今井雅宏「重賞ステップ解析」ダービー

今週はダービーに目黒記念と得意の長距離重賞が2連発。
オークスではスイートピーSの馬が激走など、時代とともにステップも変わっていくのだろうか。
まずはワグネリアンが皐月賞から巻き返した昨年を振り返ってみよう。

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
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;今週はいよいよダービーですね。それに昨年3連複233倍の万馬券をズバリ1点目で当てた目黒記念もありますから、期待してます!目黒記念は、過去にもいろいろと高配当の伝説予想を繰り広げているレースですし。

;そうだったね。先週休んじゃったから、中1週でまた重賞、当てないと。

;今年の天皇賞春も万馬券3点目的中ですし、長距離重賞はやっぱりよく当たりますよね~。

;レース摩擦が増えてストレスの影響が出やすいからね。どっちかっていうとアルゼンチン共和国杯とか菊花賞とかの、秋の方が好きだけど。ダービーは3歳の春だから、まだ軽いレース質になるのもあるし、堅めに決まりやすいしね。

;ただ昨年は荒れましたし、今年も荒れないですかね。

;荒れるかどうかは分からないけど、昨年はプリンシパルSからの馬が激走したし、先週はスイートピーSの馬が激走したから、やや地殻変動が起きてる感じもあるよね。メジャーな重賞ステップを上手く回避して、ストレスを最小限に抑えつつ、リズムを崩していないような。まぁ3走前が未勝利で鮮度の高いディープインパクト産駒とはいえ、あの2着馬は読みにくいけど。

;そういうことが可能になってきているんですかね?

;調整方法とかであるかもね。先週のオークスは思ったよりペースアップしちゃったのが計算外だったけど。平均ペースで前が離して縦長の3,4番手みたいのをイメージして予想したけど、長距離は差し馬場になりつつあるところに、あのタイトな流れになって、追い掛けた馬は厳しかった。エールヴォアは間隔開けて8キロ減で硬くなってたしね。先行馬の馬体減りでやや体力的にきつくなったところに、先行馬にタフな流れになってその残ってない体力勝負に出たから、単純に体力切れだった。クロノジェネシスもマイナス体重で出てきちゃってかなり細かったところに、速い流れを前に行く逆位置取りショックで体力勝負に出ちゃったからね。道中見てて、このラップであの位置取りと馬体重だと、体力的にどこにもいないだろうと思ったけど、3着に粘り込んだのはしぶとかった。前走と同じ差しのままなら普通に勝ってた競馬だったよ。内の先行馬には相当厳しい流れだったからね。ラヴズは逆に外目の差しにはピッタリの流れになったんで、それまでのレースでややS質な経験が不足しているのを補えたし、馬群で揉まれるリスクも減った。上がりも少し掛かった方が良いタイプだしでね。

;それではダービーのデータ分析にいきましょう。昨年は皐月賞7着後の5番人気ワグネリアンが勝ちました。

;皐月賞6着以下は、83頭中10頭が3着以内だよ。このワグネリアンみたいに前走2番人気以内で惨敗した馬は8頭中6頭が3着以内。やっぱり全く力を出し切れなかった馬は、心身疲労が薄れて怖いね。特に前走3角6番手以降と差しが決まらなかった馬は5頭とも巻き返したよ。
次に位置取りで見てみると、前走3角10番手以降以降だった馬は35頭中4頭が3着以内。その4頭は前走6着と7着だった。前走追い込んで惨敗だと活性化が弱いんで、ある程度は好走していた馬が望ましい感じだね。4着には前走二桁着順と惨敗だった馬もいるから絶対的な話でもないけど。ちなみにその4着に巻き返した2頭は、今回4番手と15番手。つまり思い切って前に行く位置取りショックを仕掛けた馬か、追い込みに徹した馬だった。余程流れに嵌まらないとという感じだね。
前走3角9番手以内だった馬だと、48頭中5頭が3着以内。来た5頭中4頭が前走3角3番手以内だった。やっぱりいつものように巻返しステップだけに、前走極端な脚質が嵌まらなかった馬が巻き返すパターンが多くなる。唯一前走好位から巻き返した馬は不良の年。道悪の年は10頭中3頭が3着以内で4着も2頭と、よく巻き返している。巻き返しステップだけに特殊馬場になった方が確率が上がるのと、前走見せた機動力が活きてくるのもあるよね。ちなみに巻き返した5頭は全て今回4角では4番手以内。頑強な機動力がある馬が面白い。ただ4着に好走した3頭中2頭は逆に4角12番手以降だった。大胆に後ろに回る位置取りショックも、展開が嵌まればちょっとは怖いかもだね。
あと前走の位置取りに関わらず巻き返した10頭中8頭が2走前に連対してそのストレスで前走惨敗したMの基本タイプだった。2走前3着以下に凡走で巻き返したのは2頭で、その2頭も3走前は重賞で連対して、そのストレスで2走前に連を外したタイプだけど、それでも1頭は3着だったよ。もう1頭が6着だけど、一番トライアルでレベルの高い弥生賞だからね。あとその2走前に連を外して巻き返した2頭は道悪の年だったから、やっぱり特殊バイアスが発生したときも例外が起きやすいから注意だ。実際、前走の位置取りや2走前の着順に関わらず、道悪の年は15頭中4頭が3着以内で4着も2頭と、好走率が高くなっている。

;2着のエポカドーロは皐月賞1着後の4番人気でした。

;皐月賞連対馬は、44頭中19頭が3着以内。位置取りで分けると、前走3角5番手以内だと、19頭中6頭が3着以内。来た6頭は前2走で一度は4番手まで下がっていたことがあったんで、ある程度我慢も出来る先行馬がベター。ただ来た6頭とも今回は1角で既に9番手以内だったんで、確固たる機動力がありながら、我慢することも出来るタイプの先行馬が面白い感じだね。
前走3角6番手以降だと、25頭中13頭が3着以内。差して連対した馬の方が確率は高い。ただ4角でも11番手以降だった馬だと6頭中2頭が3着以内とやや率が落ちる。極端過ぎる脚質で連対するとストレスが残るからね。それでも3分の1は来てるから悪くはないけど。あと2走前が3角4番手以内だった馬も10頭中2頭が3着以内と率が落ちる。当日3番人気以内の人気馬が、8頭中2頭しか来ていないよ。つまり前走相手強化の中山で後ろに回る基本的位置取りショックを仕掛けて激走したタイプで、そのストレスが出た形だね。それでも2割は来ているわけだけど。ちなみにその来た2頭は今回4角4番手以内。今度は延長で前に行くという、バウンドの位置取りショックをしてきた馬だった。

;3着のコズミックフォースはプリンシパル1着後の16番人気でした。

;プリンシパルS連対馬は、22頭中2頭が3着以内だ。来た2頭は前走1番人気で人気に応えたタイプだね。このタイプなら10頭中2頭が来ている。全馬4番人気以下の人気薄での数字だから、やっぱり激走でなく疲れの少ない馬は怖い。また来た2頭は2走前が5着以下に惨敗。蓄積疲労の心配は余計に少ないタイプだった。それと来た馬の1頭は不良馬場だったから、特殊馬場のときも注意だね。




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