今井雅宏「重賞ステップ解析」小倉記念

 

今週は小倉記念を解析!
直近小倉で行われた一昨年は函館記念でシンガリ負けだったテーオーシリウスが2着に巻き返し!何か激走のヒントはあるのか??

今井雅宏の「勝負レース2DAYパスポート」がレギュラーメニューに!

 

2024年の冬フェスで限定配信され、たいへんご好評をいただたセットメニュー、
「勝負レース2DAYパスポート」
がレギュラーメニューになりました。

2日間の勝負レースがセットになったメニューで、単品で買うより600円オトクとなっています。
ご予定に合わせてお買い求めください。

[セット内容]
 土曜・厳選!勝負レース
 土曜・今日の準勝負レース!
 日曜・厳選!勝負レース
 日曜・今日の準勝負レース!

[配信価格]
 3,800円(税込)

今井雅宏のメニューを見る

配信開始は通常土曜日の午前1時頃となります。

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
そんな馬券的中へのヒントが盛りだくさんのコラムの一部を毎週木曜日に公開!

さらに週末のメニュー
・土曜日の「厳選!勝負レース!」に2年前のレース解析
・日曜日の「厳選!勝負レース」に3年前のレース解析+ワンポイントアドバイス
が掲載されます!

;今週は早くも2歳重賞が始まりますね。今年の新種牡馬の評価も楽しみにしていますが、その前に回顧です。先週も雲仙特別で単勝18.7倍の本命が勝って馬単万馬券が得意技の2点目的中など、余裕の単勝プラス回収でした。

;土曜は人気薄が走っても複勝ばかりだったから、日曜に理想としている2,3点目以内での万馬券が当たったのは何よりだったね。ただ函館がまた急に超高速前残りになったり、福島1200mでスローが連発したりで精度が落ちちゃったから、今週は天候が安定して馬場をきっちり読んでいかないと。

;HTB杯の6番人気モジャーリオなんかは、伸びない外に出しちゃって3着ですもんね~。あれがなければ連対してましたよ。

;この日は函館がコース替わりで突然「前と内」の高速馬場になったんだよね。大外枠の差し馬が本命だったから、「このレースは外したな」って諦めてたら、道中馬群に潜り込んだんだよね。「お、これなら外枠でも間に合うぞ!」って急に盛り上がって乗り出して見てたら、騎手もあまりの手応えに興奮して伸びない大外まで持って行っちゃったよ。

;結局、それで上手く開いた伸びるインを突かれちゃいましたもんね~。

;実に下らない結末だったね。差し馬は内以外用なしの馬場で、いくら手応えが良くても、わざわざ伸びる内から伸びない外に持ち出す意味が分からない。何れにしても強制バイアスが多くて、走る前から無理な馬が決まってるレースが多くて大変な週だった。

;それと、雲仙特別のアマルナは半逆ショッカーみたいな馬でしたよね(笑)。

;そうだったね。あと、先週した3歳馬の話だよね。

;「そろそろ古馬2戦目でストレスが出て来て面白い」という奴ですよね。確かにこのレースも1~4番人気が全て3歳馬でした。

;うち2頭が古馬2戦目だからね。まぁ昇級戦だから鮮度はあるけど、それでも前走ほどのフレッシュさはない。だから古馬でもフレッシュな馬の単勝期待値が上がってくるわけだよ。

;それが単勝18倍につながったわけですね。七夕賞はどうでした?11番人気オニャンコポン含めて予想上位6頭中3頭が3着以内独占での万馬券で、本命も10番人気5着ですから、走れる状態の馬は分かっていたレースかと思いますが。結局、7着まで67点以上が独占という結末でしたよ。

;S君は嬉しそうだよね~。

;ええ(笑)。午前中に先生から「追い込み馬場かと思ってたら、今日は前残り馬場っぽい」って教えて貰ったので、3連複万馬券はしっかり買ってましたよ~。獲らなかったのですか?

;うーん、結局10番人気だから1番で勝負しちゃったよ。このレースはかなり競馬の深淵をのぞき見るレースだったから、詳しく解説しようか。福島4Rがあったでしょう?

;ええ、本命のワーキングデライトが凄い大捲りで勝ったレースですよね。予想で、「外から一気に捲れば」という解説で、戸崎が本当に捲って勝ちました。あれにはビックリしましたよ。「やっぱり今井さんの指示通りに乗ると来るんだなぁ」と思いましたが、今まであんな大捲りをしたことのない馬なのに、どうしてああいうコメントだったのですか?

;この馬はオルフェーヴルで精神コントロールが難しいんだよ。だけどスタミナはある。だから福島で捲るとコントロール出来てスタミナも活かせるから勝てるんだよね。ただ、捲らないと凡走する。この馬は単勝4.8倍でも一応2番人気だからね。勝てる道筋が見えていても、今までしたことのない戦法を騎手が意識的にしないと勝てない人気馬は、基本的に本命にはしないよ。人気薄なら、たまにするけど。

;ではまたどうして?

;この馬はダッシュ力がないんだよね。だから福島ならスタートは後方になるはず。でもコントロールが難しくてメンバー的にそんなにペースアップもしないんで、恐らく後方だと掛かる。ただスタミナはあるから、後方で手応えは凄いわけだよね。しかも外枠。そうなると、騎手は福島なら堪らずに捲りに出るはず。
つまり騎手にその気がなくても気付けば捲ることになる。まぁそこで引っ張り殺す騎手もいるけど、戸崎なら恐らくそのまま解放するはず。そうすると勝てるから、「一気に捲れば」という解説で本命になったわけだ。
まあ実際はそうは上手くいかず、福島を意識してスタートから強引に騎手が出して行ったり、逆に引っ張り殺したりして凡走することもあるわけだけど、今回は騎手が僕のシナリオ通りに動いてくれたというわけだよね。

;シナリオ通りに騎手が動いてくれると、やっぱり勝っちゃうということですよね。それで、その直後に僕にLINEが来ました(笑)。
「外差し馬場かもと思ってたら、今日は前残りっぽい。ただ戸崎はこのレースで自信を深めた筈だから、七夕賞は恐らく同じように大胆に捲るんで勝つかな」というような話でした。それで、僕は戸崎と前の柴田と、今井さんの上位評価の中で前よりで人気薄だったオニャンコポンの3連複を買ったわけですが、これで合ってました?

;それは凄いね(笑)。ここからがこのレースの神髄だからよく覚えておいてね。まず、新聞を見た印象としては、5番人気バラジ本命だった。

;あ、僕と同じじゃないですか。ストレス薄れて、短縮ですもんね。

;ただ前走以外は2000m付近を中心に使われすぎている。重賞から離れているのは良いけど、結構好走続きでもある。それでいて勝っていない。つまりカテゴリーストレスがある割にはリズム的な躍動感が足りない。勝てるかというと、疑問符がつく。
2走前に同条件で2着で斤量差から3番人気は逆転できそうだけど、そういう単純な差し引きの計算は世界のダイナミズムの前ではあまりにも無力だからね。それがMということになる。次の本命候補は6番人気ニシノレヴナントね。体力タイプの大幅短縮。体力比べのレースになれば怖い。しかも差しに回って位置取りショックだね。

;どこがマズかったですか?

;先行したレースもスローすぎるんだよね。さすがに福島を勝ち切るには活性化が弱すぎる。本質的にスタートの遅い馬だしね。それに田辺の2戦が特に行きっぷりが悪いのも気になる。それで次は11番人気オニャンコポン。

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ブログ

 

;お、来ましたね!これはまたどうして?僕にはさっぱり分かりませんでしたが。

;混戦向きのC系でやや内目の枠。惨敗続きでフレッシュ。2000m以上は一年ぶりでカテゴリーストレスもない。それで22年の福島記念4着を詳しく調べてみたら、悪い内容ではなかった。それにあのときは体調が落ちていたんだよね。その体調が落ちてたセントライト記念から数戦の中で一番パフォーマンスが高かったのが、この福島記念になる。それで本命にしようかと考えながらお風呂ブレイクへと入ったんだ。そして出て来たときにはやめていた。

;またどうしてですか(笑)?

;簡単に言うと、お風呂に入っているうちに「やっぱり本命にするには状態が悪すぎるんじゃないか」と思ったんだけど、本当はもっと複雑な問題。ただここではナイーブすぎて解説仕切れない。
で、最初の段階だと押さえにしていたドラゴンヘッドしか人気薄で残らなくなったから本命だった。最初、この馬は押さえで十分だと思ったけど、いろいろ最終計算をしているうちに、本命でいけるという判断になったんだ。

;どういう過程でしょう?

;パッと見て押さえで十分と思ったのは、鮮度があったけど如何にも活性化が弱い。それと内枠もブレーキを掛けたくない馬でプラスでもない。余程上手く嵌まらないと間に合わないという判断だった。たださっきの過程の中で他の人気薄が残らなかったからね。まず内枠が大丈夫かのチェックで、これは血統のタイプ判断だけでは分からない。
今回は鮮度という要素があるからVTRを細かくチェックしていった。結論としては、ある程度ばらければ、鮮度時なら馬群を割れる。あるいはどうせ追い込みだから、1枠でも外を捲っていく展開も十分あり得るということで、その問題は8分以上クリアした。次は活性化問題だね。

;どうでした?

;結構、ここはシビアになる。ここのところ下級条件の緩ペースを追い込んでいるだけだからね。活性化は弱い。ただ以前は先行していた馬で、潜在的なS質、機動力はある。ぎりぎり対応出来るかな?という範疇だね。で、最後のピースだ。ここがこのレース、最大の焦点であり、僕の判断ミスだったわけだけど。

;えっ、なんでしょう?

;実は一番最初はコスモフリーゲンを本命にしようかとも考えたんだよね。何より鮮度があるし、行く馬もそんなに多くないから。たぶん1番人気ではないだろうし。
ただ、そんなに先行馬がいないけど、動く馬は結構多いメンバーなんだ。だから前半はゆっくり入って団子状態になって、途中からずっとペースアップして捲る馬が出てくる展開になると思ったんだよね。

編:そうすると、ブレーキ掛ける競馬だとどうかというコスモフリーゲンは、確かに危ないですね。

;団子状態でごちゃつく先行だと危ないし、差し競馬になりやすいからね。その展開、つまり前半は速くないけど、途中でごちゃつくよくあるパターンだと、時計の掛かる荒れ馬場だけに活性化不足の馬でも楽に追走出来る。そして、恐らく1番人気の戸崎は手応えが良いから、早めに動く。その後ろをついていけば、詰まること無く差せるということだね。
このイメージに合う活性化の弱い体力型の差し馬は、バラジ、ニシノレヴナント、ドラゴンヘッドになる。その中で前の2頭は活性化問題というより、最初に話したように生命リズムがネックになっていたわけだよね。仮に前半ペースダウンしての追い込み競馬で活性化不足をクリアしても、そこがクリア出来ない。
ということで、「前半速くないけどペースアップして時計が掛かっての追い込み競馬」という条件を完全にクリア出来るのはドラゴンヘッドになる。それともちろんドゥラドーレスだね。

;結局、上がりタイム1位がドゥラドーレスで、2位がドラゴンヘッドですから、その流れの差し競馬計算なら、これが正解ですかね。
ところでドゥラドーレスの捲りは甘くはなかったですか?今井さんが「今日の馬場なら4Rみたいに捲ればたぶん勝つよ」って教えてくれたので期待して見てましたが、捲りが4Rより甘かったように思えました。

;そこが最大のポイントになるよ。確かに4角で捲り切らないと差しでは間に合わない馬場だからね。誤算はコスモフリーゲンがペースを緩めて先行すると計算してたら、ラップを緩めずに先行したんだ。だからレース中は「しまった!」と焦ったよ。あれだと活性化不足のドラゴンヘッドは追走で一杯になって脚が残らない可能性がある。
そして戸崎もあのペースでは、4Rのようには捲り切れない。実際にやったら捲れて勝った可能性もあるけど、まぁ2着もなくなる可能性もある。あのペースだとあれ以上は普通1番人気は捲らないよね。つまり柴田大知を甘く見ていたということだった。競る馬が少ないからラップを落としてごちゃつく計算が、飛ばして行って捲らせないで、かつ活性化の弱い差し馬の追走能力を削いだということだね。
それに加えて、馬場そのものも計算よりかなり前残りだったから、差し馬だと内目の枠のオニャンコポンしか間に合わないし、前が有利のぶんシルトホルンも4着に残したという結末だった。

;柴田の前半のラップが全てという結末だったわけですね。

;まぁその前の織姫賞が淀みないラップで、スクリーンヒーロー産駒で単勝28倍の8番人気が逃げ切ったくらいの極端なパワー型の前残り馬場だからね。全く同じスクリーンヒーロー産駒の逃げ馬だったコスモフリーゲンなわけだから、結局どういうラップで乗ろうが逃げさえすれば勝ってたのかもしれないけど。ただそれでも3着争いは入れ替わっていたということになるよ。

;なるほど~。ところで日曜小倉3Rの本命ハッコウイチウは圧勝でしたが、単勝配当も美味しかったですよね。これも指示通りに先行したから勝ったのでしょうが、ああいうスワーヴリチャードは良いのですか?

;スワーヴリチャードの延長が不安定なのは精神コントロール面が大きいんで、小回り1700mへの延長だと余計なことを考える暇がなくなるから向くんだよね。「気持ちは短縮みたいな延長」というやつだね。

;なるほど覚えておきます!ではデータ分析は小倉記念にしましょう。昨年は中京だったので23年ですが、七夕賞8着後のエヒトが来ました。ただこのステップは日付がずれたのでいませんね。2着テーオーシリウスは、函館記念16着後の5番人気でした。函館記念からは3着馬の登録があります。

;函館記念好走馬の出走例はないね。一応函館記念からは5頭中1頭が3着以内。同馬は函館記念3番手で今回が1番手。今回3角3番手以内は同馬だけだった。あとそもそも5番人気以内に支持されたのは来た馬だけだからね。5頭中1頭なら確率的には普通になる。

;3着ゴールドエクリプスはマーメイドS組だったので前年にいきましょう。


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