今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去３年を振り返る対談形式のコラム。
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編；今週は青葉賞で馬単4160円をズバリ2点目的中始め、土曜に大爆発でしたね。福島メインでも馬単4740円3点目的中とか、得意の3点以内的中など、かなりのレースで本命が走るか、縦目の的中でした。最終の勝負レースも、単勝10倍の馬が勝って、馬単5550円が当たりましたよ。

今；トータルで見ると良いけど、やっぱり日曜に爆発した方が気分は良いよね。

編；そうですね。確かに日曜は午前中に50倍が当たったレースくらいでしたから、今週は日曜の方で大爆発をお願いしますよ～。まず先週の回顧ですが、当たった青葉賞の方からにしましょうか。3番人気オーソリティの本命は直ぐでした？

今；そうでもないよ。人気薄にも面白いのが多かったから。内からオーソリティ、ダノンセレクタ、メイショウボサツが、パッと見での本命候補だったよ。

編；その中でオーソリティだったのは？

今；ダノンセレクタは上がり勝負がどうかと、ハーツクライ産駒で0.4秒差勝ちの中3週の輸送で疲れが出る可能性があったのと、メイショウボサツはスローの後方続きでやや活性化が弱い。ただデビュー当時は短い距離を先行していたから、近走の活性化の弱さは東京2400mだったらクリア出来るんじゃないかという感じはあった。でも、やっぱり間に合わない怖さは拭えない。で、延長の内枠向きで、精神コントロール上ベストの好位馬群に、脚質的にも入れられるという判断でオーソリティを本命にしたんだ。

編；実際、今井さんの指示通りに好位馬群に入れたんで勝ちましたね。かなり直線は横に走っていったんで、焦りましたが（笑）。

今；びっくりしたよね～。あのお陰でインがポッカリ開いて、断然人気の進路も作っちゃったから。さすがにやられたかと思ったけど、フィリオは最内枠で揉まれると反応鈍いだろうと思った通りの競馬で、ポッカリ伸びる場所が開いてロスが無かった割には伸びないで、お陰で高配当が当たったよね。

編；2着のヴァルコスは2点目の相手でしたが、最初は本命候補じゃなかったわけですよね？

今；そうだね。ぱっと見は、2走前に上がり勝負の東京で負けてるから。ただ、鮮度が高いし、たぶんこの距離の消耗戦になったときに最上位に来るのはこの馬だろうということで、そういうシーン用に上位に入れておいたんだ。レースはそんなに消耗戦にはならなかったけど、三浦が積極的に動いて、自ら消耗戦に持ち込む好騎乗で、断然人気を退けて高配当になったから有り難かったよ。三浦もやる気になれば、あんなＳ質な競馬が出来るんだね～。メイショウボサツは出遅れたんで、活性化の弱さから、あの位置だともう無理だった。ダノンセレクタは6キロ減で、疲れが出ちゃった。このレースは2番人気のフライングバードが「増えて欲しい」で、2キロ減で出てきたから、当日はかなりの勝負レースになったよ。オーソリティは「増えすぎない方が良い」でしっかり絞れてきたからね。Ｍの馬体重論的には、この形になれば思う存分、ガツンと買った方が良い。で、土曜はガンガン当たったわけだけど、パドック見て、「あっ！」って思ったんだよね。汗かいて、凄い細くなってる馬が一杯いたんだ。「危ない、あんなの本命に選ばないで良かった。走る前からアウトじゃん」っていう馬がね。急激にあの日は暑くなったから、かなりの馬が輸送減りしてたんだ。それ知ってたら、福永のフライングバードみたいに減り続けてる馬なんか選ばないで、相手にはフィリオみたいに明らかに前走太かった馬を選んでおけば良かったって、青葉賞のパドック見ながら反省してたんだ。だから直線は、フィリオの前が開いたんで、余計にやられたと一瞬思ったんだけどね。そこで、日曜は太目で作ってそうな馬を意識的に選んでいったんだよ。そしたら、土曜ほど暑くなかったからなのか、減ってこないで単純にそのまま太い馬が多かった。Ｍ以外の余計なことを考えると駄目だよね～。

編；土曜は渋滞とかもあったのかもしれませんよ。キセキも6キロ増で太かったですか？

今；トップクラスキャリアのある馬が、6歳にして、叩き2戦目で6キロ増での過去最大馬体重だとね。実際、パドックも太かったよ。前計量で太い分はこの暑さでちょうど良くなってくると思ったのと、逃げ馬ならある程度太ってても、やる気があれば残れるからね。多少増えててもよいかって思っての予想ではあったけど、逃げ馬に肝心の覇気自体が全く無いパドックだった。テンションを上げないで出遅れずに折り合わせる為に、軽い調整に終始したぶん、スイッチが切れちゃったかな。そこが読めなかった。ただ、そのリスクもあるとは思ったけど敢えて先行馬を上位に選んだのは、差し馬がみんな買いたくなかったのもあったんだけどね。内からモズベッロは疲れ、ミッキースワローは疲れと活性化の弱さ、ユーキャンスマイルはストレスと活性化の弱さと長距離続きのキングカメハメハ。そうなると、もう休み明けで鮮度がある差し馬のフィエールマンに勝つには、前残りの展開での先行馬しかいないという判断だった。そこに甘さがあって、前走差して今回も差すようなコメントのスティッフェリオの位置づけが中途半端になって、蓄積の疲れがあるだろうと思ってスッと切っちゃった。よく考えたら走ったのは前走だけで、その前は凡走続きで、古馬になって初めての3000ｍ以上という鮮度を考えると、心身疲労は薄かったね。Ｍ的には、Ｃ系の内枠だし。ただ、延長京都で走るのか？というのは、実際見えない部分があった。そこを突き抜けて、果たして本命に出来るかというと、そうでもない。同じ超人気薄でも高松宮記念のクリノガウディーみたいな、ラップとか物理的な根拠が希薄だから、理詰めというよりは、ある一定の暗闇をジャンプしないといけない。例えばこれが他の人気馬がみんな危ないから断然人気を本命にして、あとは不確定要素の海をジャンプする確率がある馬を、そういう資格のある人気薄を、単勝爆弾のヒモバーション的に並べるという予想なら上位に上がるかもだけどね。準勝負レースとかでは、そういうタイプの予想をすることも多いよ。本命が確定して、他の人気馬が怪しいことだけは分かるけど、相手に最後のジャンプをする人気薄を確定できないときに、相手にそういう可能性のある馬だけを並べるというのは。それで引っかけて万馬券とかを当てるやつだね。直線競馬なんかで、ショックが嵌まるかどうか、一か八かで嵌まれば激走するレースではよくやるよ。この間の、冬の小倉1200mもそうだった。

編；確かに人気薄ばっかり相手にピックアップして、万馬券とかの高配当を連発して当ててましたね。

今；あのときは、相手にその手法を採ったレースが多かったから、調べてみると分かるんじゃないかな。本命の場合の、単勝爆弾的な形もあったけど。極端なショックが嵌まるかの不確定性があるパターン、特に荒れ馬場の1200mとかの特殊レースでは、そういう手段が有効になることは多い。特殊性という意味では今回の3000ｍ以上も、そうではあるんだろうけど、展開である意味正攻法で予想して、このレースでは失敗した。ただもともとＧⅠでは、相手に選ぶことはあっても、かなりの深い闇をジャンプして本命を予想することはほとんどしないけどね。ＧⅠでは、万馬券当ててるときも、普通に正攻法でラップとかも計算しているよ。もちろん、あくまでＭ的手法でね。昨年の天皇賞での万馬券的中は、何一つジャンプする必要がない、普通のＭ的な計算手法だったわけだし。浅い海ならジャンプすることも多いけど、そのときも論理的思考は最後まで停止しないようにしないといけない。疲れ切るまで、理詰めでとことん追い掛けるのが基本じゃないとね。その先に、答えの方からこっちに飛躍してくるんなら、それが正解の確率は高いから。

編；なるほど～。今週のＮＨＫマイルＣは、伝説の雑誌プレゼントでの高配当的中とかありましたし、正攻法の方で、万馬券をお願いしますね！

今；あ、それと今週の回顧表にＮＣというタイプを入れておいたんだ。「Ｃではない」ということだけど、これについてはまた、来週かなにかに解説しておくよ。

編；それでは、早速データ分析にいきましょう。昨年は皐月賞4着後の2番人気アドマイヤマーズが勝ちましたが、皐月賞好走組の出走はないですね。2着も登録のない毎日杯で連を外した馬なので、3着です。3着には、アーリントンＣ連対馬のカテドラルが来ました。

今；アーリントンＣ連対馬は、8頭中2頭が3着以内だよ。来た馬は前走逃げた馬と、3角17番手の馬。格下の裏路線でそんなにストレスはないんで、極端な脚質で勢いのある、Ｓ質を刺激された馬がより面白くなるというパターンだね。2走前は、シンザン記念と京成杯で1月のレースだった。2走前が1月の馬なら4頭中3頭が3着以内に走っているように、蓄積疲労のない馬は怖い。別に2月以降でも構わないけど、その場合は何かしらの疲労を軽減する仕掛けはあった方が良いだろう。あとシンザン記念だった馬は、アーリントンＣが3月上旬に施行されてたときの話ね。2走前が2000m以上だったのは、京成杯だった1頭しかいなかったから、1600mのカテゴリーストレスが薄いとよりベター。シンザン記念だった馬も、3走前500万、4走前未勝利だから、トップクラスカテゴリーストレスは薄めだったよ。

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