今井雅宏「重賞ステップ解析」函館記念

この季節は天気予報のチェックも怠らない今井氏、
今週は相性の良い重賞が目白押しで力が入る。
コラムでは昨年馬単6,480円をズバリ2点目的中の函館記念をピックアップ!

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
そんな馬券的中へのヒントが盛りだくさんのコラムの一部を毎週木曜日になんと無料公開!


さらに週末のメニュー
・土曜日の「厳選!勝負レース!」に2年前のレース解析
・日曜日の「厳選!勝負レース」に3年前のレース解析+ワンポイントアドバイス
が掲載されます!

週末のさらなる解析はこちらから!



;いよいよ、函館記念ですね!今週の重賞は、昨年全レースで本命が連対して高配当を当てた、相性の良い3重賞がありますから楽しみにしてますよ~。特に函館記念は、昨年馬単6480円をズバリ2点目的中で、一昨年は5番人気エアアンセム本命で馬単万馬券的中、その前には10番人気ハギノハイブリット本命で、馬連8120円1点目的中で、3連単の12万馬券的中なんていう離れ業もありましたし、これまで様々な伝説予想を繰り広げてきたレースですよ。

;そうだったね。先週は天気予報が読めずに大変だったから、そろそろ梅雨明けしてくれないと嫌だけど、どうなんだろう?

;ですよね~。その先週ですが、七夕賞は想定と違ってかなり降っちゃいましたね。

;パラパラ降るか降らないか程度の予報だったけど、当日の昼頃にレーダー見てたら、帯状の豪雨帯にちょうどすっぽり入っちゃったね。ああいうピンポイントの豪雨は、天気予報も当てるのが難しいから。道悪想定の北海道はなぜか一切降らないし、当日の勝負レースで馬場が想定通りだったのは、阪神最終だけだったからね。ああなると、馬場的にはあのレースで勝負するのがベターだよ。

;確かに、本命は馬体重も馬場も合ってましたから、完勝でしたね。2着は66点の中で一番人気なかったので7番手評価の馬で、馬単万馬券でしたし。

;2着はマイナス2キロは少し嫌だけど、馬場が「湿った馬場向き」の解説で、想定通りの稍重で、単勝オッズも想定より人気ない38.6倍だから、あれなら馬単は押さえておいた方が良いよ。七夕賞も、かなり雨が降っても、道悪のタイプによっては別にそのまま本命のウインイクシードで良いんだけどね。8番人気と人気もなかったし。ただ当日は、その前の芝中距離2鞍が、先行馬は一切用なしの外差し馬場だったから、ああなるとさすがに内枠の先行馬では、物理的にもう無理だった。今回のメンバーでは、他の馬だと、先行したら5着以内はまず不可能だよ。

;ですよね~。8Rが6着まで全て差し馬で、9Rも3着以内は全部追い込み馬が独占の、超追い込み馬場でしたもんね。

;8,9Rを通じて、1角から先行して10着以内に入ったのは、6着馬が1頭いただけで、あとは全馬11着以下に惨敗だから、酷い差し馬場だったよ。先行した時点で、残念だけど完全終了の馬場だった。小回りで激しい雨が降ると、どっちかに極端に傾くからね。実際、午後の中距離3レースの中で、先行馬で最先着したのは、七夕賞のウインイクシードで、あとは全馬6着以下に惨敗だから、狙い自体は何も間違ってはいなかった。あの極端な追い込み馬場でさえ先行して唯一頑張れるわけだから、前残り馬場なら、最低でも連対はしているよ。ただ、レース前は期待してたんだけどね。横山は、「早く前に行くとソラを使って駄目だから、最後に抜け出す競馬をしたい」というようなコメントをしてたから。予想したときはペースが上がらなそうだったから、コメント通りに控えすぎて脚を余す方をむしろ恐れていたんだけど、あの馬場見たら、当然2走前みたいに控えて、最後に馬場の中に出すと思ったんで、「これなら悪くない」と見てたんだ。そしたら、スタートから何故か行っちゃったんで、「おいおい、待てよ!」って頭抱えちゃったよ。普通の馬場ならあれで正解だけど、あの日の馬場では、前に行った時点で既に詰んでるからね。しかも、抜け出して1頭になるとソラを使うと本人が解説してる馬が、1頭だけ、他に何もいない内を突いたら、あの馬場で残れる可能性なんて全くのゼロくらい、いくらなんでも分からないと駄目だよね。期待している騎手だから言うけど、お父さんにちゃんとその辺を教えて貰わないと、ちょっと話にならない。

;まさかのイン突きでしたよね~。

;ただ、前半の手応えが良すぎたのかもだけどね。だから、差し馬場だと分かっていても、抑えきれなかったのかもしれない。それなら、仕方ないかもだよね。

;あれだけ極端な追い込み馬場なら、当日は差し馬で最上位評価のヴァンケドミンゴから入っても良かったですかね?これも人気薄でしたし。

;酷い道悪適性の差で3着だったけどね。前日の段階では、先行馬のほとんどいないメンバーで、活性化の弱い外枠の差し馬だと物理的に間に合わない可能性が高いんで、3番手評価が精一杯だった。道悪で追走が楽になっての差し馬場というのは、いつも言ってるように活性化の弱さを補えるから、活性化がネックな馬にはちょうど良い。なにしろ、鮮度面では飛び抜けて高い馬だったわけだし、活性化という唯一最大の弱点を、当日の天候と馬場でほぼクリア出来たわけだからね。極端な道悪適性で、上位2頭に及ばなかったんだけど。

;プロキオンSの方も差し決着になっちゃいましたよね~。

;こっちは、水が浮くような超高速前残り馬場想定で予想したんだけど、案外乾いちゃって失敗だった。

;函館のマリーンSは、本命のタイムフライヤーが勝ちましたが、これは前走後の回顧表で滅多に無いA評価が出てましたし、自信ありました?

;10番人気だったフェブラリーSは、この馬以外は8着まで全部差し馬の差し決着で、差し馬が突如先行しちゃっての5着だからね。普通の馬場なら、ほぼ100%来ていたレースだ。あれから始まって高松宮記念と超人気薄で激走するはずの本命馬の悲劇というか、アクシデントがGⅠで続いたから、因縁の馬だったよ。

;そうですよね~。あのレースも、単勝30倍で本命でしたもんね。

今:前走は相手弱化で激走後という、C系ハーツクライ産駒が一番苦手なパターンだから、凡走は仕方ない。今回はハイペース激戦はほぼ確定のメンバーだから、恐らく勝つだろう。なんで2番人気なのか分からないくらいだ。ただ、当日のパドックは相当太かったけどね。あれを見たときは、「なるほど、こんなに太い状態だったのか。これでは1番人気にならないのも当然だ」と思ったよ。この一年の中で、最も太く見えたし、状態も悪かったよ。それでも、さすがに得意の凡走後のハイペース激戦で、ちゃんと差しに回れば勝っちゃうけどね。ハイペースだと、太くても切れ味勝負にならないぶん、走れるってのもあるんだけど。あれを見ても、状態の良かったフェブラリーSで普通に差しを選択してくれればと、悔しくなっちゃうよ。

;ですよね~。ということで、今週の重賞データ分析にいきましょうか。今週の3重賞は函館記念以外にも、土曜の函館2歳Sも昨年馬連を当てて、日曜の中京記念はグルーヴィット本命で、馬単4580円を2点目、3連単万馬券も4点目で当てて、ほぼパーフェクト予想でしたしね。重賞は1週休みましたんで、また高配当を連発でお願いしますよ~。
 ということで、どのレースにしましょうか?

;やっぱり、みんなとしては日曜が良いんじゃないかな。

;そうなると、データ分析的には、競馬場が昨年と同じ函館記念ですかね。
 昨年は、巴賞9着後のマイスタイルが勝ちました。今井さんはこの馬が本命でしたね。滅多に無い重賞での1番人気の本命でしたが、かなり自信がありましたか?

;1番人気といっても、単勝5倍もついたからね。そもそも本命にしたときは、1番人気でなかったし。巴賞6着以下は、51頭中13頭が3着以内だよ。ちょっと数が多いから、前走の位置取りで分けてみよう。前走3角5番手以内だと、21頭中6頭が3着以内だよ。そのうち、今回も4角4番手以内に上がれた馬だと、16頭中6頭が3着以内。つまり、Mの「先行馬の延長」だよね。それと同じような理由で、来た6頭中5頭が2走前1800m以下。2000m以上だと、7頭中1頭が3着以内と率が落ちる。唯一来た馬はGⅡで3角1番手だったからね。つまり活性化が弱くて、先行馬の延長をスムーズに敢行できない馬は確率が落ちる。ただ、2走前が3角2番手以内の馬は、距離に関わらず1頭のみ、つまりGⅡで先行したという、この馬しか来ていない。常に先行しているようなタイプよりは、馬群に入れて辛い思いもした馬で、行こうと思えば行ける頑強な先行力があるタイプが理想になる。相手強化の延長で巻き返すわけだからね。
 前走3角6番手以降だと、30頭中7頭が3着以内だ。そのうち今回3角8番手以内に上がった馬だと、17頭中6頭が3着以内と率が上がる。つまり、「延長で前に行く位置取りショック」だね。今回3角9番手以降だと13頭中1頭と率が下がる。行こうと思えばある程度行ける差し馬がベターだね。唯一追い込んで来た馬も、4角では8番手に上がっていたよ。同じような理由で、2走続けて3角9番手以降で来た馬は1頭だけ。その馬も2走前は1角では6番手で、その後で下がっちゃった馬で、3走前は小回り中山の1800m重賞で中団だったからね。ある程度は活性化された差し馬がベターになるよ。

;2着には巴賞12着後の、9番人気のマイネルファンロンが来ました。この人気薄も上位評価で万馬券当てたわけですが、やっぱり、巴賞惨敗馬でした。

;そうだったね。前走差して凡走して、前に行く位置取りショックを掛けた馬だった。2走前が逃げて勝ってるから、当然、騎手も前に行けずに凡走した直後だから、2走前に好走した戦法で、前に行くはず。つまり、Mで最も効果的な位置取りショックの一つ、「騎手が意図的に行う位置取りショック」、「陣営と予想する側が意識を共有している位置取りショック」だよね。前走同様、前に行かなければ凡走したろうけど、このステップで前に行かないようなら騎手として失格だから、あとはちゃんと位置取りショックをしてくれると、騎乗を信じるしかないだろう。今年はパドックで念を送るわけにもいかないしね(笑)。

;3着には、鳴尾記念3着後の3番人気ステイフーリッシュが来ました。この馬も上位評価だったわけですが、鳴尾記念好走馬の登録はありませんね。





この続きは週末のメニューで!

土曜の「厳選!勝負レース」に18年、日曜の「厳選!勝負レース」内に17年分が掲載されます。
ぜひ予想と合わせてご覧ください!