、4週前が目黒記念の146倍が1点目的中ですから、5月末から、万馬券3点目以内の的中が連発してますよ。

;この間の380倍と同じで、勝負レースで300倍台が3点目以内で当たったのは何よりだったよね。土曜は予想したうちの半分のレースで3点目以内で馬連当てて、精度が高かったのも良かった。ただ日曜がズレちゃったから、全体の回収率的には良くても、いまいち気分は冴えない。今週は日曜にもしっかり万馬券を当てないとだね。

;56万馬券的中のレースと同じ、今回もダートの短距離でしたね。

;天気さえ分かれば、ダートは馬場がそんなに変化しないんで、不確定要素が少ないから。多頭数で先行馬が多ければハイペースになる確率もダートは高いんで、最初の設定で失敗するリスクがあまりない。やっぱりいつも言ってるように、多頭数ハイペースが一番理詰めで、論理的に万馬券を絞って当てられるからね。本当は芝の方がストレスの影響が出やすくて良いんだけど、当日のバイアスが偏るケースが多いんで、その設定が当たらないことには始まらないのと、ペースが落ちることも多いぶん、騎手の位置取りが自在になるから騎手の気分に左右される不確定性が、どうしても高くなる。勝ち馬はマイナス体重がちょっと嫌だけど、格上げで短距離のステージ鮮度が高い3歳馬だから、勢いで我慢することもあるのと、人気薄で想定オッズよりも人気もないしだから、買っておいた方が良いよ。予定より金額を落とした方が良いけどね。逆に2着馬は想定オッズより4倍近くも人気なかったから、単純に期待値がかなり高くなったんで、いずれにしてもこの組み合わせはしっかり買っておきたい。単勝オッズ的には、67点でも2着馬の単勝を厚めに買っても良いくらいのオッズだ。それと、3番人気以内の人気馬が本命でも対抗でもないレースは、単勝爆弾を投下するに限るよ。展開次第で何が勝つかは分からなくても、とりあえず人気馬が危ないわけだから、リターンは大きくなる。

;それで僕、勝負レースだった日曜の舞子特別、3番手のインフィナイトからも買ったんですよ。「絞れて欲しい」で馬体が絞れて、10番人気で単勝34倍の人気薄でしたから。2着の6番人気も買い目に入ってましたし。あれも、1,2番人気が予想の上位3番手以内に入ってなかったですし、単勝爆弾で正解でしたよね。阪神芝はかなりの前残りでしたし。

;ああいうオッズ構成のときは、確かに単勝爆弾だね。ただ単勝34倍は買ったけど、僕は馬単は押さえてなかったなぁ~。前残り馬場を見て、坂井が逃げの位置取りショックを仕掛けてきたんで、完勝だったけど。

;宝塚記念は、本命のデアリングタクト3着でした。複勝でもそれなりに付きましたが。

;S君余裕だね~。本命が5番人気のヒシイグアスで、対抗が4番人気のデアリングタクトだから、極端な前残り馬場を見ないで予想している事前予想としては、正解に限りなく近い予想だったよ。

;M的には、鮮度とストレスから、ヒシイグアスとデアリングタクトかと思いました。今井さんが上位評価だったのと、当日前残りだったのもあって、タイトルホルダーも一応買いましたけど。タイトルホルダーが上位評価で、ヒシイグアスより上だったのは意外でした。前走大阪杯後の回顧表で、「体調不十分だった」という解説と、得意条件の先頭が22だったのもあって、ヒシイグアスで自信あったんですよ。何かあったのですか?

 

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;うーん、M的には確かにヒシイグアスだったのかな。ファンならそうした人も多かったかもだね。僕もパッと見は、内からデアリングタクト、ヒシイグアス、アリーヴォの3頭だった。どれを本命にするか悩んでて土曜競馬を見たら、完全な前残りなんだよね~。ああなると、内回りだと差し馬は内々回らない限り、物理的に間に合わない。先週のマーメイドSと同じコンディション、というよりむしろ下が固まってマーメイドS以上に、差し馬は内を回らない限りは無理な馬場だよね。で、武豊は外目の枠を引いて内に入れるような騎手ではないし、アリーヴォ自体外を回った方が良い量系なんで、厳しい。ただ外枠の差し馬で買いたいのは同馬だけだから、当日外差し馬場に急変したとき用に押さえが妥当だ。ヒシイグアスも中枠でそのまま枠なりに外を回ると間に合わない。レーンはそれまでの騎乗を見ると、ほとんど枠なりにしか競馬をしないんだよね。恐らくここも外を回すはずで外を回るとタイプ的に良さも出ないということで、やっぱり押さえ。デアリングタクトは2頭より内だから、騎手がその気になれば内々を回れる可能性も低くはないし、松山ならあの馬場見ればさすがにインに拘るだろう。ということで、デアリングタクト本命で、あとは先行馬と内枠の差し馬重視という予想だったんだけどね。

;それで「ロス無く回れば」という予想だったんですね。結局、ずっと外を回って、僕のヒシイグアスの方が内々を回りました。あれ見て、今井さんではないですが、道中は「もう来た」と確信しましたよ(笑)。LINEで極端な前残りと言ってましたし、差し馬は内回らないと厳しい馬場ですもんね。

;僕はデアリングタクトがスタートしてから外に出したんで、「ああ、終わった」と思ったよ。あの競馬であの馬場だと、5着くらいかなと思ってみてたら、外を回っても3着に来たのにはびっくりだった。

;かなり強い競馬でしたよね。

;やっぱりエピファネイアは牝馬の方が硬くならないぶん、古馬になると買いやすいね。

;タイトルホルダー上位評価は意外でした。ストレスあっても、極端な前残り馬場で評価をしたのですか?

;それもそうだけど、パンサラッサの逃げ宣言で、恐らくハイペースの2番手で、得意のブレーキを掛けないパワー競馬に持って行けるからね。そうなると体力の優位性が出るよ。エフフォーリアは2キロ減だったけど、3走前に比べると緩んだ馬体だった。デアリングタクトは反動が怖かったけど、パドックは完璧に仕上がっていたんで、ホッとして、あとはロス無く乗るのを祈ったんだけどね。松山はあの馬で結構不利を受けていたから、不利なく乗りたいという思いが強かったのかなぁ。その心理を読めなかったのが失敗だった。いずれにしてもあれだけ極端なバイアスが発生すると、予想もバイアスに引きずられてMの本質からずれていくし、結果もバイアスに乗った騎乗をするかどうかがほとんど全てになるから、理詰めは難しいよ。バイアスと逆だと、好走しても勝つまでは厳しいからね。あの馬場を見て思考が混乱して、本質から僕自身も離れちゃった。オーソリティもエフフォーリアも特に良いステップでもないんだけど、内枠で走れる可能性のある差し馬はこの2頭だけだから、そうなると怖いし。前残り馬場だから平均ペースに落とせたとき用にパンサラッサも評価しなくちゃいけなくなるしで、収集つかない詰めの甘い予想になったよ。当日の馬場と騎手の乗り方はやってみないと分からないわけで、バイアスよりもMを重視という、基本に立ち返らないといけない、そういうレース結果だったよね。

;ではデータ分析にいきましょう。今週も万馬券的中をお願いします!競馬場がいつもと同じラジオNIKKEI賞にしましょうか。昨年は、プリンシパルS4着後だったヴァイスメテオールが勝ちました。プリンシパルS5着馬が登録してますよ。

;プリンシパルS3~7着くらいで見てみると、8頭中2頭が3着以内だよ。来た2頭は前走3番人気以内で、前走3番人気以内だったのは来た2頭だけ。いつものように、力を出し切れず疲れの少ない馬は怖い。前走は、3角10、11番手。前走3角10番手以降だと、3頭中2頭が来ている。重賞への相手強化だから巻返しステップに近くなるわけで、やっぱり極端な脚質が嵌まらなかったタイプ、特に差し馬の距離短縮ショック療法には注意したい。2走前は、中山の1勝クラスの2000mを1番人気1着。勢いがあったし、前走差していたぶん活性化面で、中山とかある程度S質でタイトな経験をして結果を出している方がベターだろう。

;2着のワールドリバイバルは、皐月賞12着後の11番人気でした。

;皐月賞9着以下は、8頭中1頭が3着以内。つまりこの馬だね。他に4着も1頭いる。2頭とも道悪の年で、道悪だと5頭中2頭が4着以内だから、重めの馬場だと短縮効果がより出やすい。前走は3角2番手。前走3角2番手以内だと、3頭中2頭が4着以内に好走したことになる。やっぱり巻返しステップだけに、極端な脚質が嵌まらなかったタイプ、特に前に行った馬は注意。実際、今回4角3番手以内になったのは4着以内の2頭だけだから、短縮小回りでもついて行ける機動力があると、より警戒だ。2走前は、重賞で6着、4着好走馬は1勝クラス1着だから、2頭とも蓄積疲労の心配は全くなかった。2走前に4着以下に凡走していたのは来た1頭だけだし、2走前が1勝クラスだったのも2頭だけだから、GⅠからだけに、前走惨敗馬ではあるけど、蓄積疲労のない方がよりベターになる。あと4着以内の2頭は1800mで、2走前が1800m以下だった4頭中2頭が4着以内に好走していて、バウンド短縮馬にも注意だ。

;3着のノースブリッジは、青葉賞13着後の7番人気でした。青葉賞は12着馬の登録があります。

;青葉賞7着以下くらいで見てみると、8頭中3頭が3着以内だよ。来た3頭は、前走3角5番手以内。前走5番手以内だと6頭中3頭が来ている。大幅短縮だけに、活性化は何かしらの方法でなされていた方が良いだろう。今回も、来た3頭は3角4番手以内。今回4番手以内になったのは来た3頭だけだから、大幅短縮でもついていけるだけの機動力がある馬は、要注意になる。まぁ巻返しステップだけに、極端な脚質が嵌まりやすいのもあるかもだけどね。あと、道悪の年は4頭中2頭が3着以内。これもいつものパターンで、活性化が問題になるステップだけに、重い馬場になれば追走が楽になってよりベターになる。道悪適性があればだけど。2走前は、スプリングS4,8着馬と、葉牡丹賞1着。スプリングSの馬は4角12番手と15番手。1勝クラスの馬は逃げていた。生命力の躍動、S質の動きという意味では、位置取りは大きく動いていた方がダイナミズムは生まれやすい。L質からS質な条件への巻返しステップだけに、生命リズムのダイナミズムはあった方がベターだろう。それと中山の1800m重賞と、逃げていた馬だから、ある程度活性化もされやすいステップということもあったよね。



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