今井雅宏「重賞ステップ解析」京成杯AH

先週は得意の北海道開催を締めくくる大的中!
土曜札幌8Rで3連複27,470円の万馬券が4点目的中、3連単245,620円20万馬券も的中させ週間回収率407%
舞台は中山&中京に移るが、開催の変わり目もまたMの法則が真価を発揮するとき。
今週は京成杯AHのステップを解析します!

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
そんな馬券的中へのヒントが盛りだくさんのコラムの一部を毎週木曜日になんと無料公開!


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;土曜札幌8Rで3連複27470円の万馬券が4点目的中がありましたね。ワイド3410円はズバリ1点目的中でした。

;6.5点レースでしっかり当たったのは良かったね。同じ芝の札幌3Rで外を回らなかった武の馬が勝ったのは嫌だったけど。8Rも計算より大外が伸びない馬場だったんで、2番人気の3番の馬に割り込まれた。ただ、そのぶん重賞で本命にした武の馬は7枠だったけど、あのイメージで乗ってくれるかな?という期待が高まったのは良かったよ。外を回りすぎないで3Rのイメージで乗れば、まず来るだろうからね。騎手が似たような馬番の似た脚質の似た条件のレースで来てくれていると、後のレースで本命にしてると、安心感があって勝負しやすくて良いよ。

;馬連3点目の的中だった札幌2歳Sの本命アスクワイルドモアですね。人気馬が1頭取り消して4番人気に上がっちゃいましたが、それでも単勝で12倍ついてた人気薄でした。

;ハイペース狙いだったから、先行馬が1頭取消したのは焦ったけど。それでもペースアップしてくれたのと、3レースと同じように武が乗ってくれたんで連対できた。あと、想定通りの重い馬場のままで天候変化もなかったから、土曜の札幌は当たったということだよ。最後の方は次第に外も伸びてきたしね。

;ショックだったのは新潟記念の本命だった人気薄のヤシャマルですよね~。外枠の追い込み馬独占で、中から1頭だけ伸びて来ましたが、外の3頭に差されてタイム差無しの4着でした。あれ、フラットな馬場なら普通に残ってましたよね~。8番人気だけに残念でしたよ。予想上位4頭中3頭が4着以内に来て、送られてきた予想を見たときは、人気馬の取捨も自信があった感じだと思ったのですが・・・。

;なんとも悔しいね。結構、自信はあったんだけどね。

;「相手は読みにくい」みたいなコメントで、ヤシャマルはかなりの手応えあったみたいですね。
;そうだね。馬券圏内を外すシーンがあるとすれば、前週日曜の内残り馬場が継続した場合に外を回ったケース以外は、ちょっと考えられなかったよ。

;どうしてですか?

;M的に外の差し馬で来るのは、ヤシャマル、クラヴェルだけだったから。実際、終わってみてもその通りだったしね。だから理論上は、外も伸びる差し競馬なら必ず来る。ところが、まさかの破綻があった。突拍子もない位置取りショックで、先行するはずの先行馬が、追い込みに回ったんだ。

;マイネルファンロンとトーセンスーリアの先行勢が、まさかの追い込みに回る位置取りショックを掛けてきましたよね。

;外枠からいつも通り先行した場合、今の内荒れバイアスだと、ラチを頼れないから馬場の真ん中で後ろを待つ形になる。そうなると、競走馬の本能としてはかなり不利な形になるんで、2頭とも勝てない。それがまさか外追い込みバイアスが発生して、突如追い込みに回る位置取りショックを、その先行馬2頭が掛けるとはだよ・・・。

;まざまざとMの位置取りショックの怖さを思い知らされたレースでしたね~。

;先行2頭が突如後ろに回って、そこに大外の追い込みバイアスが発生して、ピッタリ流れに嵌まるなんてミラクルな想定、占い師か騎手から聞き取り調査するしか無理だから、お手上げだった。ヤシャマルは陣営が差しに回ると宣言してたから、これは確定的な、完全に勝負出来る理詰めの位置取りショック、所謂「陣営と共有された位置取りショック」だったんだけどね。完全にあらゆる可能性を摘んでシミュレートし尽くして予想しただけに残念だ。ヤシャマルの相手は、外差しならクラヴェル、前残りならトーセンスーリア、荒れてばらけたイン伸び馬場ならリリメリア。これ以外はほぼ無い。全てのバイアスに対処して慎重に相手を選んだんだけど、常に先行してるマイネルファンロンが突如15番手に回る、超強烈な位置取りショックを仕掛けるとは・・・。突然世界が、理論上の網目の外に、デムーロの思い付き一つで、一気に飛び出してしまったよ。位置取りショックの幅は大きければ大きいほど、それが当日のバイアスに合っていれば破壊力が出るのが、Mの基本だからどうしようもない。

;しかもそれをデムーロが狙った訳でもなく、出遅れて結果展開に綺麗に嵌まっての位置取りショックだから、事前には読めないですね~。重賞であんな極端な特殊バイアスは、いくら何でもやめて欲しいですよね。

;外伸び馬場を、ヤシャマルみたいに1頭だけ中を突いて併せる相手がいない形になると、競走馬の本能上、まず伸びないからね。大外や内と違ってラチも目標に出来ないし。せめて内の先行馬がもう少し粘ってくれれば、併せ馬で頑張れたんだけど。1頭の形では、伸びきれない。ただ一つ、甘かったこともあったんだけどね。

;それは何ですか?

;クラヴェルはストレスがきつくて近走追い込みばかりだから崩れないまでも勝ち切るには展開の助けがかなり必要。57.5キロでストレスのあるトーセンスーリアも、いつもの先行策で勝ち切るには相当展開に助けが必要だ。だからこそ位置取りショックの人気薄ヤシャマルなんだけど、どうしても、何かもう1頭、間隙を縫う人気薄が紛れ込んでくるようなメンバー構成なんだ。それは直感として分かるんだけど、理論的には絞れない。人気上位馬のストレスレベルを考えれば、何か極端に展開に嵌まった馬が1頭突っ込んでくる可能性が、かなり高いメンバー構成だったんだけどね。

;だから珍しく、「相手は手広く」という指示だったんですね。

;そこで押さえにプレシャスブルーを持ってきたんだけど。

;この馬も上位評価で、14番人気で6着に好走してますね。

;極端な外追い込みバイアス用の馬だよね。ただこの馬もいつも追い込んでるんで、それなら結局、クラヴェルと同じだからクラヴェルには勝てない。先着して勝つとしたら、確かに突如、今までと違って極端な位置取りショックを仕掛けて活性化され、ストレスから解放された馬ということになる。ただ、やっぱり常に先行しているマイネルファンロンが、6歳にして突如15番手の位置取りショックを、外追い込み馬場の外枠で仕掛けるところまでは、僕の気持ちがついていけなかった。それぞれが普通の位置取りで競馬するかフラットな馬場ならそのまま当たってるレースだけど、結局、理論的にレースを詰めすぎて、世界の動き、流動性がなくなって硬くなったのかもね。あと、嫌な材料がもう一つあったんだけど。

;何ですか?

;このレース以外、この日は外回りの多頭数が1レースもなかったんだ。普通に競馬をすればヤシャマルが来ることは分かってたから、とにかく特殊バイアスが発生して、それに乗った馬が来る競馬だけが怖かったんだよね。でも、それまで外回りの多頭数がないから、騎手もどこを突けば最適か、解が分からないでレースを迎える。外追い込み有利と分かればヤシャマルも中枠だから普通に外に出せてそのまま来てるし、外に馬が殺到するから外追い込み馬が上手く捌ける確率も格段に落ちる。それが騎手の答えが分からない中で、あれだけ極端な馬場でレースが行われると、何が起こるか分からないんで怖いよ。1レースでも多頭数の外回りがそれまでにあれば、結果は違うんだけどね。まぁそれが競馬というか、世界のあり方ということなんだけど。

;なるほど~。小倉2歳Sの方は「乾いた馬場向いて」ということで、突如雨が降っての外差し馬場でした。

;内荒れ馬場で雨が降ると、インの差し馬は終わりだよね。小倉は確か0%の降水確率で、新潟はほぼ確実に降る予報だったのに、何故か天気が逆になっちゃったのも、ヤシャマルにはマイナスだったね。

;天候と馬場が想定通りの土曜の札幌2歳Sは当たりましたし、結局はもいつものように馬場と馬体重に注意という結末でしたね。

;勝負レースの小倉8Rがあったでしょう?あれも馬体重と馬場で読めるレースだったよ。

;超人気薄が本命だったレースですよね。結局出走取消で、対抗が来て3番手評価の8番人気も来て、結果としては1点目的中というやつでしたが。

;本命が逆のベクトルでマイナス4キロまできて、8番人気の方は正ベクトルだったから、あれだと縦目も買った方が良いよ。馬場も道悪のままだったしね。本命の馬はもう相当細くなって走るのは厳しい感じで硬いパドック状態だったんで、取消になってくれて逆に良かったのかもだけど。


;それでは今週のデータ分析は土曜に楽しみな3歳重賞もありますが、日曜の京成杯AHにしましょうか。昨年は関屋記念2着後の4番人気トロワゼトワルが勝ちました。

;関屋記念連対馬は、14頭中6頭が3着以内だよ。率は高いけど勝ったのは昨年のこの馬だけだから、一押しを欠きやすい。来た馬の前走は、逃げた馬が3頭と、3,4番手が1頭ずつと、7番手と15番手。極端な脚質だった馬がよく来ているけど、そもそもこのステップはほとんど極端な脚質で連対した馬だったから、それほど意味のあるデータでもないかな。今回は3角2番手以内が2頭と10番手以降が2頭。4~9番手と好位を選択した馬は、7頭中2頭と率が落ちて、当日1番人気の馬も3頭消えている。ストレスはあるんで、今回に関しては極端な脚質を取って流れに嵌まった馬が来ているという感じだね。ちなみに今回好位から来た馬は、疲労軽減の後ろに回る位置取りショックをしてきた馬だった。2走前は、準OP1着が1頭と、重賞で人気より着順が下回って5着以下だった馬が5頭。つまり、トップクラスの蓄積疲労の少ないタイプだったよ。昨年勝った馬は、2走前が4番人気で17着惨敗と該当14頭の中でも一番派手に人気を裏切った馬だった。ただこのタイプでも人気で消えた馬もいて、とにかくそれまでの疲労の有無に注意ということになる。

;2着のスマイルカナは、米子S勝ち後の3番人気でした。

;米子S連対馬は、2頭中1頭が3着以内だけど、サンプルが少なすぎるから、OP特別の芝1400m~1800m連対馬で見てみようか。そうすると、21頭中4頭が3着以内になる。来た4頭は、前走2番人気以内だった。このタイプだと6頭中4頭が来ている。格下のOP特別といっても、それなりにストレスは残るからね。やっぱり激走でなかった馬がベターだ。ただ前走6番人気で連対してあわやの4着なんて馬も2頭いたから、前走人気薄でも一応の注意は必要だけど。2走前は、重賞で6着以下に凡走していた。まとめると、蓄積疲労の少ない馬、それでいてS質でハードな経験もしていて活性化されている馬がベターになる。前走は、4角では1番手に上がっていた馬が2頭と、3角8番手以降が2頭。極端な脚質でS質を刺激している馬も、格下からなんで注意だよ。

;3着のボンセルヴィーソは、1400mのOP特別パラダイスS10着後の13番人気でした。

;芝のOP特別6着以下は、37頭中2頭が3着以内だよ。来た2頭の前走は、5番人気以内で、3角4番手と6番手。人気になって正攻法をして凡走したタイプだった。あわやの4着には4角でも14番手だった馬もいるんで、極端な脚質が嵌まらなかったタイプにも多少は注意だけど。





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