今井雅宏「重賞ステップ解析」オークス

先週は得意の直線競馬で10万馬券的中の大爆発!
今週のオークスでは、今年デゼルが同じステップで出走。昨年カレンブーケドールが12番人気2着と激走したスイートピーSを中心に解説。M的見解は如何に?
また直線競馬を狙うタイミングについても解説していますので、ぜひ参考にしてください!

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
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;ヴィクトリアMは、本命のセラピアが取り消して、同点対抗のアーモンドアイが繰り上がりの本命ということで、なんとも言えない結末でしたよね。

;うーん、まさかそんな不完全燃焼なことになるとはだね。

;そのヴィクトリアMは後で解説して貰おうと思いますが、先週は得意の直線競馬で爆発しましたよね~。土曜は6Rで人気薄の本命が勝って、3連複20430円の万馬券が4点目、馬単6760円も4点目で、3連単の11万馬券も最後の買い目ですが当たってました。日曜も本命が勝って、馬単2020円が当たってパーフェクトということで、やっぱり直線競馬は強いですよね~。

;土曜のやつは、「メンバーが面白いな」って思いながら予想したんだよ。そしたら、レース前のグリーンチャンネルで、「全馬直線競馬は初めてです」とか言ってたんで、「あ、それで面白いんだ」って、より当たる気がしたよ。最近の直線競馬は、直線競馬の実績がある馬が狙ったステップで出てくることが多いからね。そういう人気馬は、多少ストレスがあっても、随分前から狙ってたレースでかなり計算したステップを踏んで調子も整えてくるだけに崩れにくい。いくらショックが良くて直線競馬適性が高い馬でも、陣営はここを狙ってなくて、「結果が出ないから、一応様子見で一度使ってみるか」みたいな人気薄だと、状態がそもそもかなり悪かったり、新潟の輸送で失敗するケースも多いからね。そうなると、そこだけを狙ってきた、実績のある人気馬に鮮度とステップでは有利でも、あっけなくやられちゃうことも多くなる。逆に、今回みたいに全馬が初体験なら、純粋に直線競馬適性の高い血統、直線競馬に適したステップの馬を選べば良いわけだ。まぁそれでも、直線競馬が初めての馬は、状態悪いけど、ひょっとしたらここなら走るかもって適当に使ってくる馬が多いんで、当日のパドック見ないと、そもそも全く走れない状態で出てくるかもしれなくて、怖いことは怖いんだけどね。だから、2,3週間前に話したような、やや単勝爆弾的な狙いにはなりやすい。本命のルドラクシャも、前走休み明けなのに減っての出走で、新潟の輸送もあるから、状態には自信がなかったんだ。ステップ、タイプだけは抜群なんだけどね。

;それで、「入れ込み伴う大幅増減注意」だったんですね。

;そしたら、パドックの映像が落ち着いていて、馬体もちょっと戻ってと、特に問題ない仕上がりだったからね。「お、体調良いじゃん」って思わずガッツポーズしたよ。状態さえ良ければ、まず来るはずのステップだったから。

;僕は対抗の8番人気だったキタノギャラクシーは、マツリダゴッホ産駒で、直線競馬が合うのかなと思ったんですが。血統的にはどうなんですか?

;ぱっと見では、ステップが抜群だから、この馬にしようと思ったくらいだったよ。ただ、これこそ行き当たりばったりに使ってる感じで、陣営にもやる気がないかもと不安になって、本命はやめたんだ。確かにマツリダゴッホ産駒だと、やや直線競馬向きの軽さやS質はないけど、ダートからのショックだったり、道悪になったりすると、ちょうどマッチしやすい。今回はそういうステップで、馬場だったから。まぁ短縮とか、ショックそのものを好むタイプが多いというのもあるけどね。逆に大外枠だからか人気になってたダイヤモンドライフのエイシンフラッシュなんかは、軽さやS質が直線競馬だと少し弱いところがあるよ。日曜の直線競馬は、恐らく1番人気になるだろう馬が切れないし、大外枠でさらに人気になりそうなんで、面白くないから予想しないつもりだったんだけどね。

;僕がLINEで、「日曜も直線競馬を期待してます」って送っといたんで、一応予想してくれたんですよね(笑)。

;あのレースで本命にして勝った馬が、さっき話に出た直線競馬を狙ってきた、直線競馬に実績があるパターンの馬になるよ。ああいう人気馬がいると、本来は面白くないからやりたくないんだけどね。しかもあのレースは、ここを狙ってきたような直線競馬の実績馬がゴロゴロ出てきてたから、鮮度の高い馬が少なくて、M的には魅力なかったんだ。最近は、ああいうレースが直線競馬で増えているんで、昔ほど予想しなくなったんだけどね。それに、直線競馬の実績馬でも、中には「仕上がってないけど直線競馬適性が高いから、一応使ってみて、夏の叩き台にしよう」みたいなやる気のないのが何頭か混じってて、それを引いちゃうのが怖いし。だから余計に馬体重には注意だよ。

;なるほど~。あとヴィクトリアMの方ですが、本命が取り消しちゃって、同点のアーモンドアイが繰り上がりで本命という結末になっちゃいましたよね。

;うーん、午前中はかなり「しめしめ」と思っていたんだけどね~。狙い通り内から乾いていく馬場で、先行馬が有利で、追い込み馬はよほどハイペースにならない限り、特に短距離のトップクラスなら内枠しか間に合わないようなタイプの馬場になってたから。土曜の京王杯SCで、速い上がりを出せる先行馬が絶対有利なのは分かってたしね。セラピアは、鮮度面とかのステップと血統ももちろんだけど、その馬場状態を狙って、速い上がりも出せる先行馬ということで、本命にしたんだ。いくら前が有利でも、トロワゼとコントラだと、リズム的にぎりぎりなんで、この2頭には勝てるはずで、そうなるとアーモンドアイとの馬連1点目で当たる確率が高いという作戦だったんだけどね~。当日の馬場が読み通りなのに取消なんだから、好事魔多しで参ったよ。肝心のセラピアが取り消して、先行馬がさらに減ったわけだから、トロワとコントラがにわかに怖くなったけど、さすがに前が絶対有利でも、リズム的に厳しかったかな。外枠の追い込み馬だったノームコアは、馬場とセラピアが取り消した緩い流れでは、ノーチャンスだと思ったけど、よく3着に来たよね。M的には鮮度と活性化がある差し馬で絶好の狙い目だけど、土曜の感じでは不利な外枠の追い込み馬のぶんだけ評価を下げたんだけど、あの馬場で外の差し馬で3着は相当に強い内容だった。普通の馬場か、外枠でなければ、確実に連対してたよ。軽いレース質の高速上がりでは、速い上がりの適性が高い先行したサウンドキララを後ろから差すのは、さすがに物理的にはもう無理だったけど。
;僕はノームコア本命だったんで、京王杯SC見てがっかりしましたよ。あれだけ雨が降ってるのに、上がり33.1秒で逃げ馬が残る馬場なんですからびっくりでした。乾いていくグリップの利かない馬場なら、外枠の追い込みなんて、どこにもいないと諦めましたよ。

;京王杯SCも、あんな超速の上がり勝負だと、逃げでもしない限りグルーヴィットではキレ負けするしね。でも、S君は3連複当たってたんじゃないの?

;それでも普通の馬場ならと思うと、馬連が当たらないのは残念でした。とにかく反則的な馬場でしたよね~。

;軽い上に道悪でペースが落ち着けば、短距離の重賞クラスだと前が物理的に止まらないタイプの馬場なんで、かなり上がり勝負に弱い先行馬が相手でない限り、外枠から追い込むのは困難だったね。

;それでは、オークスの分析にいきましょう。昨年ですが、忘れな草賞勝ちの1番人気ラヴズオンリーユーが1着でした。忘れな草賞勝ち馬はどうなっていますか?

;忘れな草賞勝ち馬は、22頭中5頭が3着以内だよ。位置取りで分けると、前走3角4番手以内だと、10頭中2頭が3着以内で、3番手以内だと9頭中1頭が3着以内だから、前に行きすぎていた馬だと、単調な競馬になりやすい忘れな草賞からなんで、前半に負荷を感じやすい。3番手以内で唯一来た馬も、前走2番人気に支持されて0.5秒差圧勝で、結局今回は2番人気で3着だったよ。あと来た2頭は、2走前500万を1着で、このタイプは2頭とも来たように、鮮度と勢いのある馬には要注意だ。前走3角5番手以降だと、12頭中3頭が3着以内。そのうち2頭は、2走前が1400mと1600mの重賞だった。つまり、かなり今回の2400mや前走のOP特別の2000mと比べると、S質でタイトな経験になる。後ろからなんで、どこかで活性化されている馬がベターだよね。もう1頭は、2走前が500万で1着。これは先行していて来た2頭と全く同じ形で、鮮度と勢いのある馬には要注意のステップということだね。あと、今回3角9番手以内になった馬なら、6頭中3頭が来ていて、延長である程度ついて行こうと思えば行ける、機動力のある差し馬には警戒だ。

;2着には、スイートピーS1着後の12番人気カレンブーケドールが来ました。

;スイートピーS勝ち馬は、22頭中2頭が3着以内だよ。来た2頭は、前走が1,2番人気で、3角4番手と7番手。2走前は1400mの1勝クラスと、1600mのGⅢ。ある程度忙しい経験をしている方が良い。ただ4着には2走前が2000mだった人気薄が2頭突っ込んで来ていて、絶対的な話でも無いけどね。ちなみに来た2頭は、今回4番手と5番手。あわやの4着だった人気薄2頭は10番手以降。2走前が活性化の弱いステップなら、無理に動かないで嵌まり待ちみたいなのがベターという感じだ。2走前は、4着以内までで見ると、重賞で4着だった馬が1頭で、後の4着以内に好走した3頭は非重賞で連対していた。リズムの良い馬がベターだ。

;3着のクロノジェネシスは、桜花賞3着後の2番人気でした。

;桜花賞3~5着馬は、48頭中13頭が3着以内だよ。数が多いんで、取り敢えず前走の位置取りで分けると、前走3角5番手以内は、13頭中2頭が3着以内とやや率が落ちる。来た2頭は前走1,2番手で、今回は2番手と4番手。少しだけ後ろに下げる位置取りショックだった。来た2頭の2走前は、OP特別のアネモネSで、3着には1400mのFレビューからの馬もいたように、主要のステップレースより、裏路線で蓄積ストレスの少ない馬に要注意。
前走3角6番手以降だと、35頭中11頭が3着以内になる。前走の位置取りは、16番手だった馬も2頭いて後方でも大丈夫。ただ、2走前も3角10番手以降と後方だと、7頭中2頭が3着以内とやや率が落ちている。その来た2頭は、3走前が1400mだった馬と、1600mだけど中山のフェアリーSで5番手だった馬。つまり、それまでにS質を刺激する活性化が行われていないと、追い込み続きだと追走で嫌気が差すリスクが増す。今回の位置取りも、来た11頭とも3角で11番手以内に上がっていて、全馬前走より前に行く位置取りショックを仕掛けた馬だった。今回3角11番手以内だと、26頭中11頭が3着以内と率が上がっていて、機動力のある差し馬には要警戒だね。





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