今井雅宏「重賞ステップ解析」オークス

昨年はフローラSと桜花賞から巻き返した馬がそれぞれ1、2着。今年はサークルオブライフなどが該当するステップたけに、好走パターンを逃さずチェックしておきたい。

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
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;今週はオークスですから、だんだん佳境に入ってきましたね。その前に回顧ですが、ヴィクトリアMは、馬連3点目でズバッと的中しました。他にも、土曜に中京6Rで単勝17倍の本命が勝って馬単万馬券的中とか、いろいろありましたね。あれはWレースでしたし、美味しかったです。

;そうだね。土曜は中京だけ馬場が想定通りの重だったし、休み明けの馬体増と、当日の状況が揃ったあのレースはガツンと勝負だったね。ヴィクトリアMは少し減りすぎではあったけど、「少し減った方が良い」でベクトルが合ってたし、馬場も想定の良だったから、当日は勝負レースで良かったね。

;休み明けで、「絞れた方が良い」という解説は珍しいですよね?

;ファインルージュは休み明けと言っても3ヶ月で、前走厳寒期で太かったから、暖かくなって自然に絞れる分には悪くないよ。もう少し減ってると、硬さが出て来て、ギリギリの仕上げだったけどね。まぁルメールが躓いたときには、さすがに「終わった」と諦めちゃったけど(笑)。

;ルメールも驚いていましたが、あれで2着に来るって、マジで凄いですよね。あと日曜の6.5点レースは馬体重が合っていた方のレースで、しっかり3200円が当たりましたし、やっぱり馬体重と馬場ですね。

;そうだね。もう1つの6.5点レースは、「極端な入れ込み伴う馬体減り注意」で、かなり入れ込んでの4キロ減だから、対抗が勝ったわけだし。中京の3Rも、「10キロくらい増えて欲しい」で2キロ減だったから、やっぱり対抗が連対したね。逆に東京最終は、本命が「少しだけ絞れて欲しい」で2キロ減とジャストだったんで、そのまま勝って馬単27倍が当たったし。いつものように、馬体重と馬場に注意して、勝負すれば問題ないよ。

;そこさえ注意しとけばですね。

;馬体重と馬場が合ってるレースって、だいたい6割くらいだから、そういうレースで勝負すれば、資金も少なく済むし、一番だよ。

;ヴィクトリアMに戻りますが、本命は躓いても来ちゃう凄さでした。

;スローの完全前残り競馬を、外々をずっと回って、勝負所で躓いても2着なんて、GⅠでは聞いたことないんじゃないか。思った以上に強烈な内容だった。

;ファインルージュの本命は直ぐでした?

;だいたい見た瞬間だよ。古馬マイル鮮度が高いし、前走揉まれて負けたキズナ産駒が外目の枠だから、ペース上がって外差し競馬なら、今度は揉まれないだろうから、気分良く走ってまず勝つだろう。・・・と思ってたんだけど、予想の締め切りの8分前くらいに、ソングライン本命に急遽書き換えたんだよ。その後、送信する直後にまた戻したんで当たったんだけど(笑)。

;どうしたんですか?

;唯一の不安点は、活性化の弱さだった。ここのところペースが速くなかったし、差しだったしね。ただ5走前の桜花賞が突然の速い流れに対応して3着だから、外枠で揉まれなければ、今度は間に合うということだったんだけどね。「ひょっとしたら前走が1月とか2月の馬って、ほとんど来てないんじゃないか?」って、直前になって思いついたんだよ。それで調べたら、12頭中1頭しか来てなくて、当日5番人気以内の人気馬5頭は全て消えていた。しかも5着以内に好走した5頭は全て当日3角5番手以内で、6番手以下になった馬は、6頭全てが8着以下に惨敗していたんだ。

;それは、どういうことですか?

;活性化の問題だね。高速レースだから、間隔開いた差し馬は、全くの苦戦ということになる。先行馬でないとね。ちなみに東京新聞杯を差して勝った馬も出ていて、ヴィクトリアMは2番人気で4着だったよ。

;なるほど~。でも最終的には本命でしたよね?

;前走海外の短距離で活性化しているソングラインに切り替えようと思ったんだけどね。でもソングラインは、予想でも書いたけど、スタートが早くない。その上に揉まれ弱いキズナ産駒だ。つまりハイペースでばらけての差し競馬にならないと、最内枠では捌ききれないリスクが怖い。NHKマイルCの横山典みたいに、出遅れて外を回ってハイペースなら、この問題の全ては解決するけど、そんなアクロバティックな都合の良いことが、連続でGⅠで起きる可能性は、そう高いとも思えないし。あと、ショックの質がきつすぎて、硬くなるリスクもちょっとあった。ということで、やっぱり本命対抗には出来ないということで、ファインルージュに戻したよ。ファインルージュの場合は、ハイペース外差し競馬なら有利だし、スローになった場合の適性でも、ソングラインと比べるなら上だからね。

;それでソングラインは、「ハイペースでばらければ」だったんですね。実際、内枠のスローで本当に不利を受けてしまって、今井さんの心配通りでしたね。

;富士Sも関屋記念も遅い流れで不利を受けて苦労したからね。GⅠでスローの内枠の差しだと、もっと苦労するということだったよね。

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;スローの内と前の競馬を差したファインルージュは強かったですが、レイパパレは先行して凡走しました。「少し疲れは気になる」という解説でしたが、やっぱり疲れですか?

;それが一番ではあるよ。増えてきたから減ってるよりは良いけど、入れ込み伴う大幅増減であることには変わりないから、疲れの出ているパドックだった。外枠でなければ揉まれるのが怖いんで評価下げたけど、外枠で揉まれずに好位差しの位置取りショックは有利という判断があった。だから、短縮高速マイルを考えると、少し出し過ぎではあるね。スローだから仕方ないけど、あのステップだと自然に好位の位置取りを掛けるのが、活性化面では妥当な判断だろう。

;確かに、「好位差しの位置取りショックなら」という解説でしたから、川田が行きすぎてしまいましたかね。

;それでも心身疲労が出なければ、あれほどは負けないけど。

;ソダシは、「平均速めなら」で、ペースが上がらなかったのが、やっぱり良かったですかね?

;内の先行馬絶対有利の流れだったしね。あとダートの短縮後で硬さが出るのが少し怖かったけど、増減無しで、硬さが出なかったんで、ダートからのショックだけを満喫出来たね。

;それでレースのポイントで、「ショック後で硬くなってるかもで、増えすぎ注意」の解説だったわけですね。本当にどの馬も、今井さんが馬体重とペースの解説をした通りに、走りますよね。当日の馬体重からも勝負しやすい20倍でした。土曜の京王杯スプリングCは、重想定で良ですから、厳しかったですかね?

;少頭数の外枠で精神コントロールが難しいけど、重のハイペースなら集中出来るって読みでシャインガーネットだったけど、良馬場で平均ペースではコントロール出来ないよ。前に行っちゃったし。土曜は馬場が想定と合っていたのは中京だけだったから。

;土曜は、あの万馬券が当たった6Rとかで勝負するのがやっぱり、馬場的には正解でしたかね。それではオークスのデータ分析です。昨年は、フローラS3着後の3番人気ユーバーレーベンが勝ちました。

;フローラS3~5着は、28頭中4頭が3着以内だよ。来た馬は、前走3番人気以内で、このタイプだと9頭中4頭が来ている。力を出し切れず疲れの少ない馬は怖いね。ただ前走11番人気の馬もあわやの4着に走っているから、人気薄だった馬も多少は注意したい。前走の位置取りは3角3、8、16、17番手。8番手の馬も4角では10番手に下がっていたから、極端な脚質が嵌まらなかったタイプ、特に差し届かなかったタイプは怖いね。前走3角16番手以降だったのは、来た2頭だけだったよ。ちなみに3番手の馬は、今回逃げた。位置取りショックで、今回極端な脚質を取りそうなタイプもやはり注意だ。2走前は、1勝クラスからGⅡまで様々だけど、3着以内だった。うち3頭が連対していて、3着の馬も1番人気で3着だったよ。ただこれもあわやの4着だった馬は10着だったから、凡走馬も一応注意したい。特にこのくらい思い切った着順、つまり良いにせよ、悪いにせよ、躍動感のある着順は、巻返しステップの場合は怖いからね。3走前は、GⅠで3着の馬を除くと、1勝クラス2頭と新馬。かなりの実績か、あるいは鮮度のどちらかがあった方が良いステップというのも、よくここで出てくるパターンだよね。競馬というのは、何でも中途半端だと、特に勝ちきる、単勝という意味では良くないから。何かしら、躍動感のあるリズムを内包していた方が勝ち切るには良い。

;2着のアカイトリノムスメは、桜花賞4着後の2番人気でした。

;桜花賞で3~5着は、47頭中11頭が3着以内だよ。数が多いからとりあえず位置取りで分けると、

;今回の該当馬はみんな追い込みでしたよ。

;それならせっかくだから、7番手以降くらいにしてみようか。そうすると、31頭中7頭が3着以内になる。11番手以降だと、15頭中5頭が3着以内と率が上がるから、やっぱり極端な脚質が嵌まらなかったタイプは面白いね。ただ今回の位置取りは、4角では7頭とも10番手以内に上がっていた。延長で少し前に行く位置取りショックだね。行こうと思えば、ある程度ついていける馬がベター。特に今回4角5~10番手の馬なら、14頭中7頭が来ていて、好位で競馬をしそうな馬には注意したい。2走前は、7頭とも4番人気以内で5着以内だった。ただ2走前に勝っている馬だと、13頭中2頭が3着以内とやや率が落ちて、当日1番人気の3頭も消えた。蓄積疲労のある馬は少し警戒だね。それで連対した馬は、前走1角17番手とかなり極端な脚質が嵌まらなかったタイプになる。3走前は、阪神JFで2着だった馬を除くと、みんな勝っていた。勢いのある馬は注意だ。ただ3走前が重賞だった馬は、14頭中2頭が3着以内と率が落ちて、蓄積のカテゴリーストレスがない方がベター。それで来た2頭は、3走前が2番人気以内で連対していたという、かなりの安定感と実績があったタイプになる。



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