今井雅宏「重賞ステップ解析」天皇賞(秋)

超豪華メンバーが揃った今年の天皇賞。
まずは昨年の勝ち馬を出したオールカマー、そして3着馬を出した毎日王冠の二大ステップを解析!
当日の馬場にも注目したい。

重賞ステップ解析とは

;先週は土曜中心でしたね。いきなり京都1Rで本命が勝って馬単万馬券と3連単の350倍が的中して、勝負レースの久多特別も1~3着がそのまま入って3連単万馬券1点目的中もありました。

;土曜1Rは6.5点レースだったから、結構自信あったやつだったよ。

;6.5点レースは、土日の3レースとも本命が勝ってますね。

;敢えて午前の第1レースなんかをピックアップして6.5点にしているレースは、かなり自信あるやつだから当たりやすいよ。相手の単勝40倍の超人気薄だった馬が逆ショッカーのレースのやつだね。かなりペースが上がって、かつ騎手が控えずに積極的に乗ってくれたお陰で、短縮決着になって短縮のパワーを活かせて当たったというパターンだった。逆に菊花賞は嫌な予感の騎乗の方が当たっちゃったんだけど。あんなふうに好位の外々まわしちゃうと、ハーツクライ産駒だし、集中力が切れて終わりだ。しかも出負けして、無理に押していって先頭集団まで躍り出た後に、今度は無理に下げて掛かって好位の外々だから。今回の出走馬はもちろん全馬だけど、歴代の菊花賞馬だって、あんな乗り方したら余程の量系でない限り、どんな馬でも走る気なくして凡走してるよ。スタートしてすぐに凡走することがわかる位置取りで、がっくりした。

;騎手としては、もうやる気ないのかもしれませんよ。

;せっかく無理に押していったんなら、そのまま2番手で良いんだけど、なんで下げたんだろう?それか、出負けしたんだから腹をくくって最初から後方に控えて内を狙うか。外枠で強引に出して行った後に今度は無理に押さえ込んだら、多頭数の菊花賞なんだから好位の外をずっと回ってアウトになる展開は目に見えているけど。ダートの短距離とかはあの乗り方で外回ってもハイペースなら逆に来やすいんだけどね。芝の長距離で緩い流れでは、確実にアウトの騎乗だよ。追う力は衰えても判断自体は大丈夫かと思ったけど考えが甘かった。2走前が条件戦の2400mで活性化の比較的弱いステップだけど、雨が降って重い馬場ならということでホウオウにしたんだけど。レースはスローの差し競馬になったから、我慢した量のある差し馬に有利な流れ、つまりディープの量系競馬になった。ペース自体も読みと違ってお手上げだけどね。雨で活性化の弱い馬を敢えて狙うにはまだきつい、路盤の固い馬場が継続しているということだった。土曜東京なんか、あれだけ降って前日は不良発表で当日も降ったのに、高速馬場だからビックリだった。

;今週はいくら降っても、やっぱり東京芝は固い路盤で予想していかないとですかね?

;開催進んで雨も降ってそろそろかもって重めの馬を狙うと間に合わないんで、軽い馬を狙わないとかな。でも、そろそろさすがに重めのタイプが来るような感じもあるけど。中山開催はたいした雨が降らなかったから、素直に高速馬場向きの馬を狙ったけど、台風の大雨ともなるとどうしても意識しちゃうよね。

;高速設定のままで中山の重賞は勝ちまくりましたし、やっぱり秋は固め設定が良さそうですかね。ということで、今週は土曜にも重賞が2つありますが、GⅠの天皇賞を見ていって貰おうと思います。
 昨年はオールカマー1着後のレイデオロが勝ちました。例によって単行本と違う区分けで、オールカマー1着馬に限定して見ていくとどうなりますか?

;中山開催時のオールカマー1着馬は、14頭中3頭が3着以内だよ。勝ち馬はかなり心身疲労は残る。来た3頭はオールカマーで2番人気以内。4着に好走した馬も1頭いて、その馬は3番人気。やはり激走でなかった馬の方が心身疲労は少ない。4着以内の4頭は2走前もGⅠで4着以内だから、かなりの力がないと反動を吸収するのは難しい感じだね。そういう馬でも5番人気で14着に惨敗したのもいるけど。ただ、来た3頭は4,5歳馬で、4,5歳馬なら8頭中4頭が4着以内に好走しているから、長期の蓄積疲労がない馬なら、まずまずの安定感はある。

;2着のサングレーザーは札幌記念1着馬でしたがこのタイプはいないので、3着です。3着には毎日王冠3着後の6番人気キセキが来ました。毎日王冠2~3着馬はどうなってますか?

;31頭中9頭が3着以内だよ。5歳までなら19頭中9頭が3着以内と、約半分が来ているから、まずまずかな。2,3着でもストレスは残るんで、生涯鮮度が高い方が有利ではある。人気薄も結構多いから期待値も悪くないよ。同じような理由で、5走前がオープンでなかった馬も、4頭中3頭が来ていて、鮮度馬は怖い。
 全年齢で見るには数が多いから、全体では脚質で分けて見てみようか。前走3角4番手以内だと、10頭中4頭が3着以内。道悪の年は3頭とも消えている。サンプルが3頭だからなんともだけど、ストレス時の先行馬の延長なんで、軽い馬場の方が負担は少ないぶんベターではある。前が圧倒的に有利な特殊な道悪とか、道悪のタイプによっては有利になる可能性もあるけど。あと来た馬で前走逃げていた2頭は、今回は7番手以降の差しを選択した。2番手の馬は逆に逃げを選択。4番手だった馬はほぼ同じ3番手だった。まとめると、極端な脚質の場合は、位置取りショックをした方がストレスを軽減できるんでベター。だから、前に行った馬は差しても大丈夫なタイプの方が、位置取りショックの余地を残せるぶん確率は上がる。
 前走3角5番手以降だと、21頭中5頭が3着以内。来た5頭中4頭が2走前3着以内だから、かなり好調な馬になる。残り1頭は5着だけど1番人気だったし、3月のレースで間隔も開いていたから。あと来た5頭中4頭が今回は3角10番手以降。毎日王冠はかなり単調な競馬になるからね。差して好走したような馬が、本番で無理に勝ちに動くと負荷が掛かるリスクは増す。唯一7番手と前目で競馬をして来た馬は道悪の年だったから。いつものように馬場が渋れば前に行くことが負担にはなりにくいという構造だね。

;活性化問題ですね。

;それと、その馬は2走前に札幌記念という小回りでタフなS質のレースを5番手で競馬していたんで、前走差していても活性化はある程度補完されていたのもあったよ。




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