今井雅宏「重賞ステップ解析」朝日杯FS

今井雅宏の重賞ステップ解析、今週は朝日杯FS。
阪神開催になって5年目、いよいよデータが揃ってきた!

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏が編集部と過去のレースを振り返る対談形式のコラム。
ときどき話が脱線してしまうことも?
そんな馬券的中へのヒントが盛りだくさんの今井氏のレース解析の一部を毎週木曜日になんと無料公開!

さらに週末のメニュー
土曜日の「厳選!勝負レース!」に2年前のレース解析
日曜日の「厳選!勝負レース」に3年前のレース解析+ワンポイントアドバイス
が掲載されています!

週末のさらなる解析はこちらから!




編;朝日杯FSはまたしても外人に勝たれて、3連複の2点目的中とワイド1点目的中になっちゃいました。

今;シェーングランツがアウトの馬体重だったから、安心してかなり勝負したんだけどね~。

編;馬体重見て3連複もほぼ2点買いだったみたいですし、まぁまぁ良かったですかね?

今;それにしても、言った通りに乗っちゃったから。

編;ダノンファンタジーですよね~。「矯めて乗れば」という解説でしたが、見事15番手まで下げる位置取りショックを仕掛けて来ましたよ。

今;これが後ろから行くのが好きなお兄さんの方ならやってくる可能性が高いから諦めもつくけど、デムーロでも弟の方は仕掛けが早いから、前に行くのを期待したんだけどね。そうすれば勝てないステップだから、3着がぎりぎりだったけど。追い込みに回る、基本的な位置取りショックを掛けちゃうと来るステップだから。まさか今までの位置取りから、後ろに回っても10番手くらいまでと考えていたのが甘かったよ。

編;4角16番手まで、大胆に完璧な位置取りショックを掛けるとは、お手上げです。

今;あれなら、まだ川田の方が前に行っていたかもね~。

編;データ分析でも前走より後ろに回るとファンタジーS連対馬は来るって話でした。そう考えると、福永の位置取りショックは甘かったですかね?アルテミスS連対馬も後ろに回ると良いという解説でしたが、前走9番手から今回11番手まででした。

今;15頭立てから18頭立てだから余計にね。

編;人気馬のステップでは、解説だと武豊のだけ、危なかったですもんね~。あれを本命にしたのは失敗だったと、解説聞きながら思いましたよ。

今;予想は分析聞く前に持ってくるからね。僕もデータ分析通りに予想することは少ないけど、ただL質ではなくS質で追い込み有利の競馬になった場合は、どんなレースでも、後ろに回る位置取りショックの方が有利なのがM的には一般論になるよ。前3走とも追い込んでいる武の馬はS質の追い込み競馬では、活性化が弱いんで一番不利にはなる。位置取りショックの余地も無いからね。他のが先行してくれれば、繰り上がり的に追い込み競馬だから上位に来たろうから、悪い選択でもないかもだけど。福永も、まさか他のもっと人気の馬が大胆にあそこまで仕掛けを遅らせるとは思わないだろうから、彼としても相対的に無難な選択ではあったんだろう。

編;内が残る馬場ならですが、1番人気があそこの枠に入るってことは、外差しということでしたかね。

今;中日新聞杯も比較的外の方に人気馬が集まったから、外が伸び始めるのかなとは思ったけど、敢えて穴が出る内伸びの方に賭けたら、そのまま外伸びだった。

編;中京はもう完全な外差しですか?

今;また来週は変わるかもだけどね。日曜はつわぶき賞で外の本命の差し馬が勝って当てたでしょう?

編;40倍2点目で当てたやつですね。

今;それと最終の長良川も本命が勝って3連複1点目で、3連単の150倍も2点目で当てたのがあったでしょう?あれも本命は内目だったけど、外から差して来たんだ。2レースも追い込み馬を本命にしていたんで、前残りの可能性もあるかと思って、勝負レースのメインは先行馬にしたら失敗だった。

編;あれだけ外しちゃいましたね。

今;あのレースはスローで逃げ馬も残ったし、過去最高体重になってダイワメジャー産駒の蓄積疲労が出たもので、そもそもが僕の読み間違いということだったけど。何れにせよ、最終も結局外から差し切ったように、基本は外差し馬場だったよ。あのレースは、追い込み馬場だったし、24キロ増でも休み明けでデビュー3戦目の3歳馬だから、増える分には減るよりは良いから。精神コントロールの難しい血統の休み明けとしても理想的で、かなり勝負出来たよ。つわぶき賞のときは、差し馬場かどうか、半信半疑で勝負しきれなかったけど。

編;中山の馬場はどうでしたか?

今;急激に重くなってきていて、あと前が残りやすくなってる。中京は重くなってきた割に、内が荒れてるのか、外が伸びてるわけだけど。

編;阪神はどうですか?

今;阪神はペース次第かな。それと縦長になれば、残りやすいよね。そこそこペース上がっての団子状態だと、勢いつけてこられる外の方が伸びるわけだけど。

編;今週は朝日杯ですよ。阪神で行われるようになってから4年経つので、そろそろデータも揃ってきたのではないでしょうか?

今;そうだね。それなら今年から、阪神のみのデータで見てみようか。

編;まず昨年ですが、サウジアラビアRC1着後の1番人気ダノンプレミアムが勝ちました。

今;サウジアラビアRC連対馬は、4頭中2頭が来ているよ。来た2頭は前走が2番人気以内で、2走前も1番人気で1着。かなり実力が支持されて、余力を残して走ってきたタイプだね。まぁそういう馬でも1頭消えたし、データ数が少ないから何ともだけど、何れにせよ鮮度が高い2歳馬とはいえ、マイル重賞連対後だから、心身疲労が少ないステップの方が良いだろう。あと、来た2頭は2走前にS要素の強い阪神と札幌の1800mを走っていた。前走が単調な東京だから、それまでにある程度S質なレースを経験していた方が良いかな。それに1800mなら距離ストレスも薄くなるし、体力補強も出来るしね。もちろん、同じステップである必要はないわけだけど、S質と蓄積疲労を上手くクリアする仕掛けがどこかにある方が有利ということは確かだから。そこにさえ注意すれば、他のステップでも大丈夫ということにはなる。

編;2着のステルヴィオもサウジアラビアRC2着後の3番人気でした。キャリア3戦のみで、その全てが2番人気以内でしたから、蓄積疲労がほとんどない、有利なタイプということですかね?

今;こっちは2走前に札幌の1800mを勝ってきていたよ。

編;3着のタワーオブロンドンは、京王杯1着後の2番人気でした。

今;京王杯2歳S連対馬は、6頭中2頭が3着以内だ。来た2頭は前走3番人気以内で激走でなかったタイプになる。このタイプだと3頭中2頭が来ているよ。もちろん、人気薄でも激走でなければ良いわけだけど、前哨戦連対の心身ストレスがどれだけあるかということが、やはり重要だからね。あと来た2頭は今回4角でも7番手以降だから、かなり仕掛けを遅らせてきた。今回4角7番手以降を選択した馬は来た2頭だけだからね。先週の阪神JFもそうだったけど、1400m連対後のストレスと延長の体力面をカバーするために、体力を温存するべく、矯める形を取ったタイプになる。唯一、人気より着順が良くて馬券圏内に突っ込んだ馬は、前走8番手から今回14番手だから、この大胆な位置取りショックが如何に有効かということを示しているね。

編;まさに先週と同じわけですね。

今;実際、後ろに回る位置取りショックを掛けなければ、この馬は来なかった可能性が高いだろうからね。ただ位置取り系のデータで、しかもサンプル数が少ないから、両レースのペース関係が崩れれば、また違う脚質の馬が来てもおかしくないわけで、あくまで普通の関係性になったときという話にはなるよ。先週だって、内残り馬場が発生していれば逆位置取りショックになったわけだし。

編;ただ、そもそも抽選でない場合は、内伸び馬場なら内枠に入っていた可能性自体、高くなったりするんじゃないですかね?



この続きは週末のメニューで!

土曜の「厳選!勝負レース」に16年、日曜の「厳選!勝負レース」内に17年分が掲載されています。
ぜひ予想と合わせてご覧ください!