今井雅宏「重賞ステップ解析」ヴィクトリアマイル

NHKマイルCはシュネルマイスター本命で馬単4,960円的中!東京マイルGⅠで連勝なるか!?
ステップ別では高松宮記念に注目。忙しくて追走で一杯だった馬が、延長で前に行く位置取りショックをしてくるパターンに警戒が必要だ。

重賞ステップ解析とは

;NHKマイルCは本命が勝って、馬単4960円は5点目的中でした。

;土曜も、よく本命が走って、直線競馬の方は縦目だったから6点目になっちゃったけど3連複5990円が当たったしで、まずまずだったんじゃないかな。

;日曜の勝負レースでは湘南Sで6番人気の本命が連対して、橘Sも本命が絞れてこないで7番人気の対抗が勝ったりで、馬体重見ればだいたい狙った馬が走った感じでしたかね。
 NHKマイルCは、11番人気4着のリッケンバッカーまで、67点以上の馬で上位独占しましたから、だいたい読み通りでした?

;5着馬除けば、8着まで全部上位評価の馬だったんだよ。

;そういえば人気薄が多かったですが、みんな上位評価でしたね。その中でシュネルマイスターの本命は直ぐでした?

;いや、最初の方の前売りは1番人気だったから、穴を一所懸命考えてたよ。で、10番人気のアナザーリリックを本命にしようかという感じだった。間隔開いて別路線だから。ただそんなに器用な馬ではないんだよね。外枠なら良かったけど、内枠だと一回下げてから外を追い込まないと駄目な、やや活性化の弱いステップでもある。果たしてそれで高速馬場を間に合うのか?ということと、下げないで好位から馬群に突っ込んでストレスを受けるリスクだね。この2つを考えると、10番人気でも期待値としては微妙だった。

;確かに「一回下げれば」という解説でした。

;で、どうしようか悩んで前計量見たら、とんでもなく増えてるんだよね~。調べると前走後に疲れが出たから桜花賞回避だったって言うし、これは楽をしてまだ間に合ってないかもしれない。乗り方に注文付くのと馬体重のリスクも考えると、さすがにちょっと本命までは怖かった。で、他の人気薄も考えていくと、どれも乗り方に注文が結構多く付くんだよね。狙った位置取りなら来そうな馬も多かったけど。あと、当日の体調そのものが心配な馬も多かったよ。

;狙える穴馬がいなかったんで、仕方なく本命だったわけですか?

;いや、そんなこともないよ。むしろ逆だった。

;というと?

;他の人気馬は、全部危なかったんだよ。

;確かに予想上位6頭の中で、本命以外は全部7番人気以下の人気薄でしたもんね。相手5頭の中では7番人気のソングラインが最も人気のある馬という、かなり振り回した予想でした。

;レース後は、「安目が来ちゃった」って思ったよ。「S君の本命だから、仲良くワンツーでリモート祝杯をあげれば良いかな~」っていう感じではあったけどね(笑)。シュネルマイスターが当日1番人気になる可能性もそれなりに高いと思ってたから、もし相手も人気馬が切れないんなら面白くないんで、計算通りのペースになって騎手が激走するためのピンポイントの位置取りを取ってくれる可能性に賭けて、人気薄を本命にしてたけどね。他の人気馬がストレスで全部危ないから、仮に1番人気でもシュネルは来る確率はかなり高いし、相手はピンポイントに位置取りショックが嵌まった人気薄になるだろうから、配当も付くんでそいつらに流せば良いかということで本命にして、相手は全部人気薄にしたんだ。単勝爆弾のヒモバージョンだよ。展開に嵌まって考えた通りの位置取りをした人気薄が来るという、「ヒモ爆弾」。M的な位置取りを取らないと来ないけど、取れば来る馬は、やってみないとどう乗るかは分からないから。

;準勝負レースとかではよくやる手ですよね。人気馬から、人気薄をずらっと並べるのは。

;他の人気馬が全部危ないときにはね。そういうときは、他の人気馬は消えるけど、人気薄も狙った位置取りを取らないで、とんでもない人気薄が嵌まって2着に来て馬単逃しちゃう場合もあるんで、人気薄に総流しの方が良いケースも多いけど。ただ重賞では、あんまりそういう馬券的なやり方はしないかな。

;ソングラインも、ヒモ爆弾の1頭だったんですか?

;揉まれ弱いから、直線で外に上手く出せるかどうかが重要なんだけど、中枠だから一か八かだよ。上手く嵌まったから来たけど、好位のインに入ったらあんなには伸びなかったかもだ。お陰でブロックされたタイムトゥヘヴンは、インに切り返す羽目になったけど。

;僕はソングライン本命だったので、今井さんとワンツー決着で良かったですよ。シュネル本命にしてくれたんで、馬連も厚めに買えましたし。

;惜しかったよね~。S君のに残られちゃったかと思ったよ。

;人気薄の桜花賞で先生が本命にしてたんでかなり走る馬なんでしょうし、不利で何もしてなかったぶん、疲れがないと思ったのもあって狙ったんですよ(笑)。

;前走は揉まれ弱い馬が不利を受けたから、レースを投げ出しちゃったよね。間隔開けての馬体減りで気力も萎えてたし。今回は前走減ってたんで調整も難しいかと思ったけど、ちょうど良く増えて馬体が戻ってきたのも良かった。あれを見ると関西圏の輸送もそうだけど、右回り自体も合わなかった可能性もあるんで、そこは前回失敗の選択だったのかもだね。それと川田が抑える位置取りショックをしてきたのは、誤算だった。そのままスタートからハイペースを出して行ってたら、ストレスで5着前後だったろうけど、なんとか矯めて3着をキープしたから。

;お陰でリッケンバッカーが最後方で間に合いませんでしたもんね。

;タイプ的には好位も良いけど、今回は疲れがあっての相手強化だから、少し前の12,13番手程度が理想だったかな。一気のペースアップで、そもそもついていけない側面もあったみたいだけど。川田が最初から行ってればもっとペースアップして、あの最後方がジャストフィットだった可能性もあるしでなんともだよね。あと、湘南Sで人気薄の本命が来たのは良かったけど、相手も10番人気の馬が来ちゃったのがあったでしょう?

;ええ。66点でも馬連200倍つきましたから、相手には流した方がよいですかね?

;本命の単複でも良いけど。GⅠ日の、表開催の特別レースなら、単複買ってもそんなにオッズに影響しないから、買っても大丈夫だよ。

;本命は複勝で450円つきましたもんね。

;あれを見て、北村の馬は外枠の短縮差しだったしで、「これでペースさえある程度上がれば、ルメールで間違いない」と自信を深めたよ。ただ他の外枠の差し馬はあんまり評価してなかったんで、「相手は何になるんだろう?」とちょっと悩んだけど。まさか福永がわざと出遅れて追い込みに回る位置取りショックまであるのかもとか、少しビビったりしてね(笑)。だから福永がスタート決めて出て行ったのを見たときは、安心したよ。あの馬が控えると、案外ペースダウンする可能性もあったけど、外枠から出て行けば、否が応でもペースアップするから、これでとりあえずルメールは安泰で、相手もストレスのある人気馬はハイペース激戦できつくなるから、選んだ人気薄の差し馬のどれか最後に外へ出したのが来るはずだからね。

;やっぱり馬場と馬体重ですよね。結局、NHKマイルCは1,2着とも馬体重が完璧な馬で当たりましたし。で、今週も連勝を狙って、ヴィクトリアMのデータ分析をお願いします。昨年は有馬記念9着後の1番人気アーモンドアイが勝ちましたが、このタイプの登録はないですね。2着には阪神牝馬S1着後の4番人気サウンドキアラが来ました。

;阪神牝馬S連対馬は、10頭中4頭が3着以内だよ。前走3番人気以内で激走でなかったタイプだと、5頭中3頭が来ている。ただこれに該当しても1番人気で消えた馬もいるし、前走11番人気で来た馬もいるからそれほど重要な指標でもないかな。来た馬の2走前は、準OP2頭とJC1頭と京都牝馬S1頭。つまり古馬トップクラスのマイル戦線の馬は1頭だけで、あとは別路線で鮮度が高かった。このサウンドキアラが重賞のマイル路線だった馬だけど、1400mだったのもあるし。今回の脚質は3角4番手以内が2頭と12番手以降が2頭。ストレスはあるから、ある程度思い切った騎乗が展開に嵌まり切る形待ちが多くなるよね。サウンドキアラも前残り競馬を雪崩れ込んだものだったし。

;3着のノームコアは、高松宮記念15着後の5番人気でした。

;高松宮記念6着以下は、12頭中2頭が3着以内だよ。来た2頭は前走3角8番手と12番手で、今回は5番手と7番手。忙しくて追走で一杯だった馬が、延長で前に行く位置取りショックをしてくるパターンだった。あと来た2頭の2走前は海外だから、前走は年明け初戦。海外帰りで調整が難しかったわけで、前走の凡走にそれなりの理由がある馬、古馬JRAトップクラスの鮮度が高い馬には、より注意だね。





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